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「KIKO問題」で金融当局への批判相次ぐ

 「金融当局がKIKOなど為替ヘッジ商品の開発を後押しした事実が明らかになった。KIKOによる被害の主犯は金融・為替当局だ」(ハンナラ党の李珍福〈イ・ジンボク〉議員)

 「KIKO問題は政府の無能さと安易な対応、さらには銀行の欲深さが招いた結果だ」(民主党の金東喆〈キム・ドンチョル〉議員)

 国会政務委員会は16日に金融委員会に対する国政監査を行った。その席で議員からは、ウォン安の影響で輸出中小企業に巨額の損失を出させている「KIKO問題」を放置した金融当局に対する激しい批判が相次いだ。

 ハンナラ党の李珍福議員は「ウォン高が続いていた当時、金融当局は銀行に対して為替ヘッジ商品の開発を促し、その結果としてKIKOが登場した」「金融当局は為替ヘッジのための派生商品開発を後押ししただけでなく、不公平な契約・ほかの商品に抱き合わせた販売・あいまいな契約での販売など、銀行が非倫理的な営業を行うことができないよう管理監督する義務も怠った」などと非難した。さらに「金融監督当局が企業の為替リスクさえしっかりと管理させていれば、KIKO問題は未然に防げた」と李議員は主張した。

 民主党の金東喆議員は「KIKOによる損失が明らかになっているのは氷山の一角だ。為替が来年まで1ドル=1300ウォンのまま維持されれば、今後およそ10兆ウォン(約7400億円)の損失が予想される」「急激なウォン安を引き起こした政府や銀行の道徳的問題、さらには中小企業の倒産による社会的影響などを考慮し、政府と銀行と中小企業が損害を分かち合うための追加の対策を直ちに取るべきだ」などと述べた。

 ハンナラ党の高承徳(コ・スンドク)議員は「銀行はKIKOには手数料がないかのように説明して販売したが、これはウソだということが明らかになった。一般の派生商品よりもはるかにリスクの高いKIKOのような商品に対しては、監督規定がまったく存在しない」と述べ、取引時間外の派生商品に対する監督の強化を要求した。

 ハンナラ党の李漢久(イ・ハング)議員も「政府はKIKOの契約を行った企業と銀行の実態調査も行わず、被害を放置した。今になって実態の把握に乗り出しているが、これまでの具体的な被害の状況についても明らかにしていない」と指摘した。

 答弁に立った金融委員会の全光宇(チョン・グァンウ)委員長は「リスクを軽減するための為替ヘッジ商品を開発するよう後押しした当局に問題がある、というのは誤った指摘だ」と弁解した。

全洙竜(チョン・スヨン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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