佐久総合病院(佐久市臼田)の分離移転再構築問題を考えるシンポジウム「どうする地域医療…どうなる佐久病院」が18日、同市の佐久大学で開かれた。
これまで別々に活動してきたグループが共同で開催した。
基調講演で長野経済研究所理事の平尾勇氏が、「佐久地域は自然資源に恵まれ首都圏にも近い優位性を生かし、首都圏人口を吸引してマーケットを掘り起こす必要がある。そのためには医療をベースにした地域づくりがポイント」と指摘した。
同病院の現状と役割を考えるパネル討論では、同病院の北沢彰浩・地域ケア科医長は「老朽化だけでなく東信全体を考え再構築するには、新たな土地を求めている時間はない」と協力を訴えた。
同病院の再構築を巡っては、05年8月に同市北中込のツガミ跡地を建設用地として取得。だが、同用地は工業専用地域であることから、市は病院建設を認めておらず、進んでいない。【藤澤正和】
毎日新聞 2008年10月19日 地方版