行楽の秋を迎え、岡山の観光をPRする宣伝隊が頻繁に関西を訪れています。特に元気なのが美作地域。先日、京都市で開かれた美作の観光素材説明会は、湯原、湯郷、奥津温泉の美作三湯をはじめとする民間と市町村がタッグを組んで魅力を発信、参加した現地の旅行関係者らからは「熱意を感じた」と、上々の評価でした。
関西圏からの観光客が多い美作地域は一昨年から、関西でのPRに本腰を入れています。単に「大勢で一緒に宣伝」というわけでなく、しっかりと工夫も凝らしていました。国内随一の観光都市・京都でのアピールとあって、都市部にはない広大な自然、食も田舎の素朴さを前面に、心の安らぎを提案する内容。手づくり感いっぱいの観光コース提案も受けたようです。
観光宣伝という一側面ながら、地域ぐるみで相乗効果を上げようという岡山の取り組みは頼もしい限り。とはいえ、無駄な”ダブリ”ではないかと感じる活動も、しばしば見受けられます。
十日、岡山市が来春、政令市となることが閣議決定されました。大きな権限を持つ政令市の誕生は郷土の発展へ期待が高まりますが、関西のある政令市長は、まさにダブリの「二重行政」を課題に挙げています。岡山県財政が厳しいだけに、相互補完の地域づくりを進めてほしいものです。
ダブリと言えば、新聞記事の表現でもタブーとされる間違い。読者のみなさんに分かりやすく、読みやすい記事を届けたい―。あらゆるダブリの解消が、日々の重要なキーワードになっているような気がします。
(大阪支社・大本哲弥)