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「米英に何も言えないIMF」

著名コラムニストが批判

 インターナショナル・ヘラルド・トリビューンのコラムニスト、フィリップ・バウリング氏は14日付同紙に掲載されたコラムで、国際通貨基金(IMF)が東洋と西洋に対しダブルスタンダードを持っていると批判した。

 バウリング氏は「アジアのよみがえる怒り」というタイトルのコラムで、「アジア各国は最近の米国発の金融危機を見るにつけ、10年前に自分たちがIMFに受けた辱めを思い浮かべ、今回は米英に何も言えないIMFの組織的な偏向性に腹を立てている」と書いた。

 中国人民銀行の易綱副行長は最近、「IMFは米国、英国、スイス、日本など特定国家を監視するのに完全に失敗した」と酷評したように、IMFの惰弱な金融政策が世界的な信用不安を招いたと指摘した。バウリング氏は「1998年当時、IMFのカムドシュ総裁がインドネシアのスハルト大統領に与えた侮辱をアジア人は忘れられない。今こそIMFはバランスを回復しなければならないという意見もあり、内部の偏見解消という問題も指摘されている」と述べた。当時スハルト大統領がIMFの緊急支援案に署名する間、カムドシュ総裁は後ろで腕組みをして見下ろしていたため、インドネシア人は深い侮蔑感を感じた。

 バウリング氏は、IMFが先月オーストラリアに対しては「健全なマクロ経済政策」を評価する報告書を出しておきながら、一部欧米メディアが韓国に対して警告を乱発するのはあまりに対照的な対応だと批判した。

 バウリング氏は「オーストラリアと比較すると、韓国の外貨準備高は6倍、経常赤字は3分の1、家庭の負債は半分にしかならず、オーストラリアの状況が韓国よりむしろ危険だ」と分析した。

香港=李恒洙(イ・ハンス)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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