新春だし
前のコラムが長くて見にくいし。
今年は例年より噂に上る選手も多い・・・気もするし。

ということで、三たび。

Jリーグ再開後主にブラジル各メディアで「Jリーグ入り」が取りだたされている(いた)選手をピックアップ。


ブラジルのメディアは「世界一スッパ抜き・トバシが多い」と思われます。
ですから、ガセ込みで騒いで楽しむ方針です。
それでも一応、複数のデータソースが確認できたもののみ掲載しています。

2005年12月31日以前の「来る前に騒げ」は来る前に騒げUに記載しております。

見たことない選手は手を抜きます。あしからず。


もし「こんなのも聞きました」というのがありましたら、
是非ともBBSにてお知らせ下さい。
確認次第、対応致します。

 アナイウソン FW/MF →東京ヴェルディ1969 情報提供・アリマニア様、verdeyblog様

現在サン・カエターノ(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○ペルナンブコ出身のテクニシャン。
  サンパウロ州のリオ・ブランコというクラブでキャリアを開始。マーカス・ヴィニッシウスやエヴェルトン(現レアル・サラゴサ)ら攻撃陣が抜けたチームで次第に頭角を現し、2001シーズンには10番を背負うことも多くチームの中心選手に。当時大躍進を遂げていたサン・カエターノの絶対的エース・アデマール(元横浜Fマリノス)がドイツ・シュツットガルトに移籍することになり、その代役として獲得。
  当時国内屈指のクラッキだったアデマールの代役ということで不安視されたが、得点力こそ前任者に遠く及ばなかったものの31試合7ゴールと活躍。ドリブルテクニックで、サン・カエターノのスカウティング力の高さが話題となった。特に当時のサン・カエターノの監督・ピセルニには高く評価されているようで、以後ピセルニが就任したクラブにはしょっちゅうレンタルされる。
  ここ数年はサン・カエターノを中心に様々なクラブでレンタルにてプレーを経験。2005シーズンはサンパウロ州選手権はサン・カエターノでプレーし1ゴール、全国選手権が開幕するとフラメンゴからヂンバ、中東からエジウソンと2名のFWの加入があってMFに専念するようになる。攻撃陣が人員過多気味だったこともあり、コンスタントな出場機会を求めて全国選手権2部マリーリアへレンタル移籍。途中加入ながら主に攻撃的MFとしてプレーし4ゴールを決めた。
  左利きで、ブラジルで頭角を現してきた時期には右FWとしてプレー、右サイドでボールを受けて切り返しクロスorシュート、と逆マルケスのようなプレーを見せていた。一方突破力を活かす為か近年はMF起用が多く、ゴール前への飛び出しの鋭さが魅力である。
●マリリアから戻ってきたばかりなのに、早くも次のレンタル先として東京ヴェルディの名前が浮上。
  手っ取り早くチームを強化したいチームが借り受けたがるクラッキで、即効性の高い補強を求めるならばお薦めできる選手。プラカール、ガゼタ、ランサ等々主要メディアが既にサン・カエターノを出る旨の報道をしており、具体的なチーム名に加えて「ブラジルで生まれ、日本に帰化したルイ・ラモス氏」と接触したという報道も。以前もエジムンド離脱の際に獲得の噂が流れており、かねてより注目されていた選手であることが伺える。当時の情報によると「フランス・ボルドーでのプレー経験アリ」・・・そうだっけ?パウロ・ミランダと間違えてる気がするが・・・。
  エジムンドの代役として白羽の矢が立ったように、MFとしてもFWとしても起用でき、左利きながら右サイドでのプレーも可能(というかそっちの方が得意な印象も受ける)と万能型のアタッカー。基本的に小回りの効くテクニシャンなのだが、一度ゴール前から消えてから飛び込んでくるシャドゥ・ストライカー的な仕事も上手。攻撃的MFとして「第3のFW」の役割も果たせる。ボールに多く触れたがる傾向が強いが、間違いなくジウ程じゃないw。
 ここしばらくは数多くのクラブに在籍しその実力を発揮するエトランジェ状態であり、チームへの順応も早いだろう。小柄な為当たりの激しさに苦しまなければ活躍が期待できる。
 ※なお、コラム作成にはverdyblogさんの秀文を参考にさせて頂きました。ありがとうございます!

 →1/18 東京ヴェルディ1969入りが決定。

 マルコス・バジーリオ MF 情報提供・アリマニア様、verdeybrog様

現在アヴァイ(サンタ・カタリナ州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○サントスの下部組織出身で1995シーズンにトップ登録、ブラジル全国選手権では1997年〜1999年に渡って延べ48試合に出場したボランチ。
 その後サントスとの契約が切れ2000〜2001年はポルトゲーサ・サンチスタでプレーし、タフな選手を好むバイアに移籍。2002年にはリオ・グランデ・ド・スル州のカシアスでプレーしている。トータルして約70試合程ブラジル最高峰の全国選手権でプレーしていながらノーゴールと徹底。
  サントス時代はドイスボランチの一角としてプレー。一時期起こったトレス・ボランチ流行の際には3枚ボランチの左側を務めた。スペースを消すポジショニングとクラッシャー系のマーキングには定評があり、バイア時代にはジュニーニョ・パウリスタを完封したこともある。とかくトイメンの選手には嫌がられる働きを見せる。
  ガーマ(ブラジリア)に所属した後2004シーズンからはサンタ・カタリナ州のアヴァイでプレー。2004シーズンには惜しくもブラジル全国選手権1部昇格を逃したものの、カウンターサッカーを標榜した同チームの手堅い守備を支え、健在ぶりをアピールした。
  攻撃面では手堅い繋ぎが信条で多くを期待できないものの、安定した守備力が武器。
●Bazilio、Basilio?どっちが正しいのか、ブラジルでの記述も二通り。2002年プラカール誌に何故か載っている本人のサインを見ると・・・多分S?崩しすぎてて分から〜ん。
  こちらもアナイウソン同様プラカール、ガゼタ、ランサ等々主要メディアが報道、具体的なチーム名に加えて例によってルイ・ラモス氏が交渉中という情報もあり、信憑性は高いと思われる。
  サントス時代にはコンスタントに出場しており、間違いなくTVでプレーを見たことがあるはずなのだが、名前くらいしか記憶に残っていないw そのくらい地味な選手である。加えて一緒にプレーしたことのあるJリーグ関係選手もレ(元甲府)、チッコ(元山形)、アリ(元鹿島)と見事に地味、一番派手なのでアンデルソン・リマ(元新潟)と微妙・・・。
  数字が物語る通りかなり守備に重きを置く選手で、ボランチというよりは守備的ミッドフィルダー。アヴァイのファンサイトによるとポジショニングとハードタックルが長所、やはりプレースタイルに大きな変化はないらしい。
  センターラインにテコ入れをする補強というのはJリーグ、ブラジルに限らずよくある補強の手段であり、仮に噂に上った選手たちが加入すればデジマール−マルコス・バジーリオ−アナイウソンというブラジル人センターラインが完成する。
  しかしこのコラムを作成するに当たり参考にさせて頂いたverdyblogさんも仰っている通り、果たして今のヴェルディに、李康珍の立場を怪しくさせてまでも必要な選手かは少々疑問が残る。


 
1/18 東京ヴェルディ1969が3名のブラジル人選手の加入を発表し、可能性が消滅。人違いだったんスか?

 チアゴ・ネヴェス MF →ベガルタ仙台 情報提供・アリマニア様

現在パラナ・クルベ(パラナ州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○パラナ生え抜きにして中心選手、まさしくバンディエラ。
  2000年、15歳の時からトップチームに帯同してプロキャリアを開始。2002年シーズン終盤より頭角を現し出す。
  まだ現在の運営形態に再編成されてから日の浅いパラナ・クルベは育成基盤が脆弱で、現在も基本的に再生工場路線を歩んでいる。そんな中下部組織から育ちトップチームで揺るぎないポジションを築き上げたチアゴ・ネヴェスはここ数年のクラブ全体の発展を物語る存在である。
  2005シーズンはベストシーズンとも呼べる出来で、ブラジル全国選手権では4ゴールをゲット。ロリ・サンドリ政権時代のカウンターサッカーでは中盤でパッサーとして前線のボルゲス(仙台入りが決定)、アンドレ・ディアスに好パスを供給するともに、前線が手詰まりになるとネット(元札幌、山形)やマリオ・セザールらと交互にゴール前に積極的に進出しゴールを伺った。華美な技術を前面に押し出すタイプではないが、キックの正確さやポジショニングの良さ等、総合的な能力の高さとサッカーセンスの豊かさを感じさせる選手であり、地味ながら好成績を収めたパラナの選手の中でも非常に高い評価を受けた選手である。
●隠れた好選手として評価が高いチアゴ・ネヴェス。ディナモ・ザグレブ入りが決定的と思われたが、ここに来てJリーグクラブからのオファーがあるとの報道があり、さらにガゼタやグローボがベガルタ仙台の名前を挙げて報道している。ベガルタと言えばドドやロニといった名前が噂されるなどFWの選手を中心に補強を進めていたようなのだが、路線変更なのか?同時に某新聞中心に国内で名前が取りだたされたロペス(クルゼイロ所属。こちらについてはブラジルメディアではクルゼイロから放出される可能性が高い、程度で仙台の名前もJの名前も1/5現在ナシ。しかし・・・)同様、運動量豊富・得点力○のMFである。
  もしこの噂が本当であれば競争相手と為りうるのが前述したディナモ・ザグレブ(クロアチア)。ブラジル全国選手権直後から熱心なオファーを送っていることをザグレブ、パラナの双方がメディアを通して認めており、一時期は決定報道もあった。ちなみにディナモの監督さんはあのクゼ氏。しかし入団は1月5日現在決定しておらず、むしろ交渉自体の停滞すら感じられる。金銭的な問題なのかそれとも本人の意向なのかクロアチア入りが暗礁に乗り上げていることからつけ込むスキは決して皆無ではない。国内ではブラジル全国選手権1部に返り咲いた名門グレミオが関心を示していたようだが、一月ほどパッタリと噂が途絶えておりこちらの交渉は進展していないと思われる。
  時にボランチを担当することもあるが、本来は攻撃的MF。世界クラブ選手権で活躍したダニーロ(サンパウロ)のようにアクが少なく運動量豊富、球離れも悪くない。南部のクラブから関心を寄せられることが多いことが物語るようにタフで守備面での貢献度も高い。ギャラクティコな活躍でチームの危機を救うような劇的な働きはちと難しいと思われるが、かなり期待できる「使える選手」であることに疑いの余地はない。日本贔屓で知られるクリチーバ市で生まれ、同市のパラナ育ち。日本への順応度も高いのではないだろうか。

追記:1/6、タイプの似たロペスをベガルタ仙台が獲得。うーん、J入りの可能性はグッと減ったかな。

 →ベガルタ仙台入りが決定。 

 ロペス MF →ベガルタ仙台 情報提供・ベガふぁん様、MIJ様、委員長様

現在クルゼイロ(ミナスジェライス州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○2001年にはリベルタドーレス杯にて大爆発し得点王に輝いた選手。
  リオ州のヴォルタ・レドンダという、昨期リオ州選手権前半戦を征したチームで育ちデビュー。当時かなりの弱小チームだったヴォルタ・レドンダ所属だった為注目度はほぼ皆無だった選手だが、2000年のリオ州選手権でMFながら3ゴールをゲットした得点力が評価されパルメイラスが獲得した。
  当初はローテーション人員という立場だったが2001年リベルタドーレス杯で突如の大ブレイク。第1次フェーズだけで9ゴールをゲットして得点王、第2次フェーズでもクルゼイロ戦のハットトリック等勢いは止まらず、優勝したボカ・ジュニオルスに準決勝で屈してパルメイラスが敗退するまで活躍し続けた。特筆すべきは最初からコンスタントな起用が計画されていた訳ではなく、MF・FWを問わず交代出場で起用されては結果を残し、サブ→スーパーサブ→スタメン、と自身の地位を確立したという点である。当時のパルメイラスの中盤・前線には垂涎のタレント陣が揃っており、その中でのし上がるのは至難だったと思われる。リベルタドーレス杯での勢いをそのままにブラジル全国選手権でも9ゴールをゲットしチーム得点王。全盛期を迎える。
  ところが翌2002シーズン、パルマに移籍したアレックスの後任としてポンタ・ジ・ランサ(10番のポジション)を担うようになると荷が勝ちすぎたのか勢いが失せ、低迷。出場機会も激減しノーゴール、チームも24位と大不振で全国選手権2部落ちが決定。パルメイラスのサポーターからは戦犯の一人として糾弾される。
(1/7追記・ドラッグ使用で出場停止の前歴もアリとか。委員長さんサンクス!)その後は「昔の名前」で各一流チームを渡り歩くもかつてほどの輝きは取り戻せず。このまま消えゆくかに思われた。
  が2004年後半に拾われたジュヴェントゥージにて新世代の名将イヴォ・ヴォルトマンの元復活。トップ下として2トップを操る一方代名詞のゴールセンスも復活。途中加入ながら9ゴールを挙げチームの躍進に大きく貢献、復活を遂げた。2005シーズンもジュヴェントゥージで活躍、恩師イヴォ・ヴォルトマンがロシアへ移籍するとともにクルゼイロに移籍。前線の選手のスランプによりケリー(元FC東京)をFWで起用したかった同チームに参入しMFとして及第点の活躍を見せていた。
●ブラジル国内でチアゴ・ネヴェスの名前が挙がる一方、某放置な新聞がベガルタ仙台入りを報道。ブラジルの主要メディア間では全く具体的なJリーグ入りの情報はなく・・・という状態だったのだが、急転直下ベガルタ仙台がレンタル契約を結んだことを発表。国内での情報の方が去就を早く伝えた少ないケースとなった。ごめんね○知新聞、今度から多少は信じます。
  大量補強のクルゼイロが新陳代謝の為放出を決めていた選手、おそらくジウ(元東京V)にはじき出される格好になったものと思われる。昨期ポジションが重なったケリーがアル・アイン(UAE)に去ってもなお放出が覆らなかったあたり、グスマン監督の構想から漏れたのも原因のひとつだろう。
  放出の噂が出回ってからベガルタ移籍内定までの期間が極端に短い為競合相手もないまま加入。ロペスを語る上で欠かせないのが2001年にリベルタ杯で得点王ゲット、という勲章なのだが、当時のパルメイラスのメンバーにはマグロン(現横浜FM)、ガレアーノ(元G大阪)、バジーリオ(元柏)、ファビオ・ジュニオール(元鹿島)、エウレル(元鹿島、東京V)、アルセ(元G大阪)と元Jメンバーがぞろぞろ。何となく来るべくしてきた選手という印象が残る。そういえばJ入りの噂が根強いペドリーニョも在籍していた。
  サレンコチックなイメージもあるが、一昨年〜昨年の出来を見る限りはかなり復調している。彼の加入をすっぱ抜いた報○新聞では攻撃的万能選手といった具合の紹介がされていた。確かにパルメイラス時代はその通りで、それこそクルゼイロでのケリーの様な起用法だったが、現在復調したロペスのベスト・ポジションはトップ下。どん欲にゴール前に飛び込み、力強い突破でペナルティエリアに進入するプレースタイルだ。Jリーグとのマッチングも関係するだろうが、MFでのプレーを見てみたいものだ。
  守備面での貢献度はイマイチであること、初の海外プレーであることが不安要素か。とりあえず目標は彼の活躍度のバロメーターでもある「9ゴール」だろう・・・でもそれじゃあ、フロントの「新外国人はペアで50点」発言を守るには、ボルゲスが41点取らなきゃあいけないなぁ・・・

 
→ベガルタ仙台入りが決定。

 バジーリオ FW →東京ヴェルディ1969

現在サントス(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○ブラジル国内屈指のスーパーサブに成長した元Jリーガー。
  93年キンゼ・デ・ジャウーにてプロキャリアを開始。その後24歳まで超小規模で州リーグ参戦もままならないようなクラブを渡り歩く。転機となったのは25歳の時にテスト入団したコリチーバで得点嗅覚という才能が徐々に開花。1996年ブラジル全国選手権では途中出場中心の19試合で7ゴールを挙げ注目されるようになる。
  結局1997年までコリチーバでプレー、その後Jリーグ・柏レイソルに入団することになる。同時期に加入した選手たちと比べれば比較的活躍できた方だが満足のいく結果ではなく、98シーズンのみで退団。そのままコリチーバに復帰するも復調できず、パルメイラスでの2シーズンを経てグレミオ、イトゥアノ等々徐々に所属クラブもスケールダウンしていく。
  2003年はブラジル全国選手権1部のクラブに所属することすらできず、2部のマリリアに所属してブラジル全国選手権2部を戦う。ここでは持ち前のシュートセンスが発揮され、その活躍にベテランFW不在に不安を感じていたサントスが注目。ここでエメルソン・レオンやルシェンブルゴといった名将たちの下でスーパーサブとしての才能が開花。試合終盤に投入されては短い時間で結果を出し驚異的なゴールアベレージを叩き出す。2004年ブラジル全国選手権では凶悪な攻撃力でリーグを席捲したサントスにあって15ゴールと存在感をアピール。徐々にスタメン出場の機会も増え、貴重な攻撃オプションとして活躍した。
  得点嗅覚を武器にワンタッチ・ゴールを挙げることが多く、また非常にボレーシュートが巧いことでも知られている。抜け目のない動きでマーカーを振り切り精度の高いシュートを放つ9番タイプ。
●柏レイソルに在籍していたFW。見事なヘアスタイル。
  ガゼタ誌が主となりJ入りの噂が浮上、震源地となったのはバジーリオのマネージメントを担当しているオスカー・ベルナルディ氏・・・そう、あの日産のオスカー。代理人って訳ではなさそうですが、スポーツ選手の総合マネージメントを請け負っている企業家だとか。33歳となりキャリアも残り僅かとなった為、5月まで残っているバジーリオとサントスの契約を解除してチャンスを与えて欲しい・・・とか何とか言ってます。よくある契約更改中の談話(いわゆるフェイクアクションだったりする場合がままある)ではなく、契約解除を求めてのアピールである点が具体的で現実的なオファーの存在を物語る。
  加えて同氏の発言には「J2のクラブからのオファーである」という注目すべき一言がある。Jクラブ側からクラブ名を出すことを禁じられているとのことで具体的なチーム名こそ挙がっていないが、通常Jリーグクラブについての報道はおおざっぱでJ1でもJ2でもお構いなしで「日本のクラブ」とひとくくり。しかし今回は「segunda divisao japonesa」とJ2であることは明言。リアリティは高い。
  J時代のプレーはともかく、現在は非常に高い決定力を武器に活躍中。州選手権ではスーパーサブとして5得点、ロビーニョが去った後のブラジル全国選手権では低迷するチーム状態やルイゾンの加入にもめげず7ゴールをゲット、と33歳となったが得点嗅覚とマーカーのスキを突き振り切る動きのクオリティの高さは健在。
  スーパーサブとしてのイメージが強いが、別段スタメンでのプレーが極端に少ない訳でもなく、2005シーズンは終盤ジェイルソン(元新潟)と2トップを組んで踏ん張っていた。がJリーグで90分フルに稼働できるか、やはりスタミナに若干の不安は残る。年齢的にスピードの低下も心配されるが、本来肉体的なアビリティにそれほど依存しないプレースタイルである為、こちらはそれほど問題にならないだろう。
  Jを離れて7年。捲土重来を見てみたい気がする選手だ。

1/14追記:ガゼタ誌等が「東京ヴェルディ1969入り」を報道。

 
→1/18 東京ヴェルディ1969入りが決定。

 ピンゴ MF →セレッソ大阪 情報提供・桜者様、モアモア様

現在サン・カエターノ(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○アトレチコ・パラナエンセで活躍したボランチ。
  サンタ・カタリナ州セアラで頭角を現し、名門コリンチャンスにカルロス・アルベルト・パレイラ現ブラジル代表監督の推薦で加入。ところがヴァンペッタやファブリシオ、そしてファビーニョ(元セレッソ大阪)等の壁は厚く満足な出場機会を得られずにいた。
  結局2シーズン程でコリンチャンスから放出。しかし彼の眠れる才能にブラジルトップクラスのスカウティング網を持つアトレチコ・パラナエンセが注目して獲得。同クラブの誇る南米最高のトレーニング&フィジカルメンテナンス施設・カジューにてトレーニングを積み大きく成長。攻撃面で長じた中盤の選手を多く抱えるもののディフェンス面で不安の多かったアトレチコ・パラナエンセの中盤をファビアーノ(元鹿島)とともに引き締め、ブラジル全国選手権ではしばしばベストイレブンに選出される活躍を見せた。
  マルセロ・マトス(→コリンチャンス)、ミネイロ(→サンパウロ)と二枚のスタメン・ボランチを放出したサン・カエターノが獲得。前任者ミネイロ同様中盤で躍動した。
  しかしゼッチ→エステヴァン・ソアレス→ピセルニ→クカと相次ぐ監督交代でチームは低迷。メンバーも日替わり状態となり、これといって悪くない出来で、むしろ徐々にチームにフィットしてきていたピンゴも途中加入のクラウデシールとポジションを争うことになりベンチスタートが増えていた。
  豊富な運動量を活かして激しくプレッシングを見せる一方、ボールから離れた位置ではスペースを埋めたり、飛び出してくる相手を捕まえたりとメリハリの効いたディフェンスを見せる。優秀な労働者タイプ。
●「来る前に騒げ」の看板に偽りあり(汗)。セレッソ大阪入団が決定したダイナモ。
  昨シーズンの3名同様、元セレッソ大阪のジルマールがマネージメント管理を行っている選手。ファビーニョ(→サントス)が退団したこともあり、代わりのボランチとして彼がやってくるのでは・・・という憶測が流れていた模様。サン・カエターノでの立場はネルシーニョ・バチスタ監督就任後微妙だったようで、契約更改が難航していたらしい。それでもブラジル主要メディアのうち移籍の可能性を指摘したのはランサのみ。そんな分かりやすく話が進むはずが・・・と個人的に思っておりましたが、ジウマールルートに加えコリンチャンスでポジションを争った同士と非常に分りやすく話が進みました(笑)
  昨シーズン序盤、州選手権〜ブラジル全国選手権前半にかけては低迷するチームを切り盛りして奮闘していたが、相次ぐ監督交代で出番が減少。特にパルメイラスからクラウデシール(元鹿島)が来た辺りからベンチスタートが目立つようになった。ブラジル国内ではボランチに攻撃面での貢献度の高い選手を並べたがるネルシーニョが就任し、クルゼイロから実績豊富なボランチのマラバが加入。海外移籍には良いタイミングだったのかもしれない。
  3バックと組織サッカーがウリのアトレチコ・パラナエンセでも、4バックでクラシカルな個人サッカーを展開したサン・カエターノでもある程度の実績を残した選手だけに、チーム自体への順応や戦術の理解は早いと思われる。ただし初の海外でのプレーという点が不安要素だ。先輩ブラジル人2人がフォローして欲しい所。
  ファビーニョに比べると攻撃に厚みを加えるような働きはちと厳しく、長いパスを通したり精度の高いミドルシュートを放ったりとクリエイティブな仕事はあまり期待できない。が、それを補う運動量とポジショニングの良さ、読みの巧さは前任者に勝るとも劣らない。活躍に期待したい。

 マルコン DF/MF →川崎フロンターレ

現在アトレチコ・パラナエンセ(パラナ州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○昨年アトレチコ・パラナエンセでブレイクした左サイドのスペシャリスト。
  クリチーバ市の生まれでコリチーバにてデビュー。おそらくは山口貴之と一緒にプレーした経験があるはず。しかしコリチーバではこれといった実績が残せないまま同じパラナ州のリオ・ブランコという弱小クラブへいわば都落ち。再起を賭けてサン・カエターノへ移籍しドリブル突破でやや活躍するもアトレチコ・ミネイロに移籍するとダメダメに逆戻り・・・と煮え切らない日々が続いた。その後はマリリアやサント・アンドレなどの微妙なポジションのクラブを短期契約でプレーして回るなど、20代を下積み生活で終えた苦労人。
  2003年のサント・アンドレでの活躍にかねてより注目していたアトレチコ・パラナエンセが30歳にして獲得。シーズン序盤はコロンビア人サイドバック、マリンからレギュラーポジションを奪えずに苦戦。しかしアトレチコ・パラナエンセのサイド攻撃の主力の一人だったマリンが負傷で戦線を離脱するとその後釜に座り、マリンの穴を感じさせない安定感あるプレーを披露。その後マリンが戻ってきても、バイアからの有望選手・バデが加入してもレギュラーの座を譲ることはなかった。
  リベルタドーレス杯が終わるとアトレチコ・パラナエンセはブラジル全国選手権での2部降格圏脱出を図る。フィナージやフェレイラ、リマ、そしてマルコンらの活躍で急激に順位を上げ、結局映画『メジャー・リーグ』ばりの快進撃を見せ6位と上出来のフィニッシュ。マルコンの評価はさらに高まった。
  実力派選手の仲間入りを果たしたマルコンなのだが、世界的な知名度を不本意な形で高めてしまったのが今オフ。世界クラブ選手権に参加するアル・イティハッド(サウジアラビア)が同大会に向けてのピンポイント・レンタルで獲得。しかし、28日前にアトレチコ・パラナエンセでの公式戦に出場していたことが発覚し(FIFA規定で1ヶ月以内に複数チームでプレーしてはならない)、あえなく同選手権には出場できず。クラブ間の杜撰なやりとりのおかげで世界的な舞台を踏むことはなかった。
  香車系のサイドバックの様なスピードには欠けるが、攻め上がりのタイミングやポジション取りの巧さ、対面の選手との駆け引きの巧さなど非常に「サッカーを熟知している」感の強い選手。
●アウグストの代役には適任なのではないだろうか?ガゼタ誌などが中心となって一斉に川崎フロンターレ入りを報道しているアトレチコ・パラナエンセの左の翼。
  世界クラブ選手権に向けてのアル・イティハッド移籍と出場不可の裁定以後、ブラジル国内ではグレミオ、フルミネンセ、そして今シーズンリベルタドーレス杯に参加するパウリスタへのレンタルが噂され、海外ではフランスの名門ボルドーが関心を示していたようだが、ここに来て川崎フロンターレとの交渉が表面化した模様。ちなみにフルミネンセからは200万レアルのオファーがあり、フロンターレのオファーがそれに勝っているとか。まぁブラジルのメディアの金額は全くアテにはなりませんが・・・。
  マルコンの移籍をある程度見越してか既にバイアからバデというサイドバックを加入させているアトレチコ・パラナエンセだけに、今回も他クラブに積極的に売ると思われる。国内クラブもそれほど高額なオファーを出してはおらず、早ければ1月中旬にも結論が出る・・・とは本人のコメント。気になるのがリカルド・ゴメス率いるボルドーの動向なのだが、あまり本腰という雰囲気でもないようなので大丈夫かな?
  あまり足の速い選手という印象は受けず、パワーと技術で勝負するタイプ。左足のクロスの精度は高く、コーナーキックを蹴ることも(フリーキックも蹴るが、入ったの見たことない)。プレースタイルもアウグストに近い印象を受ける。昨期羨ましい程チームの完成度がシーズンを通して高まっていったフロンターレ。大きくチームスタイルを変えることなく補強を目指すなら、適任の人材かも知れない。
  ちなみに最近ブレイク傾向にある「アトレチコ・パラナエンセ出身」「シャムスカ道場出身」の両項目を共に満たしている。

1/15、フランスのボルドーと2年契約を結んだ模様。
1/16、しかしブラジルの複数メディアが川崎フロンターレへの1年レンタルを報道。
1/23 川崎フロンターレが新年度体制発表の席にて契約の内定・メディカルチェック後の正式契約を発表

 ディエゴ・ソウザ MF →柏レイソル 情報提供:新参レイソルサポさん
現在パルメイラス(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験アリ(5キャップ)

○ドリブルでの突破とパス供給能力に優れる攻撃的MF。
  豊富な運動量に加えトップ下・両サイドを苦もなくこなせる優れたサッカーセンスの持ち主でもあり、2003シーズンの全国選手権で2部に降格したパルメイラスをヴァグネル・ラヴ(現CSKAモスクワ)とともに1部に引き上げた立役者。
 必ずやパルメイラスの看板選手となるだろうと大いに期待されていたが、徐々に伸び悩む。若干走力に欠けるところがカウンター系サッカーを標榜する監督には好まれず冷や飯を食うことも。昨期は途中出場が多く、今期もジュニーニョ・パウリスタ、マルシーニョといった現役代表クラスの途中加入でレギュラーを確保できずにいる。しかし時折天才的な閃きでビッグプレーを見せ、一部に熱狂的なファンを有する。ブラジル代表経験は5キャップ、ただし全て下部年代代表強化を目的としたメンバーでの招聘。
  2005シーズンには出場機会を求めてヴィッセル神戸へレンタル移籍。選手登録が再開されるかなり前からチームに帯同し練習するなど殊勝な面を見せた。が、チーム体制の変化にともない、公式戦出場ゼロのまままさかのレンタル打ち切り。パルメイラスに復帰となった。
  想定外の出来事に翻弄された昨シーズンだが、復帰の際にはエメルソン・レオン監督が「願ってもないプレゼントだ」と歓迎。出場機会も増え脇役的ではあるが活躍した。
●ふたたび拙コラムにご登場。ヴィッセル神戸の体制変更でブラジルに送り返されてしまった元ブラジル代表MF。
  今冬オフに「再びJリーグクラブと接触」という噂がしばらく前から流れていたが、このたび柏レイソルの名前が挙がった。
  以前よりパルメイラス会長デッラ・モニカ氏が強いプッシュを行っている選手なのだが、昨期は出場機会が減少しての神戸へのレンタル移籍。エメルソン・レオン現パルメイラス監督就任の際には会長の選手起用への介入一切を禁ずる条項が加えられているとかで、会長プッシュも今はナシ。・・・ところが実は来日以前と比べてヂエゴ・ソウザの出場機会はパルメイラス復帰後の方が増えた。ポジション争い最大の障害・ファンタジスタのマルシーニョがトップ起用されるようになったことと、お得意の3ー5−2に拘らず4バックを導入することが増えたレオン采配の変化が影響。主にトップ下として活躍した。
  しかしオフにはパルメイラスが積極的な前線の補強を行ったことでマルシーニョが再びトップ下の位置でプレーすることが予想され、インテルナシオナルで才能が開花したリカルジーニョ(元名古屋等)も加入、あまつさえ右サイドバックとして加入したパウロ・バイエルがエメルソン・レオン監督によって右MFにコンバート。若手のクリスチアン、レイナウドの勢いも強くいよいよ立場が厳しくなった。グレミオ等へのレンタル移籍も噂されている。
  不本意な形の帰国であったが本人は日本を気に入っているようで、昨年夏には一度横浜FCへの移籍が浮上。トップチームクラスの試合への出場はPSM・ボルトン戦の途中出場のみということでプレー面での適応度はいささか量りかねるが、少なくとも環境面での不適応への心配はなさそうだ。

1/26、柏レイソルへの1年レンタルが決定。


 ウスマール ポジション:FW →大分トリニータ 情報提供:酉2様、酉酉酉様、トルシーダ様

現在パルメイラス(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験無

○一昨期のパルメイラスのチーム得点王。
  サンパウロ州リオ・ブランコでプロキャリアを開始、その後ウニオン・サン・ジョアンで3シーズンを過ごす。2004シーズンには名将ペリクレス・シャムスカ率いるサント・アンドレにてサンドロ・ガウショと2トップを組みコパ・ド・ブラジルを席捲。決勝でもゴールこそ挙げられなかったかチャンスメイク、サント・アンドレ奇跡のコパ・ド・ブラジル制覇に多大なる貢献を果たした。その後1部復帰直後のパルメイラスが獲得すると攻撃の軸として活躍、11ゴールを挙げチーム得点王に輝いた。2004シーズンがベストシーズンと言える。
  しかしその後は低調、サンパウロ州選手権で5得点をゲットしたもののエステヴァン・ソアレス監督の解任とともに調子を崩し出番が減少。ワシントンやジオイノといった新加入選手やFWでの起用が増えたマルシーニョ、ペドリーニョらに押されて全く出場機会が無くなりグレミオへとレンタルされる。全国選手権2部からの昇格を目指したグレミオに期待されて入団したもののここでは何とノーゴール。7月に半年のレンタル契約を打ち切られるという有様でパルメイラスに戻り、その後メキシコのモレーリアでアペチュラ(メキシコの開幕シーズン)のみプレーするも4ゴール。再びパルメイラスに戻り全国選手権終盤戦で1ゴールを挙げるもののスタメンでの試合出場はなく、出場試合数自体も数えるほどだった。
 上背には恵まれていないがキレのあるドリブルとトリッキーなプレーが売り物で、チャンスと見るやバンバンシュートを撃つ。周りを活かすプレーも可能な器用さも持ち合わせる。
  まだ25歳、決して終わった選手ではなく、奮起に期待したい。
●この選手も再登場。パルメイラスの選手は日本とご縁がありますね・・・。
  昨年同様プレー機会を求めて移籍を志願しているらしく、エスタジオ誌、メキシコのメディア等が大分トリニータ入りの可能性を報道。
  残念ながらこのところのウスマールの活躍状況は芳しくなく、サンパウロ州選手権で5得点を挙げたことが最高の実績という体たらく。グレミオではリカルジーニョ(元柏リカルド)、ファビオ・バーラの牙城を崩せずにパルメイラスに突っ返されるという惨憺たる出来で、今季のエメルソン・レオン監督の構想には全く入っていないのが現状。サンパウロ州選手権の登録メンバーからも漏れており、このままではパートタイム契約でのパルメイラスBでのプレーが濃厚。移籍志願も当然である。
  かつてのヴェルダンの得点王も現在は市場価値が暴落。このままでは2004シーズン限定の一発屋的イメージが定着してしまう。幸いにして大分トリニータでは恩師ペリクレス・シャムスカが采配を執っている。活躍していた頃のように高い位置で積極的に仕掛ける自身のプレースタイルを取り戻して欲しいものだ。またこの選手、パルメイラスで得点王に輝いた翌年にオーバーウェイトでキャンプに登場しかなり出遅れるということがあった。仮に移籍が決定したならばいち早くチームに合流しコンディション調整に励んで欲しい。


 ファブリッシオ ポジション:MF →ジュビロ磐田 情報提供・灯台様

現在コリンチャンス(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験アリ(3CAP)

○年齢に相反して実戦経験豊富なボランチ。
  2000年にウニオン・サン・ジョアンでプレー、州選手権での活躍が認められてコリンチャンスへ入団する。当初はそれほど期待されていなかったものの、中盤の人材を一新したかったカルロス・アルベルト・パレイラ監督(当時、現ブラジル代表監督)の目にとまり徐々に起用試合数が増加。加入2年目の20歳の時には中盤の底のレギュラーを確保し、その後の歴代監督にも重用され続け、21歳の時にコリンチャンスでの出場試合数が100試合を突破。若手の実力者としてその評価が定着する。
  2004シーズンに負傷し約一ヶ月チームを外れ、復帰した頃にはチームは低迷と相次ぐ監督交代で瓦解状態。しかしシーズン後半にチテ監督が就任すると再び起用試合数が増えて再評価される。だが、昨年東京ヴェルディに在籍したジウ同様この選手もコリンチャンスのビッグスポンサー・MSIの影響を受けた選手の一人。MSIのスーパースター補強方針によってアルゼンチン・リーベルプレートから加入したマスチェラーノによってファブリシオはサブに転落。後にファブリシオが負傷してもコンスタントな出場機会は得られぬままだった。
  2,3秒先を読むかのようなアンティシペーション能力に優れた選手で、スペースを潰したりパスコースを消したりする動きの光る玄人好みの選手。
  一応ブラジル代表として3試合に出場している。が、これはオリンピック代表中心のB代表での実績。
●再び「来る前に騒げ」の看板に偽りアリ(汗)。ジュビロ磐田が(個人的には)電撃決定したコリンチャンス中盤の重鎮。
  23歳という年齢で重鎮というのも変ではあるが、それだけ経験値がある選手ということ。さらに所属していたチームが超混沌時代のコリンチャンスだったという点も加味して考えれば信頼度や安定感は大いに評価したい。コリンチャンスのアントニオ・ロペス監督の構想にも常時レギュラークラスではないものの貴重なボランチの控えとして入っており、リベルタ杯並びに州選手権、全国選手権と獲得できるタイトルは全て狙うと豪語しているコリンチャンスには必要な人材であるはずなのだが・・・。昨年のファビーニョ(→セレッソ大阪→サントス)同様コリンチャンスの混沌に嫌気が差したか、はたまた今季コリンチャンスが掲げた攻撃的4−3−3システムでの出番の減少を憂いたのか。とにもかくにもブラジル、海外問わず移籍のニオイがほとんどしなかった選手だけに正直ビックリ。
  フラメンゴ、ヴァスコ・ダ・ガマなど守備に不安を抱えるチームがレンタルを打診していたと言われていたことから推して分かるように、確かなディフェンス力が最大のウリ。マルセロ・マトス(元大分)がコリンチャンスに加入し現在の地位を築き上げるまではドゥンガの後継者は彼だ!とかコリンチャンス・サポーターには言われていた。反面攻撃面での貢献度は時折放つミドルシュートやセットプレーでのヘディング程度?地道でリスクを冒さない繋ぎが信条である。コリンチャンスという派手なクラブにあっては地味な存在だが、玄人好みの無口な労働者タイプ。

  デジマール DF →東京ヴェルディ1969  情報提供・アリマニア様

現在サント・アンドレ(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○実現すれば実に8年ぶりのお里帰りとなる元Jリーガー。
  バイア州出身で地元の名門ヴィトーリアでデビューし、1995年にはブラジルU−20代表として南米ユース選手権優勝メンバーにもなっており、カタールで開催されたワールドユースにも出場。全試合でスタメンとなり日本戦でも出場。奥のゴール、懐かしいなぁ。同代表にはグラウシオ(現福岡)、デニウソン(現レアル・ベティス)、ルイゾン(元名古屋、現サントス)などが名を連ねている。
  その後やや伸び悩んだがジュヴェントゥージ、パルメイラス、アトレチコ・ミネイロでプレー。意固地になって古賀の代役を捜していた頃のJリーグ・ジュビロ磐田にやってくる。その際にはポジショニングは悪く、スピードは無く・・・と短所ばかりが目立ってしまった。ただしFKの精度はかなりハイレベルで、ハーフウェーから前線の選手に合わせるボールやゴール前で直接ゴールを狙うボールを使い分けていた。
 結局ロクな活躍ができないままジュビロを退団。その後コリチーバに拾われるもこれまた活躍できず、パウリスタへと移籍。このまま尻すぼみなキャリアを送るかに思われた。が、野心に燃えるサンパウロ州のサント・アンドレが獲得。キャプテンの重責を与えられプレースキッカーとしても活躍、奇跡のサント・アンドレのコパ・ブラジル制覇に貢献した。当時の監督はJリーグにセンセーションを巻き起こしたペリクレス・シャムスカ現大分監督、この辺り慧眼恐るべしである。
  2005年はリベルタドーレス杯でも活躍。相変わらずスピードには欠けるものの、今年夏あたりからセンターバックとして起用されるようになり幾分その欠点も目立たなくなった。上背はないものの人に強く、キャプテンシーでラインをコントロールできる渋いベテランに成長している。
●年の暮れも迫った12月に東京ヴェルディ入りがガゼタ、エスポルテ、テラ等で報道されたマニアック・Jリーガー。
  シャムスカ招聘でチーム強化→コパ・ブラジル奇跡の制覇→リベルタドーレス杯出場、とひととおりの目標を達成、ブラジル全国選手権セリエBにも定着?し一段落したサント・アンドレ、世代交代を図る意味なのか今季は選手の出入りがかなり激しい。時代が終わったとでも言うべきか、ここ数年の同クラブの躍進を語る上で欠かせないデジマールもどうやら放出となる見込みである。
  J時代のグズグズなパフォーマンスが先立つ感はあるが、ブラジルではサイドバックで起用され続けたのが確かに不思議。アンデルソン・リマ然りジュリオ然り、多少スピードがなくてもブラジルのサイドバックは攻撃力があれば何とかなるのか?とはいえ南米の強豪チームが争うリベルタ杯ではやはり不安だったのか同選手権の最中にセンターバック起用となった。裏を返せばそれだけチームのDFラインには必要な人材だったとも言える。ちなみにコリチーバがラフィーニャ(現シャルケ)を放出した際には代役として名前が挙がっていた。
  Jでは前回同様おそらくサイドバックでは通用しないだろう。また上背も170cm台後半とそれほどではない為センターバック起用にも若干不安が残る。3バックのセンターでラインコントロールを担当してもらうのが一番妥当かもしれない。
  と辛口の評価をしてしまったが、嘗てのザル右ラテラルの面影はなく、タフでしつこい玄人好みの選手に成長しているデジマール。守備面ではキャプテンシーと一対一の強さに、攻撃面では妙を見せるプレースキックに期待したい。
  ちなみに「dedimar.com」という自身のホームページを持っており、フリーキック集だの家族の写真だのが見られる。

 
→1/18 東京ヴェルディ1969入りが決定。

  ルシアーノ・エンリケ MF/FW

現在サントス(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○Jリーグ入りの噂が上がっては消え、の中堅アタッカー。
  1978年生まれでサンパウロのタウバテというクラブにてキャリアを開始。その後ジュヴェントス、グァラティンゲータという小クラブを渡り歩き、コリンチャンスに加入・・・と言ってもパライーバ支店。下積みが長かった。
  その後サンパウロ州1部アトレチコ・ソロカバに加入し才能が開花。17試合で8ゴールという実績を残し、ロビーニョやディヴィッヂといった主力選手が流出したサントスが攻撃陣の穴埋めの一人として獲得。シーズン序盤は新監督ガッロ(現FC東京監督)に頻繁に起用され21試合2ゴール。しかし後半戦元サントスのアイドル・ジオヴァンニが加入し、名古屋グランパスエイトを退団したネルシーニョが監督に就任するとやや出番が減少した。それでも年間通して計算できる戦力として活躍。
  今年度州選手権開幕戦でも1ゴール。大舞台に強く、サイドを駆け上がるよりも中に絞ってゴールを脅かすタイプである。
●個人的には今年ブレイク候補に挙げている選手なのだが、どうにもルシェンブルゴ新監督のお好みではないらしい若手選手。
  テラやエスポルテ等を中心に「FC東京からオファー、ルシェンブルゴは慰留せずも交渉が決裂」なる情報が1月中旬に流れ、Jリーグ入りの話題がいったん途切れる。が、1月末に再びJリーグからのオファーがある旨が報道されるに至った。ちなみに2度目のJ入り報道の際には具体的なチーム名は上がらず。
  昨シーズン末から左サイドを精力的に走り回り、機あらばゴールを狙う抜け目ない動きでサポーターから支持され、キャンプ時の紅白戦ではルシェンブルゴもスタメンチームにて起用。ジオヴァンニという最大のライバルも消え活躍の機会が多そうな予感が漂っていたのだが・・・。新加入のレイナウド(柏)、ロドリゴ・タバタに加え本来ボランチのクレーベル・サンターナ(柏)もこのポジションでの起用が始まり、新戦力にはじき出される格好か。獲得時もアトレチコ・ソロカバという弱小クラブからであったこと、年齢的にも売り時であることも加わって現在は放出濃厚との見方が有力。州選手権ではゴールも挙げているのだが・・・。
  一方J移籍の噂が浮上したのと当時に囁かれ、現在も継続して関心を示していると言われているのがKリーグのクラブ。こちらもJ同様チーム名が上がっていないが、ずいぶん根気強く交渉しているらしい。どちらかと言えばこちらの方が有力か。
  この選手のどこにルシェが不満を感じているのかは別として、イキのいいMF兼FWで、丁度FC東京に在籍したケリーのような思い切りの良さに裏打ちされた得点力がウリの選手。

1/26、浦項スティーラーズへの1年レンタルが濃厚となる。

  イザイアス FW →横浜FC  情報提供・灯台様

現在ポンチプレッタ(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験ナシ

○昨年ポンチプレッタで活躍したアタッカー。
  リオ・ブランコやキンゼ・デ・ピラシカーバといったサンパウロ州の小クラブを渡り歩いた下積みの長い選手。2004年にはサンパウロ州選手権で4得点を挙げ、活躍が認められフィゲイレンセに加入。5ゴールを挙げたが契約を延長できず退団した。
  その後加入したサンパウロ州インテルナシオナル・リメイラで活躍し2005年サンパウロ州選手権で気を吐き8ゴール。その活躍に目を付けたポンチプレッタがブラジル全国選手権に向けて獲得した。ヴァドン采配下では1トップに座っていたのはカヘ(→ボルシアMG)とチッコなのだが、イザイアスは主に2トップ要員、ヴァドンが東京ヴェルディの監督に就任してからは準レギュラーとして活躍。結局9ゴールと途中離脱する選手が多いチームを支えた。小柄だが当たりにも強く、1トップを張ることもしばしばだった。思い切りの良さが光るシューター。向こうっ気も強く、昨シーズンは性格の荒さで有名なファビオ・コスタ(当時コリンチャンス、現サントス)と接触プレーの末乱闘したこともある。
●横浜FCが獲得を発表したポンチプレッタのFW。
  ポンチプレッタが契約を延長できずにサンパウロ州選手権には登録されていなかった。メキシコのクラブ辺りへの移籍が予想されていたが、来日が決定した。
  正直もっと大きい選手かと思っていたが、167cm。シュートへの意識・・・というか執念が強く、常に前掛かりなプレーが印象に残っている。昨期のポンチプレッタの前線はロジェール→カヘ→チッコと大柄な選手が相次いで空中戦の強さを活かしてトップを張っていたが、イザイアスはテクニックと裏を取る動きで活躍するタイプ。
  海外でのプレー経験はこれがはじめてであり不安は残るが、昨シーズンのブラジル国内での評価は低くはなかった。むしろ、J1クラブへの移籍があってもおかしくない選手だと思っていた。
  近年順調に評価を伸ばしてきた選手だが、昨シーズンは時に闘志が空回り?遮二無二シュートを狙うあまり妙に浮いてしまうことも少なくなかった。スタメン確保とまではいかなかったのもその辺りが原因と思われる。髪は少なく、ゴールは多く。横浜FC・J1昇格の原動力としての活躍が期待されるが、昨シーズンのダニーロ(FC東京)の様に気負いからエゴイスティックなプレーに走らないよう、カズ辺りに手綱を握っていてほしいものだ。

  ルイス・アウグスト(登録名アウグスト) MF →横浜FC  情報提供・灯台様

現在サントス(サンパウロ州)所属 → パイサンドゥ(パラ州)へレンタル
ブラジル代表経験ナシ

○左サイドからの突破を得意とするドリブラー。
  近年ユース年代の育成能力の高さで注目されているナシオナル出身。コパ・サンパウロ(ユース年代版ブラジル全国選手権)での活躍が目にとまり、サントスが獲得した。
  2004年はブラジル全国選手権で19試合に出場したが、徐々に出番は減少。昨期からパラ州の名門・パイサンドゥにレンタルされる。ディフェンスは度外視、個々のドリブルテクニック中心・・・というか絶対的にドリブル重視のスタイルで攻め立てるパイサンドゥのサッカースタイルにフィット、主に左MFとしてプレー。ロブソン“ロブゴル”の得点ランキング入りに貢献した。
  細やかなボールテクニックには定評があるチャンスメーカータイプ。
●こちらも横浜FC入りが決定した左MF。
  サントスからのレンタルであるが、相変わらず所属元では戦力として認められておらず、今季もパイサンドゥに残る・・・と思われたが結局離脱。Jリーグ入りとなった。
  多少クラシックさを感じるMFで、ドリブルこそスピードがあるが全体的にスローテンポなプレーが目立つ選手。前所属のパイサンドゥがブラジル国内でもスローテンポ傾向が顕著であるチームスタイルだけに不安は残る。Jリーグのペースに合わせたプレーができるか、又球離れにメリハリをつけて高い位置でのドリブル勝負を徹底できるか・・・に活躍できるかどうかが懸かっていると思われる。またブラジル国内ではまだトップチームで2ゴールしか挙げておらず、得点力についても少々物足りなさを感じる。
  まだ若く、名門サントスが目を付け手放さないだけの才能を秘めた選手。足下に自身アリ、という選手が揃うパイサンドゥでスタメンを獲ったドリブル技術は非凡。Jリーグとの化学反応に期待したい。

  マルケス FW →横浜Fマリノス

現在アトレチコ・ミネイロ(ミナスジェライス州)所属
ブラジル代表経験アリ(14キャップ)

Jリーグ名古屋グランパスエイトでも十二分に実力を発揮したアタッカー。
 1993年にコリンチャンスでデビュー。順調に頭角を現し1994年には初代表を経験。その後有力選手たちの対立で内紛状態になったコリンチャンスを離脱してフラメンゴへ、次いでサンパウロへと移籍。その後1997年からアトレチコ・ミネイロでプレーしチームのアイドルに。1998年にはミナスジェライス州選手権得点王に輝き、1999年、2001年とブラジル国内最大手サッカー雑誌『プラカール』の年間最優秀国内選手に選出。ブラジル全国選手権でもゴール・アシストを量産、ギリェルメ、ベレッチ等と共にアトレチコ・ミネイロの復興に貢献した。
 その後クラブの経営悪化に伴いヴァスコ・ダ・ガマへ。その後Jリーグ名古屋グランパスエイトに入団し59試合25ゴールと実績を残した。
 契約終了とともに退団、2003シーズンシーズン途中にアトレチコ・ミネイロに復帰、低迷の極みにあったチームを牽引するプレーで一躍アイドル復活となりサポーターから救世主的歓迎を受ける。しかしあえなくチームの全国選手権2部降格が決定。ちなみにチームとは2007年までの契約を結んでいる。
 巧みなボールタッチでシュートに持ち込んだり、基点としてボールをキープしたりと左サイドに流れてから本領を発揮する。ヘディングの下手さはご愛敬。
●Jでの活躍でお馴染みのテクニカル・アタッカー。
  ガッロ(アトレチコMGの愛称)のアイドルでもしチームの1部残留が叶えばそのまま居残る可能性が高かったが、全国選手権SerieBに落ちたチームにはさすがに残りたくなかったようで2007年までと言われている契約を解除するとも言われていた。11月下旬から断続的にJリーグへの復帰をほのめかしており、国内メディアでは浦和レッズの名前が挙がったことがあった。
  代理人も「彼ほどの選手がブラジル全国選手権2部でプレーするのは問題だ」として様々なチームからのオファーを受けていることを明かしている。Jリーグ複数クラブに加えサントス、パルメイラス、ヴァスコ・ダ・ガマ、ボタフォゴと交渉中と代理人はコメント、どこまで本当かは分からないが、確かに今シーズン後半の孤軍奮闘ぶりにはそれだけの値打ちがあった。
  その後アトレチコ・ミネイロ復活のキーマンとして期待されており、チーム残留と全国選手権1部に向けた戦いに強い意欲を示していたが、あまりのチーム状態の悪さに嫌気でも差したのか代理人が離脱の意思を表明。
  日本で通用する選手であることは実証ずみ。サイドに流れる傾向の強いプレースタイルにはややクセがあるものの、前線でクリエイティブな攻撃の起点となること間違いなし。多少年俸は高いと言われるもののリスクを回避して補強を進めたいJチームにはうってつけの人材と言えよう。

2/8、横浜Fマリノスが獲得を発表。契約期間は1年半。