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野田担当相、四苦八苦 「インゲン」で存在感なし 「マルチ」が追い打ち
このニュースのトピックス:自民党
消費者行政の先頭に立つ野田聖子消費者行政担当相がマルチ商法業界を擁護するような国会質問を行っていたことで、消費者庁関連法案の行方への影響は避けられそうになくなった。関係業者によるパーティー券購入も新たに判明し、中国製冷凍インゲン問題でも担当相としての存在感は今ひとつ。野田氏自身が麻生内閣再任直後に公言した「取り組むべきは食の安全と消費者行政」にケチがついた格好だ。
野田氏は17日の会見で、マルチ商法業界をめぐる問題について「反省を踏まえ、消費者行政をしっかり進めたい」と辞任を否定した。また、「(国会での)質問は1回だけだった。業界から頼まれたのではなく、献金も受けていない」と述べ、民主党を離党した前田雄吉衆院議員とは異なる点を強調した。
さらに、平成8年の質問前に業界の概略を知るために面会した日本アムウェイ側が14年以降に3回、計16万円分のパーティー券を購入していた事実を公表し、返却する考えを示した。
しかし、反省の弁を述べても、質問内容が業界擁護だったとのそしりを免れそうにない。野田氏は当時、「これから伸びゆく良質のマーケットがしぼむのは残念」とマルチ商法の規制強化に異を唱えるような趣旨の質問をしていた。消費者庁関連法案の審議に入れば、野党側の追及が厳しくなることが予想される。
一方、インゲン問題への対応は厚生労働、外務両省が中心で、野田氏は目立った発言をしていない。9月の事故米不正転売事件では、福田康夫首相(当時)に対応を任され、会議を連日開くドタバタぶりだったが、対策をまとめた。ただ、今回は、自身がマルチ問題に見舞われてか“静観”を決め込んでいる。自民党からは「食の安全を担うはずの担当相の顔が見えない」との指摘も出ている。