保育園・幼稚園や学校の
先生たちに元気でいていただくためのアイデア,
一昨日,
昨日に続いてまた考えてみます。
日々の業務に既に疲れ果てていらっしゃる先生たちには,無理を重ねてどんどん状況が悪くなる前に私たち精神科医のもとを訪れることをぜひ検討してみていただきたいと思っているのですが,今のところ教職にそれほどストレスを感じていない,という先生も多くいらっしゃるのかもしれません。もしそうなら,とても嬉しいことですが。
そんな「まだまだ元気!」な先生たちが新たに仕事に対してつらさやしんどさを感じなくてすむように私たちができること。
そのなかのひとつはきっと,精神科医が学校や保育園・幼稚園の先生たちの「よい相談相手」になることだと私は思っています。
熱意もバイタリティもある先生たちがだんだんくたびれて燃え尽きていくことになるひとつのきっかけは,自分のクラスのこどもにうまく対応できていないという思いが募ってくることだろうと想像するのですが,そんなことはないのでしょうか。
自分は一生懸命授業しているのにどうも内容を理解できていない子がいる,できるだけわかりやすく指示を伝えるようにしているつもりだけどどうしても言うことを聞けないこどもがいる,自分には何も相談してこないけど悩みを抱えているように見える子がいる…などなど。
自分にできそうなことをやり尽くして,それでもうまくいかないとしたら…それはきっと先生の悩みの種となるでしょうし,「私の指導力が足りないんだ」と自分を責めてしまったり,他のクラスの先生から「先生はクラスをうまく引っ張れていませんね」とか自分が気にしていることを指摘されたりすることになって,この悩みの種からにょきにょきと芽が出てくることは大いに考えられます。そしてやがてそれが先生を苦しめる大きなストレスに成長する…。
多くのこどもたちをうまく指導することができていたのに,どうしてもうまくいかないこどもが現れた…などという場面で,どうか自分のこれまで積み重ねてきた経験や身につけた指導力の不足や欠如を疑って嘆いたり憂いたりしないで,「もしかして,このこどもの個性が指導を難しくしている一因かも?」と考えてみていただきたいのです。
きっと先生自身はこどもたちに対していつもどおりうまくやれている,でもその子にだけはどういうわけかそれが響かない。
それは何故なんだろう?
他の先生たちも同じようにその子のことで何か感じていたりするかな?
その子の親御さんはどうだろう? 育てにくさとか家での関わりにくさとか感じているのかな?
その子にうまく関わっていくには,どうすればいんだろう?
そんなことを思われたら,ぜひ精神科医や心理・福祉系職員などの専門職を上手に活用していただきたいのです。
もちろん,先生ひとりの意思や判断でそのこどもを精神科や専門機関へ受診・来談させることはできないけれど,選択肢のひとつとしてぜひ頭には思い浮かべてみてほしいな,と思います。
先生がある生徒のことで「あれ?」と思ったとき,その子の家族(保護者)と気軽に連絡が取れて心配事を話し合ったりできることはとても大切だと思います。
その延長線上に,「必要なときは相談・受診につなげるのもアリだ」と意識していただいて,気軽に連携を取れれば,先生の悩みもあまり深く深~くならずに済むかもしれないし,なによりそのこどもにとっても保育園・幼稚園や学校で過ごすことが楽になるきっかけになるかもしれない。相談や診療の場では,教育のプロとはまた違った視点でそのこどもさんをみることができるはずです。
どうか先生ひとりで抱え込まないで,気軽に園外・学外の私たちとも連携を取り合えるよう,普段からお互い心掛けておきましょう!
…と勝手にラブコールを送らせていただきます。
応えていただけたら嬉しいなぁ。ね,先生♪
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