くらし
脳卒中患者の地域連携パスを導入 三田市民病院など
地域連携パスの患者用(下)と医療者用 |
脳卒中でまひなどの後遺症の出た患者が安心して転院できるよう、急性期の治療を担う三田市民病院(三田市けやき台)と、回復期のリハビリを担う篠山、宝塚、川西、三木、小野市の計九病院が、共通の診療計画書「地域連携パス」を導入した。病院間で患者の治療経過について情報を共有し、転院による切れ目が生じない医療の提供を目指す。(松本寿美子)
同パスは、患者がスムーズに急性期から回復期を経て、自宅に戻れるようにするのが狙い。同様のパスは既に大腿骨頚部(だいたいけいぶ)骨折に実施されていたが、脳卒中も今年四月から診療報酬に認められたため導入。神戸市なども取り入れている。
パスを導入したのは三田市民病院のほか、宝塚市の宝塚リハビリテーション病院▽川西市の第二協立病院、協立温泉病院▽篠山市の兵庫医科大学篠山病院、岡本病院▽三木市の、ときわ病院、みきやまリハビリテーション病院、吉川病院▽小野市の土井病院。
十病院は、今年七月に「北摂三田脳卒中連携シェアリング(分かち合い)グループ」を発足。近隣の市外からも二十四時間、救急患者を受け入れている三田市民病院を事務局とし、九月に運用を始めた。
同パスは患者用と医療者用の二つ。患者用はA4判一枚。急性期、回復期、在宅で過ごす維持期ごとに、治療期間や回復目標が具体的に記され、本人や家族が流れを理解しやすい。
医療者用はA3判1枚。従来は病院ごとに異なった動作や歩行能力など自立度の評価が、共通の基準で記され、患者が三田市民病院から九病院のいずれかに転院する際、医療スタッフが状態を十分に把握できる。治療の経過は元の病院へも報告され、年二回、十病院が集まって症例を検証する会合も開くため、治療の質も向上するという。
今後は、西脇市立西脇病院を中心に同パスを導入する北播磨地域とも連携を強めるほか、在宅生活も見据え、開業医などにも同パスを広めたいという。三田市民病院地域医療連携室長の木西實・副院長(55)は「地域全体で脳卒中医療の質を向上させ、患者や家族が安心できるようにしたい」と話している。
(10/16 11:14)
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