武雄市民病院の民間移譲白紙撤回を求める市民団体「武雄市民病院問題対策室」は12日、樋渡啓祐市長が白紙撤回に同意しない場合は、市長に対するリコール(解職請求)に踏み切ることを明らかにした。市内で開いた市民運動説明会で報告した。
同室によると、数日前に市長が武雄杵島地区医師会に話し合いを申し込んできた。民間移譲に反対の同医師会が以前から市長に対し協議を求めていたのを受けた形で、医師会側も受け入れ、近日中に協議を始めるという。
民間移譲の是非についても話し合うことになっているが、市はすでに移譲を決定。移譲先の医療法人から医師の派遣も受けており、移譲の白紙化は事実上不可能とみられる。
樋渡市長のリコール請求には有権者の3分の1に当たる約1万3000人の署名が必要。市選管が署名の有効性を確認した上で住民投票を行い、有効投票総数の過半数の同意があれば解職されることになる。【原田哲郎】
毎日新聞 2008年10月13日 地方版