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高岡早紀、初監督の渡部篤郎を「女優の心理をよく分っている」と絶賛

10月20日 23時00分

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 個性派俳優として不動の地位を築いた渡部篤郎。その彼が満を持して初監督を務めた作品「コトバのない冬」が東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、舞台挨拶が行われた。

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 朝早くからの上映にもかかわらず、場内はびっしりと満員。期待が高まる中、スーツでびしっと決めた渡部と主演の高岡早紀が登壇した。グリーンのドレス姿が艶やかな高岡が「本日は朝早くからお越しくださいましてありがとうございます」と一礼し、「東京国際映画祭に参加させていただくのは今回が初めてなのですが、グリーンカーペットを歩かせていただいたり、パーティーにも参加させていただいたりして、本当に華やかで驚いてしまうくらいでした」と初めての映画祭に参加した喜びを顕わにした。

 続いてメガホンをとった渡部が「おはようございます。監督の渡部篤郎です(笑)」と初監督をアピール。「この作品はすごい大きなストーリー展開も、すごい強いメッセージもございません。普通に生きていることも素晴らしくて美しいことで、何気ない日常にも一人一人のドラマがあって、その瞬間やリアルな時を集合させた作品です。気持ちで観ていただける映画が作れました」と、言葉を選びながら出来栄えのほどを語った。

 平凡だが幸せな毎日を過ごす主人公・冬沙子は、ある日コトバの話せない男と出会う。彼女の日々が少しずつ色を帯びてゆく様子が、冬の北海道を舞台に描かれる。高岡は撮影時の北海道の印象を「本当に寒かったので何枚も何枚もお洋服を着て、何枚着ても足りなかったくらいでした」と語るも、居心地はよかったそうで「泊まっていた宿に温泉があったので、毎晩温泉に入れる喜びと、北海道の美味しいものをたくさんいただいたこと、そして素敵な北海道の景色に触れることができたこと。それに、スタッフ、キャストの方たちも本当に素敵な方ばかりで、寒さを除いたら楽しいことばかりでした」と懐かしそうに振り返った。

 渡部とは役者仲間として長い付き合いがある高岡だが、今回監督として接したことでの感想を尋ねられると、「俳優さんが監督をやられると、本当に女優の心理をよく分ってくれているんです。とてもご親切で、困ることがなかったです。ありがたいというかあったかいなあと思いました」と朗らかに語った。

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