中学、高校、大学の男女のセックス(性交)体験率(100%から差し引くと童貞率、処女率)の6年おきの推移を図録にした。データ出所は財団法人日本性教育協会による調査結果である。

 1974年から2005年にかけての30年間に男女ともセックス体験率はかなり上昇している点が目立っている。特に大学・高校女子は1987年以降の上昇が顕著である。

 1999年から2005年にかけて目立っているのは、男子が、大学生、高校生、中学生のいずれにおいても、横ばいか低下に転じているのに対して、女子は、以前として上昇を続けている点であり、その結果、大学生ではほぼ同等の水準、高校生、中学生では、女子が男子を上回った。要因としては、男子の消極化、あるいはイケイケ女子の増加といったマインド面に求めるのか、出会い系サイト等の影響と見るか、議論の余地がありそうである。

 新聞報道は、ケータイをよく使う学生・児童の方がセックス経験率が高いという携帯電話使用率とセックス経験率が相関している調査結果を大きく取り上げた(毎日新聞06年11月21・22日)。これが因果関係を示すデータなのか、単にイケイケ女子はケータイもよく使うし、セックスに対しても積極的ということなのかは分からない。

 中学・高校と大学とで違いがあるのは、男女の差が中学・高校ではそれほどないのに対して、大学の場合は1999年までは男子が女子をほぼ10数%上回っている点である。金銭による性的サービスとの関連が背景にあると考えられる。2005年の状況は、こうした背景を越えて女子が男子に近づいたのである。

 なお、参考までに同じ資料でデート経験率の推移を見ると、セックス経験率の上昇ほどの変化は見られない。男女の交渉頻度というより交渉内容の問題であることがうかがわれる。なお、デート経験率の場合、中学生・高校生・大学生で、女子の方がむしろ高い経験率であるのも興味深い。

(2005年2月24日収録、2006年11月27日更新、2007年2月18日更新)
関連図録
2200 日本人の体格(BMI)の変化
図録総アクセス数