こどもたちを支えるおとなたち,保育園・幼稚園や学校の先生たちが最近とってもしんどそう,と
先日書きました。
こどもたちのためにも,先生たちにはぜひぜひ元気でいていただきたいし,元気になっていただきたい。
そのために,精神科医である私ができることって何だろう? と最近よく考えます。
まずは,実際受診していただくことになった先生たちには。
診察室に来てくださった「患者さんとしての先生」にはもちろんきちんと診療を行いたいし,これまでもそうしてきたつもりです。
ただ,今まで先生たちを診させていただいた印象では,治療の過程でいちばん難しいのは抑うつなどの症状がかなりよくなってから,いよいよ復職! という段階を迎えたときのように感じています。
一般企業に勤める会社員などの場合,たとえば午前中の短時間就労から慣らしていくとか,復職初期の業務をわかりやすい形で制限しやすいけれど,それが小学校の先生の場合だと「復職=担任のクラスをもつ」みたいなことになってしまって,復職したらもういきなり休めない,しかもめいっぱいやり遂げないといけないような状況に追い込まれてしまう。
そんな復職って,いくら先生本人の調子がよくなっていたとしても,すごくハードルが高い話ですよね。
なんとか負荷が低い形で復職していただこうと考えると,管理職の先生(なんとか担任以外の形で復職させていただくとか…)をはじめとしてまわりの先生たち(隣のクラスの先生として気に掛けていただく,副担任の先生にしっかりフォローしていただく,…)の理解が不可欠だと思うのですが,そのためには精神科とか精神疾患とかへの偏見をなくすことだったり,うつ病に関する正しい知識を持っていただいたりすることが重要になってきそう。
つまり,先生方の負担が増えている昨今では,うつ病はどの先生もなりうる病気で,きちんと治療をすれば復帰も可能で,そのときには仕事上の負荷を減らすことや周囲から必要時に適切なサポートをしていただくことが当面はとても重要である,ということを先生たちに広く知っていただくことがとても大切だろうな,と思います。
でもそれって,私がただ診察室のなかにいるだけでは実現できそうにないことですね。
実際に実行するには,そのための具体的な方法を考えてみないといけません。
…さて,まだ違った形で先生たちへの支援ができないか,さらに考えていこうと思います。
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