October 16, 2008
極悪集団野村ＨＤ100%子会社、ジョインベスト証券の問題（上）
まあ、ここまで書くのはいかがなものかと思うが、内容を考えれば納得できるはず。おそらくこのまま有耶無耶にされてしまう危険性があるため、ある程度まとめておく。と言いつつ、事実が確定的でない部分も多いため、断定は避ける。先に事の顛末を比喩的に表せば、火曜日、寿司の出前注文をした所、この日は注文が多過ぎて「注文は受けられません。注文は失効です」と言われてしまった。それなのに２日後の木曜日になぜか配達され、しかもそれは2日前のものだった。既に腐ってるから食べたくないのに無理矢理口に押し込まれ、当然のごとく代金まで取られてしまった。というもの。実態はさらに悪質である。
本日の日経平均株価は1000円以上の下落、史上ワースト2位という11.41％の下落率を記録。昨日のＮＹ市場の暴落を始めとし、世界的に株安が連鎖した結果である。今週は連休明けの14日火曜日、１４％を超える歴代１位の上昇率を記録。15日水曜日は何とか小幅高で値を保つものの、本日16日再び暴落。恐ろしい程乱高下する相場となっている。問題は火曜日に始まった。
火曜日、日経平均は大幅高となり、ストップ高に張り付く銘柄も大量に出た。値幅制限一杯で売り注文以上の買い注文が出るストップ高は、発行株数の少ないものや新興市場銘柄などは比較的起こるものの、東証一部の、それも三菱UFJや任天堂などの大型株にはよっぽどのことが無い限り起こらない。火曜日は三菱UFJ、任天堂を始め、トヨタ、コマツ、三菱商事等々、数多くの東証一部大型銘柄がストップ高。売買代金、出来高ともに膨らみ、大商いとなった。
そもそもストップ高というものは日本特有の制度であって、例えばNYの市場には無い。ストップ高に張り付く状態とは値幅制限の上限の株価において、買い注文が売り注文より多い場合に起こる。数少ない売り株の争奪戦が行われている状態である。詳細は割愛するが、このストップ高状態が市場が引けるまで続いた場合、市場が引けた後は比例配分方式で注文が成立していく。
比例配分方式とは注文されていた売り株を買い注文が出されている証券会社に順番に1単位ずつ配分していく。全ての対象の証券会社に配り終えたら、また一番目から配分を続ける。5順目の配分が終わったところでまだ売り株が残っている場合、各証券会社にまだ残っている買い株の数量に比例して按分される、というものである。但し、各証券会社に配分された株を、会社内で顧客にどのように配分するかは自由であり、証券会社によって違う。
火曜日はストップ高比例配分で終えた銘柄が数多くあり、ジョインベスト証券からも相当数の買い注文があり、比例配分が行われた。
ここで一つ問題が発生する。大抵、比例配分が各証券会社に行われ、顧客に配分されるまでには大引け後から30分〜1時間かかる。しかし、この日は異常なほどストップ高比例配分となった銘柄が続出し、比例配分が遅れることとなった。
ここまでは単なるトラブルである。最大の問題は、ジョインベスト証券がこのストップ高比例配分の銘柄を顧客に渡したのが、二日後の木曜日午前3時、火曜日の大引け後からはおよそ36時間も経過した後であったということである。
詳細は不明だが、いくらかの遅延はあったらしいものの、他証券会社でこのような事態が起こっていないことから、36時間の遅延は異常であるということがわかる。
ジョインベスト証券ではシステムトラブルが原因として発表（非公式？）、ジョインベストの処理の許容量が超えていたことが原因であったとしている。当日の比例配分の数が想定していたよりもかなり多かった為であるということらしい。理屈では通るが、2日後までシステムが滞るという状態など、どこの世界にあるだろうか。常識的にはあり得ない。たとえそうだとしても、顧客に電話で直接知らせるなど、何らかの対処法があったはずだ。
この36時間の間には、ジョインベストの意図的な介入があったのではないかと考えられている。（続く）
ジョインベスト証券の問題（中）