インターネットで友達を作ろうなんて考えるのは、きっと普段の生活の中であまり出会いがないからだよね。 だからインターネットを使えばより広い範囲の人々と出会うことができるから、友達ができる可能性は高くなるんだろう。
でももし、日常生活の中で友達ができない原因が本人の側にあるとしたら、ネットでもたぶん友人はできない。
あいさつや自己紹介をきちんとする、約束を守る、一方的に自分の意見を主張するのではなく相手の話もきちんと聞く、
ある程度親しくなるまではタメぐちをきかずにていねいな言葉を使う、などの基本的なお付き合いのマナーは
現実でもネットでもいっしょだもんね。もしそういう基本的なマナーができていないことが原因で
友達がなかなかできないのだとしたら、たとえインターネットでたくさんの出会いがあったとしても
友達を作ることはむずかしい。
そうではなく、単純に性格の合う相手が周囲にいないという理由で友達がなかなかできないのだとしたら、
インターネットを使えば友達ができる可能性はひろがると私は思っている。
でも、インターネットを使ったからといって簡単に友達ができるわけじゃない。
掲示板などで少しずつ話をしながら相手がどんな人間なのかよく見極めて、
この人とは気が合いそうだなと思ったら次はメールで、掲示板では話せないような
ちょっとつっこんだ話もしてみる。相手が話に乗ってくれたらラッキー。
でも返事をくれたからといって次々とメールを送ってはいけない。
相手は本当は迷惑してるかも。もっと親しくなれば、返事を後回しにして「忙しくて返事送れちゃってゴメーン」
ってこともできるけど、まだあまり親しくない相手からのメールには、忙しいのを無理して返事を書いてる可能性もある。
このあたりの複雑なかけひきは、現実世界で友達を作るのと全く同じ。
これを面倒がっていたら、ネットでも現実世界でもなかなか友達はできないよ。
むしろネットのほうが、お互いの普段の生活がわからないだけにものすごく気を遣う必要がある。
それに、文章だけのやり取りになるので会って話せば表情や口調で伝わるような微妙なニュアンスが伝わらないし、
相手の文化や生活によって同じ言葉を聞いても受ける印象が違うこともあるから、より慎重に言葉を選ばなきゃいけない。
ネットで友達を探すのは、かなりしんどいよ。
自分をもっとよく知ってもらうために、自分のホームページを持っていると有利だ。 相手の人もたぶん、インターネットでの新しい出会いを少しは期待してるはず。 でも誰でもいいわけじゃない。相手がどんなヤツかよく見極めたい。 だから自分のホームページを作って、メールを出す時そっとURLを添えておけば、 相手の人にとってはこちらの人間性を見極める材料になるのでより安心だ。 そして「この人なら大丈夫」って思ってもらえたら、前よりちょっとだけ親しくなれる。
結局、友達を作るというのは、世の中に存在するものすごくたくさんの人たちの中から 気の合う相手を見つけるという作業なんだと思う。 分母が大きければ大きいほどその中に「気の合う人」が含まれている可能性は高いから、 そういう意味では、ネットを使ってより多くの人と出会えればより多くの友達をみつけることができることになるんだろう。
ただし、いずれにしても「友達」というのは簡単にできるものではなく、 長い時間をかけてお互いに理解し尊重しあってはじめて「友達」と言える関係になるのだから、あんまり急いじゃダメだよ。 友達を作ろうとあれこれ画策する前に、「あの人と友達になりたい」と人に思わせる魅力的な人間になることが大事なのかもね。