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THQ、「Red Faction Guerrilla」開発者インタビュー
スレッジハンマー1本で巨大なビルを破壊できるノンリニア破壊などゲームの内側に迫る!

10月9日〜12日 開催予定(9日、10日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ1〜8ホール

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)
    小学生以下は無料


 THQジャパンは、3Dアクションゲーム「Red Faction Guerrilla」を2009年に発売すると発表した。発売プラットフォームは、プレイステーション 3とXbox 360で、価格は未定。

 本作は、筆者の連載である「西川善司のE3ゲームグラフィックス講座(前編)物理シミュレーションの活用トレンド『ノンリニア破壊』」でも大きく取り上げたが、特徴的なのは、登場するあらゆるオブジェクトが高い自由度を持って、しかも毎回違う壊れ方で破壊できるシステムを他社に先駆けて実装したという点。

 これは「ノンリニア破壊」システムとよばれ、最近のゲーム表現として全世界で研究開発が進められている技術になる。「Red Faction」ではシリーズ1作目から、このノンリニア破壊というテーマに取り組んできており、いわば時代の方が、やっと「Red Faction」に追いついてきたという状況だ。

 今回の東京ゲームショウでは、この「Red Faction Guerrilaa」開発元のVolitionのアソシエイト・プロデューサー、ショーン・ケネディー氏が来日したので、本作がどのようなゲームなのかをインタビューさせていただいた。


■ 「Red Faction」シリーズを振り返る

 まずは「Red Faction」シリーズの基本情報を整理しておこう。

 ゲームの舞台となるのはテラフォーミングを行なって人類が植民地化した火星。時は22世紀で、世界観はハードコアなリアル系SFだ。アメリカ生まれの最近のゲーム向けSF設定にしては珍しく、異星人の類が登場しない。和製SFの金字塔(?)「機動戦士ガンダム」で描かれる宇宙世紀と同様、人類が宇宙開発に乗りだした地に足の付いた宇宙時代をバックグラウンドにしている。

 シリーズ1作目、初代「Red Faction」(2001年発売)では、火星開発を支配的に行なっていた民間企業「アルター・コーポレーション」の圧政に反抗した火星移民達が、自由を勝ち取るための戦いが描かれていた。初代「Red Faction」はPS2用タイトルとして開発され、この時からノンリニア破壊システムの原形として地表や壁が破壊可能な独自の破壊システム「GEO-MOD」エンジンを開発して実装していた。

 シリーズ2作目「Red Faction II」(2002年発売)は、舞台を地球に移し、地球防衛軍のスーパーソルジャー達とテロ組織との戦いを描いた外伝的な存在であった。

 そこで登場するのが、今作「Red Faction III」に相当する「Red Faction Guerrilla」となる。

 今作は、舞台を火星に戻し、しかもゲームプラットフォームを今世代機のPS3、Xbox 360に移したということで続編を表すナンバリングが行なわれていない。

本作は火星を舞台にしたSF作品だが、エイリアンは登場しない。あくまでリアルでハードコアなSFをテーマとしている


■ 「Red Faction Guerrilla」ってどんなゲーム?

 「Red Faction Guerrilla」を開発した米Volitionは、PC用3Dゲーム黎明期の名作「Descent」を開発したParallax Entertainmentが前身で、今は300人規模の社員を抱えるTHQ傘下では最大手のスタジオだ。

「Red Faction Guerrilaa」開発元のVolitionのアソシエイト・プロデューサー、ショーン・ケネディー氏
 今回来日したショーン・ケネディー氏は、このVolitionで「Red Faction Guerrilla」(以下、RFG)プロジェクトのアソシエイト・プロデューサーを務めている人物だ。まずはRFGの基本的な情報について解説してもらった。

    ケネディ氏: 「RFG」では、前作から50年の月日が流れていますが、舞台は火星です。プレーヤー扮する主人公も前作とは異なる別の人物でアレック・メイスンといいます。アレックは火星に住む自分の兄のダンに招かれ、新天地の夢を見て火星にやって来たのですが、火星の圧政を知り、さらには自分の兄のダンが地球防衛軍(EDF:Earth Defnce Force)の兵士に殺されてしまうんです。これを直接のきっかけとしてアレックはEDFへ立ち向かい、火星の自由を勝ち取るための戦いに参加する決意をします。
 補足すると、前作「Red Faction」で火星支配の実権を握っていたのは民間企業アルター社だった。このアルター社の支配から救ったのがEDFだったのだが、50年の月日を経てEDFが火星の支配階級となってしまったということなのだ。

「RFG」の舞台は22世紀の火星。テラフォーミングされた火星に人類が移民している時代の話

――ゲームシステムが1人称から3人称視点になっていますね。視点の切り替えはできるのでしょうか?

    ケネディ氏: 3人称視点固定としています。開発初期には1人称視点にできるようにもしていましたが、今はできません。これはあえてそうしています。破壊がテーマのゲームなので、オブジェクトが崩壊して飛散していく様をダイナミックに見られるのに最適なのが3人称視点だと考えられたからです。
 日本では1人称の3Dゲームの人気があまりないので、3人称視点採用は、日本で売るには都合のよかった判断となったといえる。

――完全なオープンフィールドタイプのゲームということですが、プレーヤーはゲーム世界で迷ってしまうことはないのですか?

    ケネディ氏: どこに行くべきかを指し示すアイコンがマップに表示されます。EDFの重要施設などを破壊することがプレーヤーにとっての基本的な行動の1つとなります。EDFは人民が抵抗運動をできないようにするために建設機械(Walker:ウォーカー)のようなマシンはEDF管理下の施設にかくまわれています。ですから、そうした強力な機械を強奪することも基本行動の1つになります。
――ストーリー展開はどうなのですか? やるべきことが順番に決まっているのでしょうか?

    ケネディ氏: ストーリー展開はあります。ただ、「何をすべきか」と言う点について、決められた順序は設けていません。ただし、あるミッションをクリアするとそれに関連した次のミッションが新たに登場するというのはあります。
 ミッションの進行システムは「グランド・セフト・オート」などに近いという解釈で良さそうだ。

日本でも受け入れられやすい3人称視点を採用

――プレーヤーは自由に行動が取れるとの言うことですが、EDF側に付いたりすることはできるんでしょうか?

    ケネディ氏: ストーリーでプレイするシングルプレイモードでは火星解放軍のゲリラ側のみです。プレーヤーはあくまでゲリラ側なんです。ただし、マルチプレーヤーではEDF側になることもできます。
――火星には市民も一杯いるようですね。市民を戦いに巻き込んでしまっているようにも見えますけど……

    ケネディ氏: そうです。EDFの銃撃だけでなく、プレーヤーの銃撃やプレーヤーが引き起こした破壊に市民が巻き添えを食うことがあります。これはこのゲームで注意しなければならない点です。EDFを懲らしめて、火星解放に貢献すると「モラル」というパラメータが向上して、火星市民のアナタへの信頼度が高まるのですが、誤って市民を攻撃してしまったりするとモラルが下がってしまいます。モラルが向上するほど、戦闘が起きているときに市民は自ずと武器を手に取りプレーヤーに味方をしてくれたりしますよ。
――何人くらいの味方が付くんですか? RPGのようにプレーヤーの後に付いてくるんですか?

    ケネディ氏: 最大人数は特に設けていません。モラル値が高いほどあなたの戦闘に加勢してくれます。なお、ストーリー上の重要な味方キャラクタは別にいますよ。
マルチプレーヤーゲームモードの画面。ネット対戦ではEDF側でプレイすることも可能


■ 「Red Faction Guerrilla」の戦闘&武器システム

 自分の行動が一般市民に影響するというのは、最近の新しめのRPGのシステムや「GTA」系のオープンフィールドタイプのアクションゲームではしばしば採用される傾向にある。

 よく考えれば「RFG」開発元のVolitionは、「GTA」シリーズのライバル(?)ともいえるオープンフィールド型のギャングアクションゲーム「セインツ・ロウ」シリーズも手がけているのでこうしたシステムの設計には明るいのだろう。

――武器システムについて教えてください。様々な武器や兵器が登場しますが、これはゲーム中、どのように入手するんですか?

    ケネディ氏: いくつかの方法があります。1つはEDF兵を倒して奪い取る方法です。最も直接的な方法ですね。また、EDFの格納庫を襲えば建設機械なども強奪できます。もう1つはスクラップメタル(日本語版では改称の可能性有り)を回収して、これを資源として新たな武器を工房で開発してもらうという入手の仕方です。
 工房で新規開発される武器をいくつか見せてもらったが、ゲリラが開発するものなのでけっこう荒削りなものが多く、建設工具を改造した物が目立っていた。溶接工具を改造したプラズマガンは金属を追尾して放電する能力があったり、金属を切断する電動グラインダーを改造した武器は、ノコギリの歯を手裏剣のように飛ばすように改造されていた。荒削りな分、攻撃がヒットした際の相手キャラクタのリアクションは豪快だ。

 初期状態ではスレッドハンマーを持っており、ゲーム最初期は少々肉弾戦に挑まなければならないようだ。

――スクラップメタルとは一体なんですか?

    ケネディ氏: このゲーム世界の「リソース」(資源)でありお金です。EDFの施設や兵器を破壊すると、スクラップメタルというアイテムが出現するんです。
――ロボット兵器が凄くダイナミックな動きを見せますね。敵の車両や施設を破壊する様は豪快です

    ケネディ氏: このロボットはウォーカーといって、乗り込んで採鉱することを目的として開発された物……という設定です。大中小の3タイプがゲームに登場します。大型のウォーカーはEDFの戦車にも対抗できますが速度は遅いですね。小型のウォーカーは攻撃力はそれなりですが移動速度が早いです。
――ロボットの武装はカスタマイズできたりするんでしょうか?

    ケネディ氏: カラーバリエーションは存在しますが、プレーヤーが武器をすげ替えたりすることはできません。
――敵の施設を破壊してまわるのが基本的なゲーム内行動ということになりますか?

    ケネディ氏: 敵の追撃から逃げる……という映画的な演出もあります。迫り来る敵をプレーヤーが乗っている車両上の銃器を活用して撃退しなければならない……というシチュエーションですね。
 自由度は高いが、ただ、マイペースで破壊活動をすればいいだけではなく、ゲーム進行上、映画的な演出で、強制的に危険なイベント巻き込まれるようなことはあるようだ。

武器は自給自足するのが本作の鉄則


■ 「Red Faction Guerrilla」の破壊システム

    ケネディ氏: 「RFG」はとにかく、ゲーム世界にある物は何でもバラバラに壊れるというところがウリです。建物はもちろんその構造が維持できなくなれば自ら崩壊しますし、車両も煙を噴いて止まるだけではなく、受けたダメージによってぶっ飛んで分解して車輪も外れてしまいます。
――ノンリニア破壊システムは最近の3Dゲームの技術トレンドですよね。最近の他社作品と比較して、「RFG」の破壊システムはどこが優れているんでしょうか?

    ケネディ氏: 例えばですが……「BATTLEFIELD: BAD COMPANY」、「Mercenaries 2」でも素晴らしい破壊表現を実装していましたが、比較した場合は我々の方が優れていると思いますね。「Mercenaries 2」では車両やビルの壊れ方はパターン化されていましたし、「BATTLEFILED」の方は、破壊の単位は細かいのですが、構造全体が壊れることがないんです。例えば、ビルの壁を粉々にしてもビルが崩れないんです。
何でも壊せる本作の破壊システム。スレッジハンマー1つでビルも壊せる!?

――「RFG」は違うんですね

    ケネディ氏: 我々の場合は違います。ダメージを受けた部位は、他者から掛かる圧力に耐えることができないと崩壊するんです。だから、例えばですが、初期武器のスレッジハンマーだけで巨大なビルを壊そうと思えばできます。
――これは破壊される最小単位に事前に分解し、これをランタイムでは仮想的な糊でくっつけているようなイメージですかね

    ケネディ氏: まぁ、そういう喩え方がわかりやすいと思いますね。我々には「CLOE」(クローイー)という自社独自のオーサリングツールがあってこれでオブジェクトを設計しますが、ここで破壊の設計も行ないます。ランタイムで破壊衝突を司っているのが「BLAST TECH」エンジンになります。
――物理シミュレーションエンジンは「Havok4.5」を使っているそうですね。これと「BLAST TECH」エンジンの関係性はどうなっているのですか?

    ケネディ氏: 「Havok」のライブラリは、「RFG」の一部の物理シミュレーションでは、そのまま活用しているものがあります。たとえば人体が吹っ飛んだときのRAGDOLL物理、車両物理などがそうです。「BLAST TECH」エンジンでは破壊を司り、破片に分解してからは「Havok」を利用しています。
破片が飛び散る破壊から、構造そのものを崩壊させる破壊へ

――破壊したオブジェクトは、例えばマップの別エリアに行って帰ってきたらいつの間にかリセットされて再建されていたりしませんか

    ケネディ氏: 基本的には破壊された建物は別エリアに行って帰ってきても、その時の壊れ方で残っています。ただ、ゲームシステムの都合上、自動的に再建される物もあります。

     例えば、敵の見張り台などは時間が経つと再建されていたりします。また、シナリオクリアに必要な兵器を一度強奪して、その後、それが破壊されてしまったと時、同じ場所に戻れば復活している……と言ったことはあります。ただ、スートリー上のミッションをクリアしてその建物や武器の再建が不要となった場合は、ずっと壊れたままになります。

――人体の破損表現はどうですか?

    ケネディ氏: ないですね。銃撃で吹っ飛んだりしますが、多少の流血表現はあるものの残虐なのはありません。一番残虐なものでも、爆心地にいたEDF兵や民間人が消失死するくらいですかね(笑)。
 日本は急に、人体だけでなくモンスターの切断表現までをもタブー視するようになってきていて、余談だが、Electronic Artsの「DEAD SPACE」も日本での発売が未定となってしまった。「RFG」はその点は心配なさそうだ。

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THQジャパンより提供された、RFGの卓越した破壊システムを紹介する動画


■ 日本でもPS3版とXbox 360版の両方を発売
  〜将来的にはPC版も発売される!

――開発チームについて教えてください。プロジェクトは大体何人くらいの編成だったのでしょうか?

    ケネディ氏: 初期時とピーク時でだいぶ違いますが……大体80〜90人の開発スタッフで開発していましたね。プログラマはこのうち20人前後ですね。ストーリー・シナリオチームは大体3人くらいです。この他に、「RFG」専任というわけではないですが、別に、60人前後のテストチームがいます。
――開発期間はどれくらいですか?

    ケネディ氏: 2005年の「THE PUNISHER」の直後から開発は始まっていますから、「RFG」としては足かけ4年くらいですね。エンジンの基礎研究まで含めれば5年くらいといえるかもしれません。
――フレームレートはどのくらいですか?

    ケネディ氏: ターゲットフレームレートは30fps位ですね。基本30fpsで場合によってはそれを下回ることもありますが……。
破片が飛び散る破壊から、構造そのものを崩壊させる破壊へ

――「RFG」は最も先進的なノンリニア破壊を採用したアクションゲームだといえますが、今後、この技術トレンドはどうなっていくと考えていますか。

    ケネディ氏: これからたくさん出てくると思いますね。ただ我々にはだいぶアドバンテージがあると思いますね。PS2の「Red Faction」のレベルの破壊システムですら、他社ではまだ実装されていませんからね。ただ、今後の進化の方向性としては、より細かく壊れて、しかもその材質ごとの正確な壊れ方が再現されていくのではないでしょうか。
――現在の「RFG」の破壊システムは剛体物理ベースの実装になっていると思います。細かく分割されて壊れるのではなく、曲がって捻れて壊れるような壊れ方はどう実装できると思いますか。

    ケネディ氏: これは難しいテーマだと思いますね。おそらく、次世代のプラットフォームでの実装テーマになるでしょうね。
――PS3版の開発が難しいという叫びが各スタジオから聞こえてくれるのですが、「RFG」のプロジェクトではどうでしたか?

    ケネディ氏: 最初にこれだけは言っておきますが、PS3版のゲームエンジンのクオリティはXbox 360版、PC版と同等です。しかし、正直いってPS3版の開発はとてもとても難しかったです(Very Very Difficult)。我々は「RFG」のPS3版の開発にあたってはSony Computer EntertainmentからPS3のエキスパートを雇いましたが、それでも苦労しましたね。

     まず苦労したのがメモリシステムですね。PS3はメインメモリが絶対的に少ないんです。よくコミュニティで「PS3版が遅れるのは開発者が怠け者だからだ」なんて陰口を書かれますが、たぶん、PS3のプロジェクトに携わっている全ての開発者はいうでしょうね。「そんなことはない! 精一杯努力している!」って。それだけPS3のハードウェアは難しいんです。

 補足しておくと北米地区ではPS3版はXbox 360版にやや遅れての発売となるそうだ。日本版については、ほぼ同時発売になると見られている。

初代「Red Faction」の時には救世主だった地球防衛軍(EDF)は、いまや、その圧倒的な軍事力を盾に火星に圧政を敷いている

――最後に日本のゲームファンに向けてメッセージをどうぞ

    ケネディ氏: これまでのアクションゲームとは違う、ゲームワールドを自由に動き回り、自由に破壊しまくれる爽快感を味わって欲しいと思います。日本の皆さんがプレイしても、「Gears of War」のような「欧米のアクションゲーム」というジャンルではひとくくりにはできない、「ひと味違ったゲーム性」が「RFG」からは感じられると思います。物を壊したくなったら実際に壊して警察に掴まるくらいならば、「RFG」をプレイしてください(笑)。
――ありがとうございました。

 現存する3Dアクションゲームで、もっとも先進的なノンリニア破壊システムを搭載したアクションゲーム「Red Faction Guerrilla」は、2009年初頭に発売だ。今から期待して待っていたい。

(C) 2008 THQ Inc.

□THQジャパンのホームページ
http://www.thqgame.jp/
□関連情報
東京ゲームショウ2008 記事リンク集
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20081010/tgslink.htm

(2008年10月13日)

[Reported by トライゼット西川善司]



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