グローバル金融危機に伴う経済への不安感が拡散し、「本当の金持ち」が財布の口を閉じている。

　19日に業界が明らかにしたところによると、ロッテ百貨店・現代百貨店・新世界百貨店の大手3社が特別管理している「VIP顧客」による利用が、大幅に減っているという。

　新世界百貨店で売り上げ上位を占める999人のVIP顧客一人当たりの購入金額を調査した結果、今年5月には昨年同期比で4.3％金額が増加していたが、6月（昨年同期比マイナス2.2％）から減り始め、7月（マイナス2.4％）、8月（マイナス2.6％）、9月（マイナス2.5％）まで4カ月連続で下り坂をたどっている。今月に入っても、16日までの段階で2.7％減少した。

　年間2000万‐3000万ウォン（約155万‐233万円）以上を購入するロッテ百貨店のVIP顧客の購入金額伸び率も、先月に入ってから昨年同期比で3.2％に過ぎなかった。特に、株価や為替レートが激しく乱高下した今月は、15日までの段階で伸び率2.1％にとどまり、今年に入って最も低かった。

　年間3500万ウォン（約272万円）以上を購入する現代百貨店のVVIP顧客もまた、先月と今月は目に見えて減っているという。

　流通業界の関係者は「百貨店は、新規出店とウォン安に伴う海外ショッピング減少に力を得て、毎年売り上げ規模が増えている。そんな状況下にあってVIP顧客の売り上げ伸び率が急激に落ちているのは、金持ちも徐々に消費を減らしているためと見ることができる」と語った。

辛殷振（シン・ウンジン）記者