October 20, 2008

以下、「ムーブ!」と「スパモニ」からコメンテーターの発言を紹介します。
 発言はいずれも要旨。緑色の文字は私のツッコミです。

●10/16放送「ムーブ!」より

藤井誠二
「先日、第二京阪を走ったが、滑走路みたいな広さなのに車が全然走ってない。これから先々、車が増えるとは思えない」
(ツッコミ) それはまだ枚方までしか開通してないからでは?

藤井誠二
「公害、排気ガスのたまり方が、これを作らないと公害になると国側は言ってるが、松本さん側の調査では真逆の結果が出てる。ここに道路を造ってしまうと、車が逆にここに集まってきて、より排気ガスがたまりやすくなるという」
(ツッコミ) 「車が集まる」?さっき「車が増えるとは思わない」って言ったとこなのに。あ、ちなみに藤井誠二さんはこの問題を前から取材していたジャーナリストです。

上杉隆
「損害が6億、7億と言うが、子供の傷ついた心を考えると、そっちの方がもっと大きい。私も実は小学校時代に野球をやっていて、いま東京都庁が建っている所に球場が4つあった。それが突然、都庁が建つということで全部撤去されて、行政に対する恨みが未だに残っている。それを考えると非常に大きな損失は、それこそ、この子供さんたちの芋を取ったということにある」
(ツッコミ) 上杉さんがこういう感情論を言うとは意外でした。そういや私が子供の頃って高度成長期の終わり頃でしたが、こんなことはもうしょっちゅうでしたよ。田んぼや空き地が次々なくなって、遊び場がどんどん減っていきました。でもしょうがないですやん。騒ぐ親もいなかったですよ。

大谷昭宏
「(保育園サイドは)即時抗告してるわけでしょ?2週間後に結果が出るわけでしょ?代執行やめなさいという決定がどうするの?芋が育つ育たないじゃなく、大人の世界の約束事として、法の決定が出るんであれば行政側は待つべき」
(ツッコミ) 2週間後にたぶん保育園側は負けます。そしたら今度は最高裁に持っていくでしょう。そんなに待ってられますか?そもそも執行不停止の原則というのがあって、係争中の裁判があっても行政代執行はできるはず。

大谷昭宏
「以前『ムーブ!』に橋下さんが出演した。私が橋下さんに『あの道路は要らないんじゃないの?』と言ったら、橋下さんはこう言った。『大谷さん、あれは要るんです。第二の(国道)43号線にしたくない。公害を撒き散らした結果、住民の方に多大な迷惑を及ぼした。結果として(公害訴訟により)大変なお金もかかった。今はすごくお金がかかるように見えるけど、絶対に住民に被害を及ぼさない、後々いっぱいお金がかからないようにするには、この道路は必要なんです』と。ただ、行政代執行までなぜ2週間待てなかったのか、そこのところをもっと細かく説明することは必要だった」
(ツッコミ) このメンバーの中では大谷氏が一番まともに見えたんだから、すごいでしょ(^_^;。43号線の訴訟についてご存知ない方はこちらを。

●10/17放送「スーパーモーニング」より

木場弘子
「簡単に言うと、大人の事情。お子さんにとっては全く理解もできないだろうし、(行政代執行の現場を)見ていたお子さんもいたから、非常に傷つけてしまった。どちらの言い分もわかるが、この日、行政代執行で府側が来ることは保育園の側はわかってるし、来ればぶつかることもわかってるという部分で言うと、やっぱりこの姿はお子さんに見せたくなかったし、来る日がわかっていればやっぱりちょっと、橋下さんの肩を持つわけではないが、この姿を見せるぐらいであれば、1日でも2日でも前に楽しくお芋を掘っても良かったのでは」
(ツッコミ) 正論です。

山口一臣
「逆に言えば、府の収用の日を1日2日遅らせたっていい。前の日まで話し合ったんだから、最終的にこういう姿を子供たちに見せないということを最優先するのであれば、府も園も2日ぐらい譲歩するというところで妥協点を見つけられなかったのは、大人の責任」
(ツッコミ) 週刊朝日の編集長だし、絶対反論すると思った(^_^;

大谷昭宏
「地裁が1回これ収用を決定してる。抗告してもほとんど高裁は地裁の決定をひっくり返さない(一同同意)。橋下さんも弁護士だから、法律のプロならわかってる。だとすれば2週間待って、間違いなく代執行してもよいとなるとわかってる。そしたら園側は特別抗告するでしょうが、その時に、もう府は待てないと、最高裁の決定まで待ってるわけにいかないと、これはもうどんどん損害が膨らんでいくんですよ、ということであれば、府民も納得したと思う」
(ツッコミ) 前日の「ムーブ!」では「代執行やめなさいという決定がどうするの?」と、松本氏側が勝つ可能性も示唆してたのに。それに府民の多くは納得してると思いますよ。偏った報道しか見てない人は別として。ただ、大谷氏は「ムーブ!」で言ってた橋下知事の思いについてここでも説明、いちおう擁護はしてました。

村田晃嗣
「保育園の方々や親御さんが、子供たちのためにと思われる気持ちはわかるが、代執行にあたっている大阪府の現場にいらっしゃった職員の方々は、やめる権限はない。決定権は知事にある。権限のない職員たちに対して、子供たちの気持ちを踏みにじるなっていうふうにおっしゃるのは、やっぱりちょっと無茶じゃないかという気がする。また、ここでああいうふうにもみ合いになってる姿を、さっき木場さんがおっしゃったように、子供たちに見せることが本当に教育上いいことなのかどうかというのは、私は大いに疑問を感じる」
(ツッコミ) これまた正論。「子供たちに見せることが教育上いいことなのかどうか」と聞いて私が思い出したのは、教育基本法改正の時に国会前でデモしてた日教組の教師。その教師は「毎日国会前に小中学生が国会見学で相当来る。“闘う教員”の姿を見せるのは極めて重要だ」と言ってました。詳しくはこちらを。松本氏も芋掘りなんて実はどうでもよくて、本音は「“体制”と闘う自分の姿を園児(いや世間全般か?)に見せたかった」だけじゃないんですかね。

赤江珠緒(司会)
「(橋下知事にとって)府民を味方につけるという意味では、2週間待てば今後の改革がよりスムーズに進んだのではないかな、という気もしないではない」
(ツッコミ) まるで府民全体が橋下知事より保育園側に同情的だと言わんばかり。だからそんなことはありませんってば!(-.-#)