2008年10月16日 19時51分更新
色が黒くならず商品として売れない色落ちしたのりを使って、新たな商品を開発するための研究会が16日、岡山県倉敷市で開かれ、色落ちしたのりにも食物繊維などの成分があり、商品開発の可能性があるという意見が出されました。
のりの養殖が盛んに行われている、岡山県の児島湾やその周辺ではおととし以降、海水中の栄養塩という養分が足りずにのりが黒くならない色落ちの被害が広がり、商品として出荷できないのりが増えて、養殖業者の経営を悪化させています。
このため、県の水産試験場や県漁業協同組合連合会では、色落ちしたのりもほかの食品の原料などに活用できないか検討するため、倉敷市で16日、研究会を開きました。
このなかで県水産試験場の研究員は色落ちしたのりにも、食物繊維やアミノ酸など、活用できる成分があり、商品に利用できる可能性があると説明しました。
研究会では、去年、収穫して冷凍保存したままになっている色落ちしたのりを食品メーカーに提供して、様々な食品づくりを試してもらう方針を決めました。
会に出席した食品メーカーの担当者は、「これまで扱ったことがない新しい素材なので、商品開発に挑戦してみたい。」と話していました。