小売・外食各社の2008年8月中間期決算が14日までにほぼ出そろい、個人消費の不振が一段と浮き彫りになった。J・フロントリテイリングなど百貨店大手は軒並み2ケタ減益。総合スーパーや外食なども減益が相次いだ。賃金伸び悩みや株安、ガソリン高などで消費者の「生活防衛色」はさらに鮮明になっており、下期は会社予想より下振れする懸念がある。
大丸と松坂屋を傘下に持つJフロントは14日、08年8月中間期決算で経常利益が前年同期比15%減の146億円になったと発表した。衣料品や高額商品の不振が響いた。同時に09年2月期通期の見通しについて、今期2度目となる下方修正を実施した。奥田務社長は「百貨店にとって厳冬期がかなり続く」として、コスト削減など抜本的な構造改革に乗り出す方針を表明した。
松屋も14日、大幅な減益決算を受け、秋田正紀社長ら取締役・執行役員の月額報酬を10月から7カ月間一律10%削減すると発表した。高島屋も売り上げ減少を経費削減で補えず、先月までに09年2月期の見通しを下方修正している。
(14日 22:01)