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背景に止まらぬ産科医不足 妊婦受け入れ拒否
妊婦の救急搬送受け入れをめぐっては、平成18年8月に奈良県で意識不明になった妊婦が18カ所の病院で受け入れを断られた末に死亡するなど、搬送先が決まらず手遅れとなるケースが相次いでいる。
背景には、深刻な産科医不足があり、国は基幹病院を指定して、重点的に産科医を配置したり、手薄な病院に臨時に派遣したりするなど、対策に乗り出している。しかし救急と並んで勤務条件が過酷な産科医の現場離れには、歯止めがかからない状態だ。
死亡事例が相次いだ奈良県など地方や過疎地に比べ、比較的医師の数が確保されているとみられていた東京都で起こった今回の事態に、厚生労働省の担当者は「今回のケースについては、よく調べないとわからないが」とショックを隠せない様子だ。