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心からおわび申し上げる、と記者会見で頭を下げる光景が、連日のように続く。不正経理が発覚した道府県の幹部が相次いで陳謝した。食品汚染も後を絶たない 心の底からの謝罪もあるのだろうが、こう立て続けにあると、「ひとまず謝っとくか」と下心が見えそうなのもある。謝る所作は、日本人の得意技である 「高い所から失礼して」壇上に上がり、「諸先輩を差し置き」あいさつする。「僭越（せんえつ）ですが」と、乾杯の発声が続く。まず口先で謝らないと、事は進みそうにない 中国製のピザ生地から、有害物質のメラミンが検出された。乳児に深刻な被害を出した乳製品汚染の元凶とされる物質である。国内業者がまた謝罪した。だが、肝心の製造元・中国で同様の謝罪があったという話は、とんと聞かない。謝るどころか、逆に汚染を隠して、被害を拡大させた愚挙まで起きた たとえ微量の混入でも、もう心は休まらない。危険な農薬や有害物質に加え、ルール無視の金もうけの欲にまみれた「複合汚染」食品だからである。加えて、「人民」が謝罪したくても、それを抑える政治の影までちらつく。
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