盗撮行為をしたとして徳島東署は11日、吉野川市山川町、県西部総合県民局保健福祉環境部三好庁舎主事、西條龍之容疑者(30)を県迷惑行為防止条例違反の疑いで現行犯逮捕した。容疑を認めており、「過去に何回かやったことがあり、きょうも撮影できると思った」などと供述している。
調べによると、西條容疑者は同日午前11時24分ごろ、徳島市のJR徳島駅前にあるデパート「そごう徳島店」8階の書店で、カメラ付き携帯電話を使って、県内に住む大学1年の女性(18)のスカートの中を盗撮した疑い。
店内を巡回していた私服警備員が、女子大学生の背後に近付いて、しゃがんだ状態で盗撮する西條容疑者を見つけて徳島駅前交番に通報。警察官が現行犯逮捕した。西條容疑者の携帯電話には、午前11時22~24分の間に女子大学生のスカートの中を撮影した画像が計3枚保存されていた。【向畑泰司】
県庁では11日、緊急の記者会見が開かれ、真木和茂・企画総務部長ら3人が職員による盗撮事件を陳謝した。真木部長は相次ぐ不祥事に「全く弁解の余地がなく、ただただ情けないと言うほかない」と落胆の表情。「制度的な対策では限界がある。職員の心の中にまで踏み込むにはどうすればよいか……」と再発防止の難しさをにじませた。
県によると、西條容疑者は99年4月採用。徳島土木事務所を皮切りに、港湾課、農山村整備課で勤務。今年4月に西部総合県民局へ異動した。勤務態度はまじめで、おとなしい性格だったという。9月に起きた県職員の強制わいせつ事件後、西條容疑者も職場で研修を受けていた。
会見に先立ち、各部局の次長らを集めた緊急会議もあり、注意喚起など対応を促した。飯泉嘉門知事は「不祥事の再発防止に向けて取り組む最中に、こうした事件を起こしたことは言語道断である」とのコメントを出した。【岸川弘明】
毎日新聞 2008年10月12日 地方版