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困ったときはJリーグネタという悪循環に陥っているような・・・

今年度ここまで主にブラジル各メディアで「Jリーグ入り」が取りだたされている(いた)選手をピックアップ。


ブラジルのメディアは「世界一スッパ抜き・トバシが多い」と思われます。
ですから、ガセ込みで騒いで楽しむ方針です。
それでも一応、複数のデータソースが確認できたもののみ掲載しています。
過去のコラムで試した「期待度」は廃止します、どうしてもそればっかり先行するので。


もし「こんなのも聞きました」というのがありましたら、
是非ともBBSにてお知らせ下さい。
確認次第、対応致します。

 ディエゴ・ソウザ ポジション:攻撃的MF
現在パルメイラス(サンパウロ州)所属 →ヴィッセル神戸
ブラジル代表経験アリ(5キャップ)

○ドリブルでの突破とパス供給能力に優れる攻撃的MF。豊富な運動量に加えトップ下・両サイドを苦もなくこなせる優れたサッカーセンスの持ち主でもあり、2003シーズンの全国選手権で2部に降格したパルメイラスをヴァグネル・ラヴ(現CSKAモスクワ)とともに1部に引き上げた立役者。
 必ずやパルメイラスの看板選手となるだろうと大いに期待されていたが、徐々に伸び悩む。若干走力に欠けるところがカウンター系サッカーを標榜する監督には好まれず冷や飯を食うことも。昨期は途中出場が多く、今期もジュニーニョ・パウリスタ、マルシーニョといった現役代表クラスの途中加入でレギュラーを確保できずにいる。しかし時折天才的な閃きでビッグプレーを見せ、一部に熱狂的なファンを有する。ブラジル代表経験は5キャップ、ただし全て下部年代代表強化を目的としたメンバーでの招聘。
●関西方面の日本メディアがヴィッセル神戸入りの可能性を報道。5月下旬に入ってブラジル国内でもJリーグ入りが具体的に報道されるようになった。
  リベルタドーレス杯制覇の為に大量の実力派選手を補強していたパルメイラスだが、同大会での敗退が決定。結果何人かの選手を放出することが非常に濃厚となっている。具体的なチーム名が挙がっていること、ヴィッセル神戸がトップ下に本来サイドプレーヤーの三浦淳を起用していること等々様々な面から考えると移籍実現の可能性はなかなか高いと思われる。パルメイラス会長デッラ・モニカ氏が今期前半強いプッシュを行っていたが、現在では結果が残らなかった為諦め気味。本人も3月頃からプレー機会を求めての移籍を直訴していた。
 ブラジル国内でも隠れた実力派として名高く、元パルメイラスの監督エステヴァン・ソアレスが監督を務めるサン・カエターノ、低迷に喘ぐアトレチコ・パラナエンセがラブコールを送っていると言われている。が、クラブとしてはJリーグのチームへの売却もしくはレンタルを望むだろう。

  
→6月4日、ヴィッセル神戸が期限付き移籍加入で合意したと発表。選手登録は8月12日より。

  →しかぁしクラブの欧州化政策でご返却・・・



 ウスマール ポジション:FW

現在パルメイラス(サンパウロ州)所属  →グレミオ
ブラジル代表経験無

○昨期のパルメイラスのチーム得点王。別段天狗になった訳でもないだろうが今季は思いっきりコンディション不良で出遅れて、かつワルレイやワシントンといった新加入選手の影響で出場機会が激減。マルシーニョやペドリーニョといったFWでもプレーできるMFたちの存在も大きく、今期は満足な活躍の機会を失っていた。
 上背には恵まれていないがキレのあるドリブルとトリッキーなプレーが売り物で、チャンスと見るやバンバンシュートを撃つ。スピードもそれなりにある選手なのだが太りやすいのか?今期の出遅れもウェイトオーバーに起因しており、しぼむまで3ヶ月程を要した。パルメイラス入団前はサント・アンドレで大活躍しコパ・ド・ブラジル獲得に貢献している。
●上記のヂエゴ・ソウザと同じく、リベルタ杯敗退の結果選手放出を余儀なくされているパルメイラスが手放すことになりそうなアタッカー。もっともウスマールの場合はリベルタ杯敗退が決定する前からプレー機会を求めての移籍を志願しており、全国選手権一本が目標となったパルメイラスにはあまり保有していてもメリットがない状態。何であれ移籍は濃厚である。
 5月半ばにはリベルタドーレス杯終了後にチームを離れる予定であることをパルメイラスの広報サルバドール・ウーゴ・パライアが明らかにしている。チーム名は明かさなかったが日本のクラブからのオファーであることも語った。具体的なチーム名が出ていない為契約・起用法を巡ってのフェイク・アクションである可能性も否めないが。
  6月8日、低迷する名門グレミオへの移籍が決定。



 ジョー ポジション:FW

現在コリンチャンス(サンパウロ州)所属 残留
ブラジル代表経験無

○将来超有望株、16歳(!)からトップチームに帯同し、昨期17歳でリーグデビュー。若さだけが先行して注目されていたが、昨期クルゼイロ戦で終了間際に劇的な逆転ゴールを挙げてからは一皮剥け、チームの切り札的存在になった。今季は大量補強の為控えメンバーから漏れることもしばしば、年齢的なことを考えれば当然とは言えども、これほどの逸材に充分な出場機会が巡ってこないのは何とももったいない。
  リバウドを彷彿とさせるような、サイズとテクニックが同居するアタッカー。線の細さは否めないが長身、リーチの長さを利した足下のテクニックが光る。前線に張り付くタイプではなく、サイドへ開いたり下がってボールを捌いたりと引き出しも多い。またポジショニングも秀逸。
●ヴィッセル神戸の監督に就任したエメルソン・レオンが「ジョーを獲得したかったんだけどなぁ」と関西のメディアに発言、日本通のブラジル・ガゼタ・エスポルチーバ誌が早速飛びついて「レオンはジョーを待っている」とトバシ記事にしていた。ただしジョー自身はMSIマネーに席捲されて激減する出場機会に嫌気を感じているようで、もし出場機会が得られるなら・・・というニュアンスの発言も残している。実際のところテヴェスの加入で一番割を食ったのはジョーだと思われる。
  ただしインテル、チェルシー、デポルティボ・ラ・コルーニャ等々ヨーロッパの錚々たる面々が関心を寄せる金の卵であり、移籍金も相当高額に設定されている。名前もとってもイジリ甲斐があり、溢れんばかりの才能の片鱗をJでも披露してほしいが、おそらくは実現しないだろう。
 
→続報を聞かなくなりました。



 ロジェール ポジション:FW

現在ポンチプレッタ→サンパウロ(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験無

○20歳になったばかりの若手FW、全国選手権第5節までで5ゴールを挙げている注目の新鋭。守れても点が取れない状態だった昨期のポンチプレッタで19歳にしてトップデビュー。しかしこれといって数字は残せず。今期に入ると大ブレイク、優れた得点嗅覚と積極的なシュートで州選手権、全国選手権でゴールを量産している。
 184cmの上背を利してのヘディングが主武器だがシュートも正確。頭・足を問わずゴールを決めている現在ノリにノッている選手の一人。攻撃に関してはあまり多くのサポートが望めないポンチプレッタにあってコンスタントにゴールを挙げていることは賞賛に値する、「ペナルティエリアで危険な男」だ。
●ブラジルの主要メディアであるプラカール、ガゼタ・エスポルチーバ、ランサが一斉にヴィッセル神戸入りを報道した若手FW。どうやらサンパウロを離任する直前にエメルソン・レオン監督が獲得を熱望していたらしく、その辺りから立ち上った煙と思われる。チーム名が具体的に挙がり、現在ポンチプレッタにとってまさしく「売り出し中」の選手だけに、J入りの可能性は結構高いと思われた。
  しかし5月下旬にはサンパウロへの移籍が決定しており、J来訪の可能性はグンと下がった。ただしブラジルのクラブには転売という裏技※があり、可能性はまだ残っているが・・・。
※獲得した選手を公式戦に1試合も出場させずそのまま売却する技。ブラジルではレギュレーション違反にならない。練習試合でテストしてフィットしていなければ売っ払うケースが多く、ダニーロ(FC東京)などがこのケースに当たる。フラメンゴの必殺技。

  
→6月1日、サンパウロFCへの移籍が決定。



 ルイゾン ポジション:FW

現在サンパウロ(サンパウロ州)所属 →名古屋グランパスエイト
ブラジル代表経験アリ(19キャップ)

○現レアル・マドリー監督のルシェンブルゴや現ポルトガル代表監督フェリペなど名将たちがこぞって「最高のオールマイティFW」と評した国内限定のワールドクラス。万能型のFWでサッカーセンスの塊、優れたテクニックと的確なシュートで決定力も高く、マークが厳しければアシスト役とチャンスメーカーに徹して周りの選手を活かす。ただし、ブラジル国内限定。
 デポルティボ・ラ・コルーニャ(スペイン)、ヘルタ・ベルリン(ドイツ)への移籍経験を持つが欧州でのプレーは散々な結果に終わり、特にブンデスファンの方々には「ルイ損」なる呼称までつく始末。傷心の末国内復帰を決め、昨期はボタフォゴでプレーして20試合程で退団するまで8ゴールとそれなりに活躍。膝を負傷して契約を解除、リハビリの後今季からサンパウロに加入した。
  多くの国々でプレーするブラジル人選手にはリーグとの相性というものが少なからず存在するが、それがものの見事に体現される最も顕著なタイプの一人。
(ボタフォゴ退団後についての記述(「ブラブラしていた」と書いておりました)は間違いであるとのご指摘がありましたので訂正いたしました。申し訳ありません。)
●現在リベルタドーレス杯と全国選手権を平行して戦うサンパウロにとってはローテーションを成立させるために必要な人材だが、準レギュラーとしてキープするには高価すぎる選手。特にリベルタドーレス杯が終わる7月にはJリーグへの移籍が濃厚と言われており、日本国内のメディアでは名古屋グランパスエイト入りが、ブラジル国内では名古屋と東京ヴェルディ入りが取りだたされている。リベルタ杯が終わればサンパウロもパルメイラス同様選手を放出すると思われ、ロジェール、ルイゾン、グラフィテ(スペイン・ベティス入りが噂されている)のうち誰かは移籍するだろう。
  海外のクラブでの実績が抜群に悪い為一考を要することこの上ない選手。31歳とベテランの域に入ったが元来肉体的なアビリティにあまり頼らないテクニカルなプレースタイルである為これといって影響はないと思われる。シュートフェイクやGK・DFの間合いを狂わせる変則シュートなど職人の香り漂うゴールハンター、さぞかし勉強になるプレーを披露してくれるに違いない。最大のネックはやはり前述した「リーグとの相性」である。
→7月7日、名古屋グランパスエイトが加入を発表。背番号11。

 ジル(ジウ) ポジション:FW 情報提供:Timp様
現在コリンチャンス(サンパウロ州)所属 →東京ヴェルディ
ブラジル代表経験アリ(4キャップ)

○前コンフェデレーションズカップ代表だったレフティー。今期テヴェス、ロジェール、カルロス・アルベルト等々の大量加入があるまではコリンチャンスの看板選手だった24歳。
  トップチーム昇格の2000年に左ウィングとして台頭。2001年にはルイゾン、リカルジーニョ、ディヴィッヂ、パウロ・ヌネスらと攻撃陣を形成して6ゴール、2002年にも7ゴールを挙げチームでの地位を不動のものとした。2003年には世代交代を期するクラブをエースとして牽引し9ゴール、国内リーグ屈指のスター選手にまでのし上がる。
  しかし2004シーズンに入るとスランプに。一時期はベンチからも外れる惨憺たる状態に陥るが、チテ監督が就任すると古巣の左ウィングに戻り徐々に切れ味を取り戻す。ところが2005シーズンにはコリンチャンスの大量補強の為に控えに逆戻り。ファーストチーム昇格以来5シーズンを過ごしたコリンチャンスのあまりの変貌ぶりにモチベーションを失っている。
  3トップの左下がり目で起用される事が多いことからも分かるように、多産なストライカー・タイプではなく、左ウィング気味に積極的にサイドへ流れてチャンスメークするムービング・アタッカー。トップコンディション時にはブラジル国内リーグ最高とまで称されたドリブルテクニックでの突破は破壊力充分。上背がある方ではないがそれを補う瞬発力もある。
  GKファビオ・コスタと共に理不尽な監督交代に異を唱えフロントを翻意させたり(チテ→パサレラの際、結局成績低迷の為チテ解任で実現)、アルゼンチンからやってきたスター・テヴェスの特別待遇に文句を付けたりと、華やかなプレースタイルに反してなかなかの気骨漢でもある。
●特定の選手とのコミュニケーションが充実しているせいか、最近どうもトバシ記事が目立つランサ誌が「コリンチャンスとの契約を解除」「日本のチームからオファーを受けている」と報道。他の主要メディアが追随する様子もなく出場機会を求めてのフェイク・アクションだったのかな〜、と思われたが、7月に入るやいなや東京ヴェルディ入りがプラカール誌等々で一斉に報道された。具体的な契約内容についても報道されていることから移籍の可能性はかなり高いのでは?6月末にはMSIから契約を延長したとのコメントが出されていたのだが、やっぱりMSI発表でした。クルゼイロ、ヴァスコなどもオファーを出していたと言われている。
  今期初めのチームスポンサーのMSI主導による大量補強やチテ→パサレラの監督交代などに端を発してクラブへの不信感を強めていた。かつ昨シーズンのスランプに端を発して出場機会が激減、FWの控えポジションはジョーやボボー、アブーダといった若手に奪われ、MFの控えのポジションはビテンコート監督就任後にウーゴ(元東京V)に奪われ・・・と散々。特にパサレラのスタイルには全くフィットできなかった感アリ。たった2年で大暴落してしまったアイドルでもある。
  確かに現在はスランプ。ただ昨期後半の試合ではかつてのような速く鋭いドリブルを見せる場面が見られるようになっていただけに、今期の出場機会の少なさは一口にスランプという訳ではなく、監督との巡り合わせの悪さも災いした感アリ。
  不調時には球離れの悪さと小難しいプレーを狙いすぎる悪癖が目立つが、ノッている時はトイメンのDFをチンチンにしてしまう抜群の破壊力を持つ選手。Jに来たならFWで起用されるのか、MFとして起用されるのか分からないが、移籍が実現したなら左サイドをドリブル突破してワシントンに左足で絶妙のクロス!・・・という場面を見てみたいものだ。
→7月12日、東京ヴェルディが獲得を発表。

 レイナウド(ヘイナウド) ポジション:FW
現在パリ・サンジェルマン(フランス)所属 →柏レイソル
ブラジル代表経験無

○フランスで2シーズン余りを過ごしたFW。187cmとかなり大柄だが持ち味はシャドウストライカーとしての抜け目ない動きである。
  フラメンゴでプロキャリアをスタートさせフラメンゴのリオ州選手権3連覇に貢献。2002年にサンパウロに移籍し、2003シーズン途中でサンパウロの経営危機に伴いパリ・サンジェルマンに売られていった。指導陣の完全なる信頼を得るには至らずライバルたちと併用される日々、特にセルビアの奇才・リュボヤが加入した後は控えが多かったがそれなりに活躍。
  2002年ブラジル全国選手権で12得点を挙げた時がベストシーズンと言えるが、本人曰くサンパウロ時代は持ち味の30%も出せなかったらしい。ルイス・ファビアーノの様な典型的ファースト・ストライカーの周りを衛星の如く動くのが性に合っているらしく、フランスでもパウレタとコンビを組むことが多かった。自分より背の低い選手にポストプレーを任せて動き回るプレースタイルは何とも独特。
  いったん消えてからのゴール前への飛び込みにはかなりの迫力がある。25歳とそろそろ若手とは言えない年齢にさしかかりつつあるが、ブラジル国内でもこれからブレイクする予感のある選手としてしばしば名前が挙がる。若干プレースタイルにクセがあるとはいえ、代表歴がないのが不思議な選手だ。
●成績低迷の為の戦力補強のためにも、また不満を募らせるサポーターを納得させるためにもそれなりの選手を獲得しなければならなかった柏レイソルに加入すると言われている、それなりの選手。6月末に入りブラジルのランサ誌が2年契約で柏入りが決定したと報道。波及的に移籍決定の報道が広まっている。
  リオ州選手権での活躍実績から、やはりリオ州のチームから引く手あまたの選手であり、今年に入ってからもボタフォゴ、ヴァスコ、フラメンゴと国内最大規模のチームが獲得の意向を示していたが、昨年パリ・サンジェルマンと4年契約を結んでいた為国内復帰はならず。最近ではおなじみコリンチャンスがマスチェラーノ、アンデルソン・ポルガ、エウトンなどと並んで獲得候補として名前を挙げていた。特に見切り発表で悪名高いMSI(コリンチャンスのスポンサー兼エージェント)は「獲得した」などと発表していたことも。
 非常に上背があり一見ポストプレーヤータイプだが、サンパウロに加入してしばらくがそうだった様にターゲットマンとしてはほとんど機能せず、安直にボンボン放り込まれてもイマイチ仕事ができない。1.5列目あたりからの飛び出しが本領で、個人的には背丈に大きな差があるが元イタリア代表のシモーネを思い出す(歳バレるな・・・)。足下の技術はブラジル人FWとしては標準レベル。
 やはり先述した4年契約の行方と、本人がブラジルでのプレーを希望している旨の発言を昨年から繰り返していた所に不安を感じる。個人的にはレイソルには前線に鎮座するバリバリのファースト・トップ系の選手が加入した方がいいと思いますが・・・。

  
→6月25日、柏レイソルが期限付き移籍加入で合意したと発表。05年7月1日〜06年1月1日の期限付き移籍。

 マグロン ポジション:MF  情報提供:通りすがり様、マリサポ様
現在パルメイラス(サンパウロ州)所属 →横浜Fマリノス
ブラジル代表経験アリ(3キャップ)

○卓越した戦術眼と南米選手らしい勝負根性を武器にチームを支える職人系ボランチ。
  2004年度プラカール誌選出の最優秀国内選手にも輝いている現役代表候補で、チーム日程や間の悪い負傷などから3キャップに留まっているものの国内組のボランチではファースト・チョイス的存在。
  名門パルメイラスの所属だが勃興時のサン・カエターノやサント・アンドレでの下積みでキャリアを開始。サン・カエターノでの活躍が認められてパルメイラスに加入するも3シーズン目にあえなくクラブは全国選手権2部転落。その後サン・カエターノへのレンタルを経て1部に復帰したパルメイラスに再び合流。代表GKマルコスと共に1部復帰直後の「強くて地味」なパルメイラスの象徴的存在となった。
  ボランチのスペシャリストであり、これまで4−3−1−2の右・左ボランチ、ダイヤモンド型の底のボランチ、ドイス・ボランチの一角と様々なフォーメーションで水準以上のプレーを見せてきた。186cm・80kgの恵まれた体格を利してのハードタックルと相手の攻撃の芽を摘むポジショニングで、相手チームからとことん嫌われるプレーに定評アリ。また、ややもすれば守備の人的なイメージが強い選手だが、長短のパスを正確に繋ぐことができるブラジル人らしい技術も光る。昨期は怪我人が続出した前線の穴埋めにFWで起用されたこともあり、剛健さと器用さを持ち合わせる(派手さだけは悲しい程無い)。
● プラカール誌、ガゼタ誌、サンパウロのラジオ局数局が「横浜マリノス(Fが入ってない・・・)」入りを報じている現役代表候補。交渉のテーブルに就いているとも報じられている。
  今コラムで列挙した選手の中で最も知名度が高く実績も豊かな選手であり、従って当然の如く値段も高い。先述のディエゴ・ソウザやウスマールと同様、リベルタドーレス杯敗退後の人員整理を目論むパルメイラスの選手であるが、ジュニーニョ・パウリスタやマルシーニョといった攻撃的な中盤の選手の補強がここまで目立ち、ボランチのクラウデシールをサン・カエターノへ売ってしまった直後でもあることからボランチの層自体もそれほど厚くはないだけにパルメイラスとしてはあまり手放したくない選手だと思われる。
  一方でクラブはリベルタ杯敗退を期にクラブのメンバーをある程度入れ替える意向も示しており、より安価で若くプレースタイルの似た選手の獲得を目指していることから放出の可能性は日に日に高まってきている。新陳代謝の為の放出もやむなしといったところだ。具体的なチーム名の報道のされ方やここのところのサポーターとの関係の悪化(リベルタ杯敗退のスケープゴート的な扱いを受けた)等々、案外来日の可能性は高いのではないだろうか?実現すれば久々の現役セレソンのJ入りとなる。
  2004年にはドイツ・ブレーメン入りやスペイン・デポルティボ・ラ・コルーニャ入りが噂されたりと欧州のクラブからも強い関心を持たれている選手で、今オフにはロシア・FCモスクワとの契約が一度は発表される。しかし本人はリーガ・エスパニョーラへの移籍を熱望、固辞して破談になった。恩師でもあるレアル・マドリー監督ルシェンブルゴに名指しで補強を希望されたりと現在も欧州のクラブからの視線は注がれているようで、横浜Fマリノスにとってはリーガ勢の動向も不安の種か。

  
→7月4日、横浜Fマリノスが加入を発表。契約は2006年1月1日まで(アレ?複数年契約が決め手とか言ってたような。延長オプションて奴かな?)
  背番号17。

 ダ・シルバ ポジション:MF
現在フラメンゴ(リオデジャネイロ州)所属 →FCソウル(韓国)
ブラジル代表経験無

○迷走するフラメンゴの中盤を支えるバランサー。
  エントレリエンセ、マドゥレイラ、バングーなど三流とも呼べない弱小クラブでキャリアを開始し州選手権での活躍が認められヴァスコ・ダ・ガマへご栄転。ヴァスコではレギュラーポジションの確保にはもうひとつ及ばなかったが、その後フラメンゴに加入するとメンバーの入れ替わりが激しいチーム内にあって堅実な仕事ぶりでレギュラーポジションを確保した。
  攻守の繋ぎ役として評価が高く、その中でもサイドバック等の攻め上がりを助けるカバーリングの巧さに定評がある。
  フラメンゴでは82試合出場。
●プラカール、サンバフット、ラジオ・ブラジルなどがJリーグへの移籍を報道。準オフィシャル的な存在のファンサイト・フラメンゴRJとランサ誌が大分トリニータを移籍先のチームとして具体的に挙げている。
  州選手権開幕前には世代交代を推し進めるクラブの方針により放出が見込まれたものの、急激な若返りでグダグダになったチームがあわてて呼び戻していた。リオ州選手権でも精力的に働く。全国選手権が始まるとフラメンゴの成績は低迷、メンバー刷新の方針により放出が再浮上。インテルナシオナルからパイサンドゥへの貸し出しが内定していたアウグスト・レシーフェという同じポジションの選手をフラメンゴは既に獲得しており、放出は決定的と言える。成績低迷のスケープゴートにされちゃった感もあり、放出に関してはサポーターから歓迎の声が(ヒデェ・・・)。
 鹿島アントラーズに在籍していたダ・シルバとは別人、一時期はガンバ大阪入りが噂されたり、フラム(イングランド)が関心を示したりとリオ州のボランチの中では知名度は高め。
 本職はボランチであり、一応攻撃的MFでプレーしていた時期もある。横浜Fマリノスに来るマグロンにさらに輪を掛けて地味な選手であり、基本的にバランサータイプ、攻守の繋ぎとカバーリングが信条の玄人好みの選手。サイドバックが果敢・・・というか無謀な程攻め上がりかつ真面目に帰ってこないフラメンゴのサッカーにあってはそれを引き出し穴埋めするカバーリングに奔走していた。ヴァスコ時代は機を見て攻め上がるシーンが見られたのだが。
  ただしあんまりシュートはうまくない気が。「ボランチ」らしい展開力も?の印象。攻撃面では若干物足りないが、こと守備力に関しては実力派選手であることに疑いはない。
  オフィシャルサイトに会員制を敷きあんまり情報を零さないフラメンゴだけに今後の動向も唐突であると思われる
 →韓国・FCソウルが獲得。


 ネト・ポチガル ポジション:FW →アルビレックス新潟 情報協力:じみ様

現在サン・カエターノ(サンパウロ州)所属(バイアよりレンタル)
ブラジル代表経験無

○もうすぐ20歳の新鋭FW。元ブラジルユース代表。
  負傷者・コンディション不良者が続出するサン・カエターノにあってそれなりに気を吐き活躍している。バイア州バイアでプロデビュー、昨期の全国選手権2部で活躍し注目されるようになる。プレーオフでもPKを誘うなど好プレーを見せたが、昇格はできず。通算9ゴールでチーム得点王となっている。全国選手権2部降格を期に登用された生え抜き選手だった。
  今期は州選手権まではバイアでプレーし、1ゴール。ベテランFWのヴィオラと元代表FWディルの存在が大きく、常時出場は叶わなかった。
  全国選手権からサン・カエターノでプレー、低重心の高速ドリブルを武器とする。多産なゴーラーではないもののドリブル突破でのチャンスメークには定評がある。
●6月に入りガゼタ・エスポルチーバ誌、プラカール誌、サンパウロのラジオ局FM104など複数のメディアがJリーグ移籍を報道するようになった新鋭FW。移籍先は6割がアルビレックス新潟、4割がアルビレックス「ナガタ」。ナガタ・・・。追って地元・新潟のメディアでも反町監督のコメントが載り、「C契約での獲得」「合流はオフ空け20日より」等々具体的な契約形態も報道されるようになった。移籍は決定的と言えるだろう。
 現在は比較的出場機会に恵まれているものの、サン・カエターノの前線にはファブリシオ・カルヴァーリョ、ルイス・クラウヂオ、マルセリーニョ等々全国選手権1部での実績が豊富な選手が多く揃っており、彼らが負傷から復帰すれば出場機会が激減する見通し。FWの一角は現在好調のヂンバが居座り、サン・カエターノ自体も現在全国選手権1本しか目標がない為試合数も大した数ではなく・・・と逆風は強い。Jリーグならずとも移籍で出場機会を得たいところだろう。
 プレー的にはドリブルで前へ前へと突っかける選手と紹介されている。20歳と若い為不安が否めないが、その分大化けと将来性にも期待したい。バイア出身のFWはJと相性もいいですし。

→アルビレックス新潟に加入、C契約。登録名は“ネット”、背番号34。

 モタ ポジション:FW 情報提供:花な軍様

現在スポルディング・リスボン(ポルトガル)→クルゼイロ(ミナスジェライス州)所属 →全南ドラゴンズ(韓国)
ブラジル代表経験無

○2003年全国選手権で15ゴールを叩き込んだ敏腕ストライカー。若干アイウトン体型。
  近年ブラジルで増加中の欧州で若くしてコケて、ブラジルで復活した選手。セアラ州セアラでプロデビューしマジョルカ(スペイン)に移籍。しかしBチーム暮らしのまま帰国、古巣セアラに戻った。その後州選手権での活躍が認められて名門クルゼイロへ移籍。当時のルシェンブルゴ監督に重用され代表経験者を押しのけ、コロンビアの名手アリスティサバルとコンビを組みゴールを量産した。その後リヴァウド加入(即退団)の際の費用捻出・年俸抑制の方針もあり韓国・全南へレンタル移籍、14ゴールを挙げ得点王となり活躍が認められてポルトガルの名門スポルディングへ買い取りオプション付きで途中加入した。残念ながらポルトガルでは各国代表クラスの揃うFW陣の一角に食い込むことは出来ず、実績を残せずオプション不行使。
  厚みのある体格を活かしゴール前へ入り込んで、積極的にシュートを放つ。また縦へ抜け出る動きと、ゴール前での落ち着き、なかなかの小狡さも印象に残る。個人的に好きな選手でどうしても擁護的コメントになるのだが、ここまでの波乱のキャリアがそうさせるのか球際の執念には驚かされる。ワンチャンスをモノにできるタフな選手だ。
●ポルトガルのメディアが日本・横浜マリノスへの移籍を報道。次いでブラジルでも「マグロンと同じチームへ移籍する」という形でJリーグ入りが囁かれるようになったアタッカー。いずれのニュースでも移籍先は横浜Fマリノスとなっている。昨期は名門スポルディング・リスボン所属だったが5試合出場ノーゴール。
  ポルトガルでは失敗しているものの確固たる実績があり、欧州シーズン終了とともにフラメンゴ、アトレチコ・パラナエンセ、クルゼイロ、ゴイアスなどがオファーを出していたと言われている。欧州ではこれで2チームで思うようなプレーができなかったことになり、環境適応という点でやや不安が残る。が、お隣・韓国Kリーグでは22試合14ゴールでナドソン、ノナトといった常連を退けて得点王にも輝いており、アジアの水ならば合うのかもしれない。
  Kリーグでの活躍実績は評価できるが、同じくKリーグでのプレー+ブラジル国内でのブレイク経験有、という似た経歴のアデマールが全く働かずに帰国してしまっているだけに、もし加入するのであればより一層の活躍を期待したい。でも続報をあまり聞かないなぁ。
 
→韓国・全南ドラゴンズへ移籍。


 セルジオ ポジション:GK

現在パルメイラス(サンパウロ州)所属 残留
ブラジル代表経験無

○パルメイラスの1stゴールキーパーと言えばブラジル代表として日韓W杯時にはレギュラーを務めたマルコスだが、彼と共に入団した1993年以来パルメイラス一筋でプレーを続ける2ndGK。
  貴重な2ndキーパーとして君臨、永らくマルコス&セルジオのコンビでパルメイラスのゴールマウスは守られている。特にセレソン合流等でマルコスがチームを開けることが少なくない為、留守時にはしっかりと代役を務め続けてきた。
  安定感のあるキックでのフィードには定評がある。派手さは皆無だが、大舞台で揉まれた図太さや冷静さが評価されて、選手の入れ替えが多いブラジルにあってさらにその傾向が顕著なパルメイラスに12年間在籍している。登録名は現在はセルジオ、若かりし頃はセルジーニョ。
●この選手も同じくリベルタ杯敗退の結果選手放出を余儀なくされているパルメイラスが手放すことになりそうな一人。ランサ誌などが「Jリーグチームからのオファーを受けている」と報道。
  この時期、このご時世に果たしてGKに貴重な外国人枠を使用するチームが本当にJにあるのか正直疑問。ブラジル全国規模の各種大会及びリベルタ杯等場数は大変多く踏んでいる熟練GKなのだが、代表歴はなく、ダイビング・ボディプレスのような横っ飛びなど我流の臭いがプンプンするセーブで時折心臓破りなプレーも披露してくれたりする。
  もし実現すれば実にジルマール(元C大阪)以来のブラジリアン・ゴーリーのJ入りとなるのだが。うーん、これはトバシでしょうか・・・?
 →全く続報を聞かなくなった為、勝手にトバシと判断。

 ロブソン・ポンテ(ポンチ) ポジション:MF

現在バイヤー・レバークーゼン(ドイツ)所属 →浦和レッドダイヤモンズ
ブラジル代表経験無

○レバークーゼンの司令塔に上り詰めたテクニシャン。
  サンパウロ州ジュヴェントスでプロキャリアを開始、22歳にしてサンパウロ州の若手のスカウト網はピカイチのグアラニに移籍。加入一年目の1998年全国選手権で7ゴールを挙げ注目を浴びるようになる。ゴール数もさることながら注目されたのはそのドリブルテクニックで、低迷したグアラニにあって全国選手権のベスト・ドリブラー10傑に選出された。そんな訳で台頭時はバリバリのドリブラーでFWで起用されることも多かった。翌1999年サンパウロ州選手権でも活躍し、州選手権終了後にドイツ・レバークーゼンへ移籍した。結局ブラジル国内の日の当たる場所では2シーズンそこそこしかプレーをしておらず、国内での実績よりもドイツ・ブンデスリーガでの活躍の方がはるかに勝る。
  レバークーゼンに加入すると早くからそのボールコントロールの巧さが注目されるもののどの攻撃的ポジションでも中途半端なプレーしかできずすっかり眠れるタレントと化す。転機となったのはヴォルフスブルクへの2シーズンに及ぶレンタルで、その期間に大きく成長。ドリブラー出身らしい柔らかいボールタッチでメリハリの効いたボールキープを見せるようになる。
  2003/04シーズンにレバークーゼンに凱旋するとトップ下で主にプレー、元ブラジル代表FWフランカ、ブルガリア代表FWベルバトフとクリエイティブな連携を披露。攻撃の司令塔として選手流出に悩むチームを大いに支えた。
●既に獲得は既成事実、かつ半ドイツ人な選手なので(帰化したと思ってました、それはリンクですね)ブンデス系のサイトの方が数段詳しいと思われる。偏った情報がモットーの拙サイトでわざわざ取り上げるのも蛇足かつ恐縮なのですが。
  とにかくヨーロッパの名の知れたクラブの選手には手を着ける主義のコリンチャンス・MSIが関心を一応示していた(またかいと思わないでw)。国内での実績の乏しさと代表歴がないことが災いしてか実力に値するだけの知名度がブラジル国内では無く、レバークーゼンとの契約が切れフリートランスファーであるという好条件にも関わらず具体的なオファーを繰り出したチームは無いと思われる。
  ボールを預けるとキッチリ前へボールを運び、球離れ良くパスを捌き、スペースを見つけると積極的にドリブルで仕掛ける油断のならない選手。特に前線の選手との連携が良ければ良いほど相乗効果で好プレーを連発する傾向アリ。既にチームに合流しているようなので、出場が待ち遠しい。プレーを見るのも、登録名がどうなるのかも非常に楽しみだ。

 →7月15日、浦和レッズがを獲得したと発表、登録名ポンテ。来年1月1日までの契約、背番号10。


 フランカ ポジション:FW 情報提供・DELTA様、モアモア様

現在バイヤー・レバークーゼン(ドイツ)所属 →柏レイソル
ブラジル代表経験アリ(8キャップ)

○5シーズンに渡ってブンデスリーガで活躍している敏腕FW。
  ブラジル・マラニョン州というブラジルでは珍しい乾燥地域でストリートサッカーで育ち現地のナシオナルという極小クラブと契約、その後サンパウロ州へ野心を胸に上る。かつてカズも所属したキンゼ・デ・ジャウーというクラブに所属、2シーズンプレーした後1996年サンパウロのスカウト網が秘めたる素質を見出して獲得。以後6シーズンに渡りサンパウロでプレーし、世代交代中のクラブにおいて絶対的なエースとしてチームを牽引した。1998年、2000年のサンパウロ州選手権得点王に輝き、在籍中にクラブは州選手権とブラジル全国選手権をそれぞれ2度制覇している。2002年W杯予選では当時監督のフェリポンに抜擢され大黒チックに活躍している。
  2002シーズンブラジル国内リーグの混乱を機にかねてよりラブコールを貰っていたドイツ・レバークーゼンへと移籍。しかし加入早々にホームシックを訴え思うようなプレーができずに批判を浴びた。ワールドクラスの煌めきを見せるかと思えば次の試合では凡プレーで試合を終える安定感の無さからキッカー誌に「一流の二流選手」と評価されたことも。しかし徐々にブンデスリーガにもフィット、特に2003/04シーズンからは出向帰りのロブソン・ポンテやブルガリア代表FWベルバトフと共に魅惑のトライアングルを形成、14ゴールを挙げるとともに年間アシスト王を獲得。
  上背もあるが前線を豊富な運動量でかき回すムービング系のFWで、少し下がり目に位置取りイマジネーション豊かなプレーでゴールゲット&アシストを狙う。スピード・テクニック・ポジショニング等FWとしての能力は総じてかなり高く、おまけにドリブルでの突破力も備えるという、自他のゴールを挙げる為のプレーの引き出しが大変多い選手。安定感さえあればセレソン定着も夢ではなかった選手だ。
●特定のチーム名が出てこないにも関わらず、ブラジル国内の大手メディアのほとんどで断続的にJリーグ入りの可能性が指摘され続けているという妙な状態にある。6月には「Jリーグからオファーを受けたが、断った(代理人)」にも関わらず、7月に入っても噂は絶えることはない。頑張ってるな。ということで載せてみました。
 7月中旬にはドイツ・ビルト誌が鹿島アントラーズ入りが移籍の選択肢にあると報道。ここに来てようやく信憑性の高い方面から具体的なクラブ名が挙がった。鹿島ってちょっと意外。
  ここまで獲得に名乗りを上げたチームは多いものの、例:コリンチャンス(ヴァグネル・ラヴ、未定)、アトレチコ・マドリー(ケジュマン、決定)、サンパウロ(ロジェール、決定)とオファーを出していると言われていたクラブが他のFWの獲得に切り替えている。ブラジル国内ではFWの選手の補強を目指すボタフォゴが獲得の意思を示していたが、現有戦力整備がモットーのペリクレス・シャムスカ監督が就任すると一気に下火に。同じくサントスもジオヴァンニ(獲得)、デニウソンといった2列目の選手に補強方針を切り替えた為とんと交渉の進行の噂を聞かなくなった。心機一転でドイツ以外でのプレーを希望しているようだが、結局モトサヤという予感も否めない。先述したクラブとJリーグのクラブの他にもギリシャ、韓国のクラブからオファーを受けているらしい。
  現状J来訪はかなり微妙だが、先述した通りフランカ自身がかなり行き詰まっている状態だけにサプライズも起こり得る。

 7/25追記:サンバフット等が柏レイソルとの契約(200万ユーロ?金額はアテにはならないッス)が成立したと報道。ただし震源地は何故か競合相手のコリンチャンス・MSIのエージェントで、同選手の代理人ワグネル・リベイロ氏(ロビーニョの代理人も務める)の談話として紹介。一方ドイツ誌では鹿島アントラーズ入りが決定したとの報道が流れている。
 →柏レイソルが期限付き移籍を発表。2006年1月まで。


 オズワルド・アルヴァレス“ヴァドン”(ヴァダン) 監督 情報提供・疾風様

現在ポンチプレッタ所属 →東京ヴェルディ

○7月現在ブラジル全国選手権で首位を走るポンチプレッタを率いる熟練監督。
  1990年にサンパウロ州モジ・ミリンで監督としてのキャリアをスタート。以後キンゼ・デ・ピラシカーバやマトネンセ、グアラニなどのサンパウロ州の小〜中規模クラブを歴任。1995年にはブラジル全国選手権3部でグアラニを優勝に、1999年サンパウロ州選手権で弱小マトネンセをプレーオフに導いた指導力がが評価されて99年全国選手権からアトレチコ・パラナエンセの監督に指名される(9位)。翌年にはパラナ州選手権を制覇し、ついにサンパウロの名門コリンチャンスへご栄転。しかし才能豊かながらアクの強い選手達をコントロールできないまま解任。その後サンパウロの監督に招聘されるとカカーやルイス・ファビアーノ、レイナウド、ジュリオ・バティスタ、グスタヴォ・ネリーといったタレントたちの持ち味を充分に引き出して2002年全国選手権一次リーグで優勝、しかし2次トーナメントであっさり敗北し解任。
  戦力に恵まれたコリンチャンス、サンパウロでの2度の失敗から「一流チームでの指導は無理」という評判まで立ってしまうが、準一流チーム・ポンチプレッタでの2シーズンを経て昨期は全国選手権2部のバイアを指揮し昇格寸前に導いた。その実績から今季からポンチプレッタの監督に復帰。
  現在はブラジルでは珍しい4−5−1を敷いてイルレタばりのタフなカウンターサッカーで、カヘという得点源の能力とフロンティーニやエヴァンドといったウィングタイプの突破力をフルに活用。昨期のバイアではネト・ポチガル、フラビーニョといった走力に恵まれた選手が多い為俊足FWとサイドバックの攻め上がりを基調としたスピード重視のチームを形成。アトレチコPR時代は3−5−2でサイドアタック・カウンター・・・と、形式や自分の流儀にはまらず指揮するチームの陣容を鑑みたチーム作りをする。共通するのはカウンター型の攻撃を主とするチーム作りで、基本的に守ってナンボのチームを作る監督。
●全国選手権で首位を突っ走っているにもかかわらずプラカール誌などが「契約解除で東京ヴェルディ監督就任」を報じている。現在東京ヴェルディに在籍するワシントン(ポンチプレッタ時代)、新加入のジウ(コリンチャンス時代、ジウのルーキーシーズン)の両名と一緒のクラブで仕事をしたことアリ。
  本名のオズワルド・アルヴァレスで表記されることも、ヴァドンで表記されることもあり、かつ後任候補がオズワルド・オリヴェイラという監督、そんで噂のクラブの元監督がオズワルド・アルディレス。全くややこしいことこの上ない。
※以前のクラブ紹介で解任されたと記述してしまいました。申し訳ありません。
 普通のリーグであれば首位をキープしているクラブの監督を売り払うようなことは有り得ず、またサポーターからの不満も大爆発しそうだが、売ってナンボのブラジルクラブでもその傾向が強いポンチプレッタだけに売却の可能性は大。むしろヴェダンのディフェンシブなサッカーに対してサポーターからの不満が少なくないのが現状。個人的にはそんなに守備的とは思わないけど。
  海外クラブでの指導経験はゼロ。東京ヴェルディの新監督についてはついこの前はビエルサ云々という報道も見たし、結局のところ候補の一人くらいだとは思うが。
  蛇足だが一緒に仕事をしたことがある現Jリーガーがやたらと多く、アレックス・ミネイロ、アリ(鹿島)、ロジェーリオ(清水)、ルーカス(FC東京)、ワシントン(東京V)、アレックス・オリヴェイラ(甲府)などなど。後半戦より新しく加入する選手に至ってはネット(新潟)、ルイゾン(名古屋)、レイナウド(柏)、ロブソン・ポンテ(浦和)、ジウ(東京V)と指導経験のある選手が大半を占めていたりする。

→東京Vが25日、新監督就任を発表。追記して半日も経ってないw


 トゥーリオ ポジション:MF 情報提供・ねら様、パット様

現在ボタフォゴ(リオデジャネイロ州)所属 →大分トリニータ
ブラジル代表経験無

○運動量豊富、今季全国選手権で開幕ダッシュに成功したボタフォゴ所属のボランチ。
  首都ブラジリア出身、ダニーロ、ジョスエ(現サンパウロ)、マラバ(現クルゼイロ)など最近国内で活躍する実力派ボランチを多く輩出しているゴイアスで鍛えられた。1995年のデビュー以来6年間に渡りゴイアスでプレー。全国選手権では毎年20試合以上の出場を続ける。しかしポジション柄致し方ない点はあるもののイエローカードが多くなかなか一定した評価を受けられなかった。
  2001年後半にはサウジアラビアのアル・ヒラルへと短期移籍。2002年にゴイアスに復帰、その後ボタフォゴへと移籍すると激しさだけが目立っていたプレーに巧さが加わりサスペンションを受ける回数も激減。2004年こそ怪我が多く満足のいくシーズンではなかったが、徐々に評価を高める。
  今季はベテランに依存し続け結果やたら少ない中盤の運動量を省みたボタフォゴの改革によりレギュラーに。元東京Vのラモンらと共に中盤を形成、州選手権序盤では4−3−3のドイス・ボランチの一角を務め、終盤はオーソドックスな4−2−2−2で同じくボランチを務め、持ち前のアグレッシブなプレーで中盤を支えた。
●ダ・シルヴァの話がぱったり消えた(韓国・FCソウルへ移籍)大分トリニータ入りが噂されている29歳のボランチ。「練習に参加している」とか「契約締結の可能性は高い」旨を大分合同新聞が報道。当初はブラジル国内での移籍情報は7月の「年齢的にもチャンスが減るだろうから、海外への移籍も前向きに検討したい」というコメントのみで、グローボでも「海外へ移籍の可能性アリ」という報道に留まっていた。が、8月3日にはプラカール誌に「マグノ・アウヴェスとドドのいる大分へ移籍」という旨の記事が載ることとなった。(練習に参加しているという報道は誤りだそうです。パットさんサンクス!)
  前々監督のボナミーゴ(レオンの前のパルメイラスの監督)、前監督のグスマン(現クルゼイロ)、辣腕で知られる現在の監督のペリクレス・シャムスカと三代に渡ってそこそこ重用されていた。ちなみに7/30の対フラメンゴ戦でもフル出場を遂げている。クラブへの貢献度はかなり高く、ラモンと並んで「ボタフォゴ改革元年」のキーマン的扱いをされていたはずなのだが、割にあっさり放出されそうな気配が漂う。ボタフォゴが「改革者」として選手たちの評判が良かったグスマン監督を代えたこと、7月に入りボタフォゴがヴォルタ・レドンダから同じくボランチのジョニウソンをシャムスカの推薦で正規に獲得したことも何か関連があるのかもしれない。ちなみに昨年一度ベガルタ仙台入りがリオ州のゴシップ誌で取り上げられ、7月にはフルミネンセ入りが噂されていた。
  全国選手権16節までで3ゴールを挙げている。ボタフォゴの中盤には現在ディフェンス放棄ファンタジスタ・カイオがおり、トゥーリオ含め残りの中盤の選手はとってもよく走らされる羽目になっている。その中でこの数字はそれなりに評価できる。
  またヴァドンと同じく元・現Jリーガーとのプレー経験が豊富で、2002シーズン後半に大分FWドドともボタフォゴでプレーしたことがある(はず)。

 →大分トリニータに加入が決定。韓国合宿から参加の模様。

 ヴェルベル ポジション:MF 情報提供・大宮最高様

現在サンパウロFC(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験無

○アマゾン出身の選手らしく足技に長けたテクニシャン。
  パラ州ベレン出身で地元のトゥナ・ローゾというクラブでプレーを開始。セミプロとしてのキャリアに飽きたらずにパラナ州のパラナへ上り挑戦するも失敗し再びトゥナ・ローゾへ戻り以後3年に渡ってプレー。華やかな技術を持つ割にキャリア序盤では忍従の時を過ごしている。
  その後パラ州屈指の強豪・レモでのトライアルに合格し、そこでの活躍が認められてパイサンドゥへと移籍。そこからヴェルベルのサッカー人生は大きく好転する。強豪チームが軽視する傾向が顕著だったコパ・ド・ブラジルでパイサンドゥは超ダークホースながら奇跡的に優勝、イアルレイやヴァンディックらとともにヴェルベルも主力として活躍した。選手個々の実力も含めフロックと言われたパイサンドゥのチーム力だが翌年のリベルタドーレスでも堂々たる戦いをし侮れない実力を示した。ヴェルベルの評価も従って上昇。カカーの離脱が秒読みとなっていたサンパウロへと引き抜かれる。
 その後は計算できる戦力として活躍。ドリブルとトリッキーなプレーで相手を崩しFWへパスを供給した。ゴイアスより加入したMFダニーロと3年近くに渡ってポジション争いを繰り広げ、リベルタ杯やコパ・コンメボルなどの国際大会への参加の為過密日程になりがちだったサンパウロの10番のポジションを交互に務めチームを支え続けた。
●ルイゾンを名古屋グランパスエイトに売ることを決めた矢先にFWグラフィテが負傷で1年近くの欠場が決定。結果とにかくセレソンクラス・元セレソンクラスのFWが欲しくてたまらないサンパウロが大宮アルディージャ所属のFWクリスチアンとの交換要員に差し出している中堅MF。
  今年度前半の州選手権ではライバル・ダニーロと甲乙付けがたいプレーでチームに欠かせぬ戦力として働いていたのだが、リベルタドーレス杯後半並びに全国選手権が開幕すると若手の期待株ソウザの台頭やサント・アンドレからの掘り出し物リチャーリーソンらライバルに追い抜かれる。現監督のアルトゥオーリの信頼もあまり得られていないようだ。
  ついこの前まではサンパウロのレギュラークラスだった選手だけあり、出番が減少するやいなやレンタルのお誘いが殺到。古巣パイサンドゥを始めジュヴェントゥージやコリチーバ、インテルナシオナルといった辺りがレンタルの希望を表明していた。ただし売却を望むサンパウロの意向から成立しなかった模様。
  プレースタイルは細かいタッチのドリブルとトリッキーなプレーが信条。妙技エラスチコ(往年の名選手リベリーノの十八番)を披露したのを見たことがあった気が・・・。若干スピードに欠け、またプレーのリズム自体も若干ゆったり目。ピーキーなJリーグにフィットするかはいささか不安が残るが、多少相手に囲まれてもものともしないキープ力は魅力。
  サンパウロがクリスチアンに限らずボルシア・メンヘングランドバッハ所属のFWエウベルやヴァスコ・ダ・ガマのアレックス・ディアス、東京ヴェルディのワシントン、果ては大分トリニータを退団したFWドドーに至るまでかなり積極的・・・というか節操なくFWの補強に着手しており、サンパウロがクリスチアン以外の選手の獲得に成功したならば立ち消えになる可能性は高い。

 ヂエゴ・タルデッリ ポジション:FW 情報提供・ねら様、大宮御家人様

現在サンパウロFC(サンパウロ州)所属
ブラジル代表経験無(元オランダ・ワールドユース代表)

○1985年生まれ、ブラジル版ゴールデンエイジとも言えよう有能な選手の揃う充実した年代の中でもその実力と将来性に対して傑出した評価を受けているアタッカー。エドカルロス、レナン、そしてヂエゴ・タルデッリのサンパウロの85年生まれ3人は「トレス(三人組)」で各年代の代表を経験しているブラジル国内では超エリート組。
 身体能力を武器に縦へのスピードで相手を振り切るアスリート系のFWとしてUー15年代から注目を浴びていた。無論シュートセンスも非凡で、トップスピードでもボールコントロールを失しない技術も兼ね備える。かつては放逸な言動で問題児として要注意のレッテルが貼られていたが、トップチームや各年代代表でのプレー機会が増えるにつれメンタル面での成長も遂げつつある。
 今季サンパウロ州選手権では12ゴールで得点ランキング2位、リベルタ杯では4ゴール。こと今年に入ってからはスピードやリーチの長さを活かした身体能力の高さによるゴールだけではなく、ワンタッチ・ゴールの数が増えポジショニングが巧くなった印象を受ける。確実にブラジルタイプの、総合力の高さで独力でもゴールをゲットできるエースFWへと成長中だった。
 しかし全国選手権では不調・負傷とチーム自体の成績低迷で1ゴールのみ。ワールドユース参加・監督交代(レオン→アルツォーリ)を節目に調子は下降線。ルイゾン、アモローゾの後塵を排する状態が続いていた。
 2003年には仙台カップにブラジルユース代表メンバーとして来日している。代表キャップは保持していないが、今年のグアテマラ戦(国内組のみの代表)に一度招聘され、その後ワールドユースのメンバーへ組み込まれる関係上代表から外れた経緯を持つ。
●↑のヴェルベルがお気に召さないなら、という具合でこちらも大宮アルディージャ所属のFWクリスチアンとの交換要員。大宮側は交換するならヂエゴ・タルデッリ>>>ヴェルベル、という目論みらしい。
  元々クリスチアンのサンパウロ移籍話が浮上したのは、ルイゾン移籍・グラフィテ負傷で世界クラブ選手権並びにブラジル全国選手権を戦うサンパウロのFWの層が一気に薄くなったことに起因している。とにかく実績があるベテラン選手を補強するという方針で様々な選手(エウベル、フランカ、ワシントン等々)に手を伸ばしていたようだが・・・。当然FW同士の交換はサンパウロの本意ではなく、かつ現在のサンパウロにおいてはシシーニョ、ルガーノに継いで欧州(特にポルトガル)からの注目度が高い選手だけに、トレードの様な形での放出を望まず、高額での完全移籍が交渉の前提だったらしい。今年に入ってからはベンフィカが関心を示し、またイタリアの幾つかのクラブからオファーがあると代理人が明かしている。将来性抜群、ユース代表のエースクラスの選手だけに以前のジョー同様お話だけの移籍報道かと思われた。
  ところがどうやらヂエゴ・タルデッリ本人はリベルタ杯決勝の為に加入したアモローゾに継いで今回のベテラン補強作戦と実績重視でFWの加入を進めていくクラブやアルツォーリ監督に不満らしく、世界クラブ選手権を棒に振っても安定したプレー機会を得たいらしい(しかし別の報道では出場を熱望しているとも。どっちスか・・・)。この選手はティーンエイジャー時代からかなりのやんちゃ坊主として知られ、門限を破ったり、サポーターと喧嘩したりとなかなかに気性の荒い選手。その辺りも影響しているのでは。
  またサンパウロ側も現在スランプに喘ぐチームの至宝をこのまま眠らせるよりならば・・・という考えらしく、完全移籍は無理としても修行的にレンタル移籍なら・・・という前提でクリスチアンとの交換に何だか乗り気になりつつある。急転直下、Jでのプレーは充分にあり得る状況となった。実際にガゼタやランサ等一部大手メディアでは「交換が詰めの段階まで成立」と報道している。
  若さ故のプレーの波と実績の少なさは致し方なしとしても、サンパウロがフランカ、クレベール、ルイス・ファビアーノに続いて輩出したまごうことなき金の卵。「Jでの活躍を期待」というよりは「何考えてんだサンパウロ」というのが本音、五輪代表→フル代表入りの可能性充分の期待株だけにどうにも信じがたいのだが・・・。