東京都が築地市場(中央区)を移転し、12年開場を目指す豊洲新市場建設予定地(江東区)で、地下水から最高で環境基準の1000倍の有害物質ベンゼンなどが検出された。石原慎太郎知事は12日の定例会見で、予定地全域で詳細な調査を行う考えを明らかにした。
都が予定地の56地点の地下水を検査し、ベンゼンが14カ所で、シアン化合物が18カ所で見つかった。新たな調査は10メートル四方ごとに行い、約4000カ所に上る見込み。10カ月程度かかるとみられ、都が計画していた今年度中の新市場着工は遅れる見通しとなった。
毎日新聞 2007年10月13日 東京朝刊