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それでも指定医療機関か 7カ所診療断られ妊婦死亡

 体調不良を訴えた東京都内の妊婦(36)が都立墨東病院(墨田区)など7カ所の医療機関に診療を断られた後、最終的に救急搬送された墨東病院で赤ちゃんを出産後、脳内出血の手術を受け、3日後に死亡していたことが22日、分かった。赤ちゃんは無事だった。

 墨東病院は、緊急の対応を必要とする妊婦や新生児を受け入れる都が指定した医療機関。産科医師は7人いたが相次いで退職し、7月からは3人になった。妊婦が搬送された今月4日は土曜日で、週末の当直医は1人だった。重大なケースになると別の医師を呼び出していたという。指定医療機関としての当直態勢に不備がなかったどうか、都が経緯を詳しく調べる。

 都によると、妊婦は吐き気などを訴え4日、江東区のかかりつけの産婦人科医院を訪れた。医院は緊急な措置が必要と判断し、墨東病院への搬送を手配。しかし墨東病院は当直医が1人しかいなかったため対応できず、いったん断った。

 妊婦の診療がほかの6カ所の病院にも断られたため、医院が再度依頼し、約1時間後に墨東病院が受け入れを決めた。墨東病院は医師1人を呼び出して対応。妊婦は、帝王切開で赤ちゃんを出産後、脳内出血の手術を受けた。

 都は「限られた人材で精いっぱい対応した。痛ましいことで救えなかったのは残念」とし、経緯を詳しく調べている。

 昨年8月には、買い物中に腹痛を訴えた奈良県の妊婦の搬送先がなかなか決まらず、10カ所目に打診した大阪府の病院に運び込まれたが、死産となった。

[ 2008年10月22日 12:27 ]

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