韓医学専門の英文学術誌が生まれた背景
理由は、韓医学も国際基準を設けて競争しなければならない状況になったからだ。韓医学とは縁遠い西欧人らは既に、国際的な論文などを通じて市場を先に占有する試みを行っている。
大韓薬鍼学会によると、科学論文用索引(SCI)に登載されるかまたは同一の水準として通用する科学論文掲載誌のうち、韓医学を専門に扱う雑誌は約30誌。
韓国韓医学研究院によると、韓医学を含む「代替医学市場」の規模は、1993年に491億ドル(約4兆9000億円)だったのが2002年には1000億ドル(約10兆円)にまで成長した。また西欧人の半数以上は、韓医学を体験したことがあるとされている。大韓薬鍼学会のアン・ビョンス理事は「一般のカプセルに含まれている薬の中には、韓薬から抽出した物質が含まれている場合が多い」と述べた。
つまり韓国は、韓医学を実際に適用することに関しては強みを持つが、世界市場ではまったく争えない可能性もあるのだ。西欧医学の場合、生命科学者や医学者らが韓医学や鍼に関する論文を相次いで発表している。
結局、韓国もそのような基準に合わせ、競争力を養わなければならないということから発行されたのが、今回の学術誌だ。また大韓薬鍼学会ばかりでなく、大韓経絡経穴学会、大韓韓医学会、大韓鍼灸学会なども学術誌をSCIレベルで発表するために取り組んでいる。
大韓韓医学研究院、大韓薬鍼学会、大韓経絡経穴学会はこうした経緯から、大田大で鍼灸と経穴に関する国際学術大会(AMS2008)を開催する。大会には、脳医学の世界的権威ケイゼル・フッセ博士などが招待される。主催側は毎年10万ドル(約1000万円)を掛けて国際学術賞も授与する予定だ。また、『東医宝鑑』を完成させた許浚(ホ・ジュン)や四象医学の創始者・李済馬(イ・ジェマ)にちなんだ許浚賞、李済馬賞なども創設される。
チョン・ソンジン記者
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