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コンサ元主将、三重でジンギスカン店開業

2008年10月15日

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店で羊肉を切り分ける和波さん=三重県四日市市

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J2水戸戦で、和波智広(左)が決勝ゴールを決める=03年9月13日、札幌厚別公園競技場

■コンサ元主将・和波さん 札幌と縁つなぐジンギスカン店
■三重で開業 将来は「古巣のスポンサーに」

 コンサドーレ札幌を今春、退団した元主将の和波智広さん(28)が、故郷に近い三重県四日市市でジンギスカン店を開いている。「7年間暮らした札幌と、どこかでつながっていたかった」というのが店を始めた理由だ。「韋駄天(いだてん)」の愛称で人気があった俊足のサイドバックは、苦戦が続くコンサドーレ札幌を気にかけながら、新たな人生を切り開いている。
(岡田和彦)

 四日市市の繁華街にあるジンギスカン店「ひつじのOuchi(おうち)」は広さ13・5坪。カウンター11席、小上がり8席の細長の店だ。空き店舗を改装。カウンターのガスコンロ回りに小さなタイルを張るなど、自ら店づくりをした。

 肝心の肉選びは、札幌で食べ歩いた経験が生きた。羊肉になじみがない東海地方の客向けに、くせのないアイスランド産を選び、かたまりのまま空輸で仕入れる。地元の肉屋で修業し、肉のすじをとり、仕分けをする。5月に開店し、友人や口コミで知った客らが来店する。

 和波さんは三重県いなべ市生まれ。四日市市の暁高校から99年、J1のベルマーレ平塚に入団。01年にJ1に昇格したコンサドーレ札幌へ移籍。05、06年は主将を務めた。

 サポーターは今春の引退を残念がった。和波さんも悩んだ末の決断だった。「股関節の調子が悪く、前のように走れなくなった。スピードで相手に勝てなくなったら、J1で通用しない」と自分に言い聞かせたという。

 転身先は、関心のあった飲食関係を選んだ。「お客さんに楽しんでもらえる点ではサッカーと似ている」

 開店にはコンサドーレ札幌のサポーターが花を贈ってくれた。最近もアウェーの帰りに北海道のおみやげを持って立ち寄ってくれる。「厚別に掲げていたダンマク(横断幕)を送ってくれるっていう電話もあった。店に飾れるかなー」と、札幌の話をするときはうれしそうだ。現在は店のほか、地元の社会人チームでサッカーを楽しむ。頼まれて、子どもたちのコーチに出向くこともある。

 残留争いを続けるコンサドーレが心配で、5日に静岡県であったジュビロ磐田戦に駆けつけた。「選手は勝ち負けがすべてだが、どんな状況でも応援を続けてくれるサポーターは財産。今さらながら、それを感じた」という。和波さんは「コンサのためなら何でもできることをしたい」と古巣にエールを送り、「いずれ、コンサのスポンサーになれるように今は店で頑張りたい」と話した。

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