食品輸入販売会社「マルワ食品」(静岡県磐田市)が中国から輸入したつぶあんから有害物質のトルエンなどが検出された問題で、茨城県は15日、県内で販売された同じ商品から微量のトルエンと酢酸エチルを検出したと発表した。このつぶあんを9月中旬に食べた同県常総市の40代の女性が、手に力が入らなくなるなどの異常を訴えたが、その後、症状は治まったという。
このつぶあんは今年9月、名古屋市中川区の男性が食べてめまいを起こし、中川保健所がトルエンと酢酸エチルを検出した商品と同一。
県によると、女性は9月中旬に同県かすみがうら市内のスーパーで、1キロ入りのつぶあんを購入。2口食べた後、手に力が入らなくなった。その後、同じ商品からトルエンが検出された報道を知り、今月8日に常総保健所へ届け出た。県が女性宅に残っていたあんを調べたところ、トルエン0.018ppm、酢酸エチル0.35ppmが検出された。
商品の賞味期限は2009年と表示され、月日は印字が消えていた。女性は10月初旬に受診したが、以前から手がしびれるなどの症状があったといい、あんと症状との因果関係は、はっきりしない。同じあんを食べた夫は症状を訴えていない。【八田浩輔】
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