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海自隊員死亡 「1対多数」は同好会行事 養成課程の授業でも 「団結強める贈儀式」 (2/3ページ)
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■送別行事■
「元々、特警隊の同好会の慣習だった」。教官らは海自呉地方総監部の調査委などに、格闘訓練を実施した経緯を説明。特警隊にある徒手格闘の同好会では、隊員が特警隊から別の部署に異動する際、恒例の送別行事として1対多数の格闘を行っていた。
その慣習が養成課程に持ち込まれたのは今年5月。死亡した3曹と同様に養成課程を途中で辞める別の隊員の「はなむけ」として教官が提案した。この隊員は、3曹を含む養成課程のクラスメート全員の16人と格闘し、歯を折るなどのけがを負った。
「いい経験だった。今度もやらせてください」。3曹の異動を控え、今度は隊員側から教官に1対多数の格闘訓練を申し出た。3曹も受け入れ、訓練の数日前にはクラスメートにマウスピースを買ってきてもらっていた。
「いじめが原因とみられる自衛隊員の自殺も増えており、脱落する隊員に対する制裁ととらえられがちだが、隊員はクラスの団結を強める有意義な儀式と感じていた」(海自幹部)という。