2008-10-19
10/18 外務省説明会
進路 |
何で行こうと思ったのかは分かりません。やけど先週たまたま学校で案内見っけて日空いてたから「行ってみよ〜」いう軽すぎるくらいなノリ（ありえない…？）。午前中は豊中キャンパスで、午後は中之島の合同庁舎まで行ってきました。
＠豊中キャンパス
外務省でどういう仕事をしているのか、実際にシミュレーション形式で考えてみる、というもの。アジア外交担当の方がいらっしゃってて、その方から説明受けながら話聞いてました。お題（全て想定）：「2016年、中国は世界２位の経済大国になっている。ウイグル地区の住民が彼らの更なる権利の保障・拡大を求めて蜂起、中国政府は強制弾圧、その中でウイグル側には多数の死傷者が出た。だが中国政府は実態をあまり公表していない。直に日本で行われるサミットにおいて、G8側は人権問題の観点から『今回のウイグル問題について扱うべきだ』としている。だが一方、中国は『扱うつもりなら、今回の会合には参加できない。また来るオリンピックへの出場も辞退せざるをえない』と述べている。日本は議長国として、このウイグル問題を『人権』という観点から、『サミットで扱う』と条文に書くべきかどうか。また明後日に控える中国外相副次官との会合では、日本としてどのような姿勢を表明すべきなのか」…とこんな感じでした。
これはなかなか難しいっ！！まず瞬時に背景・状況を理解（推測）してしまわんとあかんし、日中関係からG8間の関係、大げさに言えば「国際関係そのもの」を分かってないと対応でけん；；意見を述べるのは正直厳しいので、「聞く」ことに専念。「ウイグルだけでなく、全体の人権問題について触れ、中国にさりげなく示唆すべき（＝曖昧な表現をとるべき）」「書くべきではない、サミットの本題は『環境』だから」と、意見は平たく二通りあったんですが、みなさん、自分の知識をフル活用して、理由を裏付けながら説明されてました。他の少数民族問題を出したり、中国が社会主義であることは世界にとって必ずしもデメリットではないかもしれない、という意見を述べられたり、かなり勉強されてるな…と思う発言内容ばかりでした。
まあ、結論（最善と思われる選択肢）としては、「日本の国益」を最優先して考える限り、まず中国との会談の中で、その最終判断を中国側に預けること。つまり、「ウイグル自治区に対する対応の改善を中国が行うなら、日本は今回の件をサミットで扱わないようG8に働きかける。ただし何も行わないのなら、国際的な立場から扱わないわけにはいかない」ということです。
あ〜なるほどなぁ思いました。確かにこれは最善の策。いつもTVで政治家の先生方が言ってるようなことが、どこからきてるんか、少し分かりました。確かに、「具体的な解決策を導き出すこと」自体がサミットの役割ではない。各々「国益」を考えて動いていかなければならないわけで、「人道的、人権の面から動くこと自体が役割でない」から、政府としてはこういう答えになってくるんですね。
今までTV見ながら、「そんな曖昧な答えやったら何も解決せんやん」ってずっと思ってました。やけど、問題を解決させること自体が彼らの直接の仕事ではなかったんですよね。「国益」を一番に考えるのが政治家、官僚の仕事。どこの国でもきっと同じなんでしょう。
そして、政治家の発言内容を考えるのは、外交官（国家公務員）の仕事。じゃあ政治家は自分の言葉でどれだけのことを語ってるんやろ、とふと気になりました。話の筋道が出来上がってても、それを自分なりに解釈し、自分の言葉でいかに語れるか、が彼らの肩にかかってきてるんですよね。その発言でいかに国民を納得させられているのか。…正直全く分かりません、どこまでどうなんでしょう。
＠中之島
こちらは人事院主催の、全省庁の説明会。省庁別やったので、外務省の参加。実質的な、仕事内容や入省してからの流れなどを聞く。
と、一日外務省からお話を聞いてたわけですが、行って良かったです。外務省がそもそもどんな仕事をしているのか、いう根本的な部分から掴んでいくことができたし、「日本の国益」を常に考えてないといけないにしても、並大抵でない「やりがい」があります。コトバを使って、常に世界情勢の最先端にいれるんですね。やっぱり「カッコイイ仕事」であることは、間違いないです。