異国の地でひとり育児に悩んでいませんか?--。福岡市南区に16日、日本で子育て中の外国人女性を対象とした「SMILE子育てサロン」がオープンする。心おきなく母語でおしゃべりし、日ごろの悩みやストレスを少しでも解消してもらおうと、日本に移り住んだ“先輩”の女性たちが通訳スタッフを務める。多言語に対応した子育てサロンは九州では珍しい。【阿部周一】
サロンを開くのは女性の支援をするNPO「女性エンパワーメントセンター福岡」(松崎百合子代表)。福岡県在住の外国人は9月現在、約4万2000人で01年9月(約3万人)比1・4倍。日本に移住し、出産や育児を経験する外国人女性が増える一方、日本語の読み書きに慣れず、母国と異なる育児の制度や風習に孤立感を深めるケースも少なくないという。
16日は同NPOの外国人女性7人が通訳として参加。英語や中国語、タガログ語、インドネシア語など7カ国語を母語とする彼女たちは日本で子育てを経験しており、悩み相談にも応じる。
松崎代表(53)は「日本人の母同士の輪に入っていけずに孤立してしまう人も多い。情報交換や友達作りの場になれば」と話している。
サロンは毎月第3木曜の午前10時~午後0時半、同市南区高宮の市男女共同参画推進センター「アミカス」で。未就学児の親子が対象で、異文化交流に関心のある日本人親子も参加自由。予約不要。問い合わせは同NPO(092・738・0138)。
毎日新聞 2008年10月15日 西部夕刊