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CTスキャンで死因究明 奈良県が全国で初めて、全県立病院に (1/2ページ)
このニュースのトピックス:子供の安全
奈良県と県医師会は、死因究明の精度を高めるため、コンピューター断層撮影装置(CT)で遺体を撮影する「死亡時画像病理診断(Ai)」を活用する全国初の制度を、全県立病院に導入した。国内では、遺体の解剖は警察の司法解剖をのぞき、ほとんど行われない。このため「犯罪を見落としかねない」と指摘され、大相撲の時津風部屋の力士急死事件でも真相解明が遅れる要因にもなった。Aiは解剖なしでも遺体の詳しい情報を得られると期待され、県医師会は「死因の究明と公衆衛生の向上に役立てたい」としている。
Aiは、現役医師で作家の海堂尊さんがベストセラーとなった医療ミステリー小説『チーム・バチスタの栄光』で紹介、「遺体の98%が解剖されない日本は『死因不明社会』」と普及を提唱したことで注目されている。病院が個別に実施しているケースはあるが、自治体や医師会が主導する組織的な導入は初めて。