【ロサンゼルス=松尾理也】1981年の米ロサンゼルス銃撃事件で逮捕され、ロス市警本部内の留置施設で自殺した三浦和義元社長(61)の妻が12日午前、ロサンゼルスに到着。出迎えた在ロス日本総領事館の館員に付き添われ、集まった報道陣には無言のまま、空港を後にした。
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妻は今後、遺体の引き取りなどの手続きを行うとみられる。元社長の遺体は現在、ロス郡検視局に安置されている。総領事館によると、通常の場合、遺体はまず遺族が指定した葬儀業者に引き渡され、その後、遺族が遺体を日本に搬送するか、現地で荼毘(だび)に付すかを決めるという。
ロス郡検視局もこの日午後、担当者が会見に応じ、元社長の司法解剖が行われたことを明らかにした上で、最終的に特定した死因を2、3日中に発表すると述べた。担当者は「現時点ですべての証拠が自殺であることを示している。遺書はなかった」と述べた。
一方、三浦元社長のロスでの代理人を勤めていたゲラゴス弁護士は同日、滞在先のニューヨークで会見し、「事務所のスタッフが自殺の数時間前に元社長と面会したが、異常はみられなかったといい、非常に驚いている」とコメント。
すでに当局から説明は受けたものの、納得できる内容ではなかったとした上で、「真相についての独立機関による調査を求める」との従来の考えを繰り返した。ゲラゴス氏は16日にロスに戻るとしている。今後元社長の妻と会う予定や、市警を相手取った民事訴訟を起こす可能性などについては言及しなかった。
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