桜井淳所長は発生確率の高い東海地震の影響を懸念-浜岡原発だけでなく東海道新幹線等もすべて危険-
テーマ:ブログ桜井淳所長に拠れば、いつ発生してもおかしくない東海地震の影響を懸念して数年続いた浜岡訴訟(原告住民)は、昨年10月26日の静岡地裁の判決(原告住民敗訴)をもって、静岡地裁から東京高裁へと移り、引き続き、厳しいやり取りが続けられていますが、東海地震の影響への懸念は、浜岡原発の損傷の可能性のみならず、東海地震の影響を受けやすい海岸線から比較的近い東海道新幹線や東海道本線等の車両の脱線、さらに、住宅の倒壊・火災によって、多くの死傷者の発生を覚悟しておかなければなりませんが、現に、国の中央防災会議の現実的な条件での被害推定では、死傷者は、数十万人にも達しており(『桜井淳著作集第5巻-安全とは何か-』参照)、推定では、最も多くの死傷者が推定される住宅の倒壊・火災によるもので、現実的には、東海道新幹線の脱線による死傷者が多いにもかかわらず、JR総研やJR東海による脱線シミュレーションがないということで、推定から除外されており、それどころか、JR総研やJR東海は、東海道新幹線の耐震設計条件や影響シミュレーション条件さえ公表しておらず、問い合わせに対しても、「被害を少なくできるようにすぐに停止するようにしている」との回答しかえられず、時速300km弱で走行中であれば、緊急ブレーキが作動しても、そのまま、3-4kmも滑走し、地震による陥没軌道や損傷高架橋に突入することも考えられ、地震がいつ起こるかにより、地震のシミュレーションの結果は、まるっきり異なるものの、最悪、営業時間中であれば、東海地震の影響を最も受けやすい静岡-浜松間の約100km区間に、上り4編成、下り4編成が走行中であるとすれば、走行条件にも拠りますが、曲線軌道部等での大きな横揺れが起これば、脱線・横転することも想定しておかなければならず、その場合には、8編成のうち、少なくとも1編成の脱線・横転の可能性は、考えられることであって、死傷者は、少なくとも数百人にも達すると推定されますが、無責任にも、JR総研やJR東海は、現実的な脱線シミュレーションすらしておらず、ただ、神に祈るばかりのようです(安全は、神の力ではなく、工学的安全対策でしか確保できません)。