後期高齢者医療:高額療養費の返還中止 算定ミス続出で

 国民健康保険中央会(東京都)は、後期高齢者医療制度の高額療養費の払い戻しで計算ミスが続発しているとして、制度を運営する都道府県ごとの広域連合に、払い戻しを中止するよう求めた。全国一律の算定システムにプログラムミスがあったためとみられる。どの程度の支払数の遅れが出るのか、厚生労働省は「不明」としている。同省によるとミスは間もなく修復されるという。

 高額療養費は、1カ月の医療費の窓口負担が一定額(75歳以上の外来は収入別に8000~4万4400円)を超えると、超過分が後で払い戻される制度。後期医療制度では7月ごろから全国的に金額の計算を間違い、払い戻しがストップする例が続出した。すでに誤った額を5100人に支払ってしまった新潟県では、平均3810円(最高4万3900円)の支払い不足が生じた。

 プログラムは8月末に一度修正されたが、9月下旬に三重県で再び間違いが発生した。これを受け、国保中央会はプログラムが修正されるまで広域連合に払い戻しをしないように求めた。【吉田啓志】

毎日新聞 2008年10月14日 21時48分

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