バグダッド(CNN) イラク北部モスルではここ2週間、イスラム過激派がキリスト教徒を殺害したり、改宗しなければ殺すと脅したりする事件が相次いでおり、これまでに少なくとも900世帯がモスルから避難した。ニネベ州当局者や内務省関係者が11日明らかにした。
一連の事件は、来年1月末の同州地方選で議席拡大を目指すキリスト教徒の大規模デモが発端とみられ、これまでの死者は13人にのぼった。キリスト教徒らは、他の町の修道院や教会に避難している。
同州当局者は、事件の背後に国際テロ組織アルカイダが存在すると明言。内務省関係者は、避難したキリスト教徒の家屋3棟が爆破されたことを明らかにした。負傷者は出ていない。
モスル市内のキリスト教徒居住地区には先週、非イスラム教徒の人頭税(ジズヤ)納税か死かの選択を迫るリーフレットが配布された。数日後に過激派が市内各地に検問所を設置し、車を止めて身分証明書の提示を求め、キリスト教徒の名前を持つ者などを標的にするようになったという。