ギネス申請、還暦の泉谷しげるオールナイトライブ完遂
泉谷しげる、10/1発売のアルバム「すべて時代のせいにして」 |
10月1日に、7年ぶりのニュー・アルバム『すべて時代のせいにして』(プレミアセット:PCCA-02743 税込6,300円、PCCA-02744 税込3,150円)をリリースした、泉谷しげる。今年還暦を迎えたことを記念して、「泉谷展覧会60×60」と題したオールナイトライブを、10月4日(土)にZEPP TOKYOで行ないました。
60歳にして60曲を、朝までかけて歌い上げるという、無謀ともとれる挑戦に、1,500人の客席が、固唾を呑んで見守る中、22時ステージの幕が上がりました。
第1部は、新曲から初期のロック、初期のフォークまで、泉谷ヒストリーを網羅する内容。1曲目は、ニューアルバムの1曲目に収録されている新曲「業火」。前半から、ペース配分など全く感じさせず、絶叫しまくる泉谷。容赦なくヤジを飛ばすオーディエンス。激しく煽るバンド。会場はみる間に、興奮の渦に巻き込まれていきました。
途中、上着を脱ぎ捨て、白いTシャツ姿で19曲目「春夏秋冬」、そして20曲目「終わりを告げる」に至って、さらに歌声は大きく、客席中に響き渡っていきました。
30分程の休憩を挟んで、第2部は、デニムの上下に身を包み、1971年エレック時代の楽曲を、泉谷が所蔵していた、貴重な写真をスライド投射し、紹介しながら、1曲1曲切々と歌い上げていきました。
12弦ギターを掻き鳴らし、「紅の翼」から始まり、「戦争小唄」「街はぱれえど」「白雪姫の毒リンゴ」など、名曲の数々を披露。タイトルをコールするたびに、客席は懐かしさの余り、「うぉーっ」と歓声を上げる場面も。中盤は、中期のフォークを次々に披露。バンドメンバーが徐々に加わり、「陽が沈むころに」「あいまいな夜」。泉谷は興奮のあまり、突如 ニュー・アルバム購入者にサインをすると宣言。どよめく客席に、突然の新曲発表。
ニュー・アルバム収録のバラード「生と死の間に」「回想」に至るころには、すでに深夜2時を回っていました。2部終了の直後、休憩時間のはずが、サインを求めてZEPP TOKYOの通路を一周するように、長蛇の列が出来ました。慌てて、会場の整理に追われるスタッフ。もちろん30分の休憩では、全員のサインが終わるわけもなく、サインは終演後(!)に持ち越されました。
第3部。ダイナマイトポップスショー。1曲目は「黄昏のオレンジ・ロード」。メンバー全員突然のコスプレに、客席は大爆笑。電飾を付けたヘルメットに、フライングVを振りかざした泉谷に、会場は圧倒されました。おまけに、そのフライングVで、「黒いカバン」を熱唱。「Dのロック」のイントロが流れると、客席はさらに熱を増しました。ストロボライトが交錯する中、衣装替え。エンディングに向けて、待望のゲスト、仲井戸麗市が登場すると、客席の興奮は、最高潮に達しました。
「翼なき野郎ども」「デトロイトポーカー」といった、これでもかといわんばかりの激しい選曲にも、泉谷のシャウトは衰えません。「火の鳥」を歌い終わったところで、さすがに疲れが出た泉谷。気を取り直すと、いよいよ人気曲「眠れない夜」〜「国旗はためく下に」と、泉谷のライブには欠かせないレパートリーが続きました。
59曲目「長い友との始まりに」を歌い終え、いよいよ60曲目に歌われたのは「土曜の夜君と帰る」。ややしっとり目に、歌いきった泉谷は、さすがに感激しきりでした。「次は70曲やるぞ」「100曲の時はおまえらつきあえよ!」「これでギネスに申請できる」とも発言。
そして、アンコールに、最近最も本人が好んで歌っている「時よ止まれ 君は美しい!」を歌い、さらに、予定外のゲスト、ルーザー時代の盟友、下山淳も登場し、最後を飾るにふさわしい「野性のバラッド」を、会場中を巻き込んだ大合唱で締めくくりました。
終わってみれば、全62曲。改めて60歳という年齢を全く感じさせない、元気と熱気に包まれたパワフルなライブでした。終演後、2部の後の休憩で打ちきりとなったサイン会の続きを、なんと会場前の、白々と明けた空気の中で行い、再び100人以上の列が出来ました。さらに、本人の希望により、観客に写真撮影を許可するというサービス精神を発揮、これもまた泉谷しげるらしい光景でした。ちなみに、泉谷がライブ中にサイン会を実施したことは、今までないとのこと。サイン会には、のべ350人が参加、6時40分に全て終了しました。
【楽曲試聴&PV視聴】
「すべて時代のせいにして」PV視聴
「すべて時代のせいにして」音源視聴
「黒い箱男」音源視聴
「時よ止まれ 君は美しい!」音源視聴
「春夏秋冬 -ボーナストラック- (2008 Version)」音源視聴