県内ニュース
社会・一般
医師不足解消へ、研修医増加
来春医師になり臨床研修を行う医学生で、研修先が県内の病院に決まった学生（マッチ者）が、前年より21人増えて94人となったことが16日、分かった。全国のマッチ者が前年より172人減少した中で、増加数は本県が最多だった。募集定員152人に対する充足率は61・８％と全国22位で、前年の46・８％、同41位から上昇した。本県の医師不足は依然厳しい状況だが、研修医の大幅増は一定の状況改善につながりそうだ。
学生と病院を仲介するマッチング協議会が同日、最終結果を公表した。
本県からは17病院が参加。うち定員に達したのは新潟市民（募集定員12人）、長岡赤十字（同８人）、県立新発田（同６人）、済生会新潟第二（同６人）の４病院。いずれも第１希望者が前年より増え、９月の中間公表時点で定員を上回っていた。
県内各病院への医師派遣を担う新潟大医歯学総合病院は定員60人に対し41人（うち新大生26人）が決定。前年の30人から伸ばした。
一方、県内でも都市部と地方の病院で偏りが見られ、新潟労災（上越市）、村上総合、糸魚川総合、佐渡総合の４病院はマッチ者がゼロだった。
県と県内17の研修病院は昨年、連携して学生らへの情報発信に当たる「良医育成県コンソーシアム」を設立。都内にも出向き、学生セミナーや合同ガイダンスを行ってきた。
県医薬国保課は「研修終了後も多くの医師が県内に定着すると期待している。増加要因を詳しく分析し、今後に生かしたい」としている。
新潟日報2008年10月16日
前後のニュース
