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＜ＪＲ山陽線＞神戸・新長田駅で高３男子が飛び込み死

　１３日午前１１時半ごろ、神戸市長田区松野通１のＪＲ山陽線新長田駅で、上りホームにいた同市西区の私立高校３年の男子生徒（１８）が通過する加古川発野洲行き快速電車（６両）に飛び込み、死亡した。兵庫県警長田署は、自殺の可能性が高いとみて調べている。【津島史人】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081013-00000034-mai-soci

最初にこのニュースを見た時、私立高校の３年生…まさか…ね？と思った。

まさかその高３が、うちの学校の、それも体育祭のラインダンスで肩を組んで自分の隣で一緒に踊っていたクラスメイトだったとは…。

あまりのショックに言葉が出ない。

確かに先週はちょっと休みがちになってたし、途中から保健室に行くことも多かった。

でも、体育祭では応援団にも入って頑張ってたし、自分から率先してハードな鉄人レースにも出場してたし、

少なくとも自殺するような素振りは全く見えなかった。

ちょっと天然ちゃんで不思議なキャラだったけど、面白くて良い子だった。

『なんで自分の命を大切にしないんだ。』

『自殺なんてただの逃げでしかない。』

『生きていればもっと楽しいこともあっただろうに…』

世間ではこんなことを言う人がいる。

でも、それは所詮綺麗事でしかない。

そんなことを言う余裕のある奴に、自殺を考えるほど真剣に思い悩んでいる人の何が分かる？

平穏な日常を送っている我々に、追いつめられて今まさに死のうとしている人の気持ちの何が分かる？

我々にはそれを少しでも宥めたり慰めたりすることはできたとしても、その気持ちを完全に理解してあげることなどできるはずがない。

さんざん思い悩んで、他の全ての可能性をひたすら探しまわった末に、最良の選択肢として自ら死を選んだのならば、自分はそれを否定する気はないし、それも本人の意思ならある意味致し方ないことなのかもしれない。

ただ、生前の彼が最後に友達に送ったメールの内容を見る限りでは、少なくとも彼が自殺を決意していたとは到底思えない。

世の中の鉄道の人身事故の多くは、心に闇を抱えている人が走ってくる列車を見た時に、それが最後の引き金となって衝動的に飛び込んでしまうことで起こるという。実際、関東で中央線のE233系だけ前面帯の塗り分けが違うのはオレンジと黒の組み合わせが自殺を誘発しやすいからという理由に他ならない。

2chだとかそういったところを見ていると、飛び込み自殺した人に迷惑だとか他の方法で死ねだとか、そういった酷い言葉をかけている人は少なくない。

でも、実際の人身事故は多くの場合こうして起こっているということを知っていてもらいたい。

そして、今まで同様のことが起こった時に、口には出さないにしてもそれと似たようなことを考えてしまったことは無かっただろうかと、自分でも反省するばかりである。

とある友達の親御さんが撮ってくれた、体育祭のラインダンスの写真をもう一度見直してみたら、

周りに押され気味になりながらもラインダンスを必死に踊っている彼が隣に写っていた。

文集のアンケートでは、『まだまだこれからだという人』という項目でクラスのトップになっていた。

正直なところ、今起こっていることが、未だに現実として受け止められないでいる。

明日の朝も、彼は何事もなかったかのように明るく元気な姿で登校してくるんじゃないか。そんな気さえしてしまう。

彼が抱えていた心の闇に、我々は何故気づいてあげられなかったんだろう。

そして、彼は何故死ななければならなかったんだろう。それも、首つりや飛び降りとは桁違いに無惨な、列車に飛び込むという方法で…。

今はただ、それが悲しい。そして、悔しい。