インド洋での海上自衛隊の給油活動を延長する法案は21日午後の衆院本会議で自民、公明両党の賛成多数で可決し、衆院を通過した。参院は22日の本会議で趣旨説明し、23日から外交防衛委員会で質疑する。民主党は活動延長には反対だが、早期の衆院解散を促すため採決に応じる構え。29日の参院本会議で否決し、30日にも衆院再可決を経て成立する見通しだ。

　法案は来年1月15日で切れる活動期限を1年間延長する内容。海上阻止活動に参加する米国、パキスタンなど8カ国の艦船に限って給油・給水を続ける。民主党が提出したアフガニスタンでの「抗争停止合意」成立を前提に、民生支援のための本土への自衛隊派遣を認める対案は与党と共産、社民両党の反対多数で否決した。

　給油活動は昨年、参院で多数を占める野党の反対で一時中断したが、政府・与党は法案を衆院で再可決して成立させ、再開した。麻生太郎首相も「活動から手を引く選択はない」などと繰り返していた。 (14:25)