平野貞夫のCMF政治塾 第21号 2008年8月1日
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平野貞夫のCMF政治塾 第21号 2008年8月1日発行
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□□□□ 筆者 : 土佐南学会塾長 平野貞夫
□□□□□□□ 発行 : CMF国際財団
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◇『危機的物価高騰の原因の根源はどこにあるか』
国づくり人づくり国民運動提唱者 木原秀成
http://www.isc-world.jp/president/president_1.html
◇社会保険庁にみられる公的経営の破綻と原因解明とその克服策について(2)
http://www.isc-world.jp/koso9/index.html
◇【会員限定】地の徳道 儒士憲法13条
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『政治家である前に人間であれ』
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7月23日、京都に日帰り旅行をした。故前尾繁三郎先生(元衆院議長)の28
回忌で、嵯峨の清涼寺で墓参した。野中広務元自民党幹事長も一緒で、久しぶり
に歓談した。世間では野中さんと私は、政治改革や政治路線をめぐって敵対関係
にあると見ている。民主党の小沢一郎代表に対する厳しい批判などで、私とは犬
猿の仲といわれている。ところが「前尾繁三郎」という人物を縁にすれば、同志
となるので不思議である。
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『政治と経済をどう指導したであろうか』
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前尾先生は昭和48年5月から同51年12月まで、3年8ヵ月衆院議長を勤め
た。京都府の出身で、当時の野中府会議員と関係があった。私は衆院事務局から
出た議長秘書をやっていた。その頃京都府知事は共産党の推薦する著名な人物で、
前尾・野中のコンビで、昭和53年に自民党公認候補に奪還するのに苦労を重ね
ていた。
前尾先生が亡くなられたのは、昭和56年7月23日、その秋の補欠選挙で野中
さんが衆院議員に当選して、国政で活躍されることになる。私が平成4年7月の
参院選挙に高知地方区から出馬することになったのは、小沢一郎さんの薦めもあ
ったが、実務的に指導してくれたのは、当時、自民党総務局長の野中さんであっ
た。
この頃、小沢・野中の関係は経世会(竹下派)の幹部として良好であった。法事、
墓参の後、前尾先生と縁の深い岡崎の『つる家』で、会食した。話題となったの
は、いま、前尾先生が存命していたなら、政治と経済をどう指導したであろうか、
ということであった。昭和50年代の初めは、第一次石油ショックが収拾した頃
で、日本経済の新しい方向について、いろいろな意見が出されており、前尾議長
も機会ある度に真剣な主張をしていた。当時、もっとも接触のあった私が、思い
出を話した。
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『心配していたとおりの日本となった』
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前尾議長がもっとも危惧していたのは、当時、経済界の主流であった輸出増大に
よる貿易による利益拡大論の危険性であった。前尾理論は、貿易による国際収支
は黒字が拡大することが必要だが、異常な黒字拡大は必ず赤字圏からさまざまな
方法で、反発を受ける。そしてバブル経済を起し、経済を混迷させる。輸出を拡
大させると同じ程度の輸入により、収支のバランスをはかることが、もっとも大
切だ。というものであった。そのためには、日本経済の構造改革が必要だと、し
きりに主張していた。
日本政府の政策も経済界も、この前尾理論を理解しなかった。日本の乱熟した高
度経済成長は、益々国際収支の黒字を拡大させ、日米経済摩擦を激しくし、昭和
60年(1985年)9月にはブラザー合意となる。ドル安円高を誘導して、日
本は異常なバブル経済となる。そして平成時代に入って、バブルが崩れ、構造不
況が続き、今日の混迷経済が日本を襲ったままである。前尾議長が心配していた
とおりの日本となった。
何故日本はこうなったのか。前尾さんはこう言ったと思う。
「戦後の日本の経済発展は世界史上奇跡だったよ。その評価と反省が足りないか
ら、こんな日本になったんだ。」
昭和30年〜50年までの日本の経済成長は、世界の資源を使い尽し、高い技術
の商品を売りまくったのだ。豊かになった日本人は当り前と思ったろうが、相手
国はそれなりに被害を受けていたのだ。技術と流通のグローバル化で、資源をも
つ国が大きく発展するようになった。米国に従属して先進国の既得権を貪ってい
た日本に、歴史の神はペナルティーを科そうというのが、昨今の原油や穀物高で
混乱する日本の姿だ。
さて、今日何がもっとも大事か。それは日本の混迷の原因を知らない政治家が目
覚めることだ。前尾さんの遺言は「政治家である前に人間であれ」というもので
あった。
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