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国連安保理:常任理入り、見通しなし 中国の壁崩せず

 17日の国連安保理の非常任理事国選挙で日本が圧勝したことで、政府は常任理事国(5カ国)入りに向けたステップとしたい考えだ。今秋の国連総会では安保理改革の本格交渉の皮切りとなる総会全体会合が開かれ、改めて常任理事国のあり方が焦点になるためだ。しかし、05年に常任理事国入りに奔走しながら惨敗した影響から立ち直れておらず、見通しは立っていない。

 05年の惨敗は中国の強力な反対がきっかけ。当時に比べ日中関係は劇的に改善したが、中国が積極的に賛成する立場に転換したわけではなく、今年1月にはインドの常任理事国入りを支持。「安保理の拡大は途上国、特にアフリカを優先すべきだ」とも表明し、日本をけん制している。

 日本は05年の改革ではドイツ、ブラジル、インドと「G4」という枠組みを作り、改革案を共同提出した。しかし現在は各国との温度差が目立ち、新たな連携の動きは見られない。

 麻生太郎首相は北京で開かれる日中首脳会談でも協力を求める。それでも妙手はなく、外務省内には早くも弱気の声が漏れている。【大谷麻由美】

毎日新聞 2008年10月18日 東京朝刊

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