B型献血哀愁流れ旅 ・・・
皆さんは日本人の血液型の割合の構成をご存知だろうか。
おおまかに言って、A型40%、O型30%、B型20%、AB型10%なのである。
であるからして、血液が必要とされる場合、本来は上記の割合に応じた需要があるもの推測される。
ところがだ。
献血の現場においては、しばしば上記の割合とは異なり、需要に偏りが見られるのだ。
まずは典型的なこちらの写真をご覧いただきたい。某月某日、吉祥寺にての画像である。
なにか気づくことはないだろうか。
そう、B型が一番少ないのである。
この写真の場合、まあB型が「140」くらいなら、順序としては適当な気がする。
これが、たまたまこの日、この場所に限ってのことであるなら特に気にはならない。
しかしだ。
これが、
いつでも、どこに行ってもB型が一番必要とされていない
としたら、そこにはやはりなんらかの理由や要因があると思わざるをえない。
そこで、
本日のテーマは、こちらっ!
(ジャン!!)
B型の血液は、
本当に必要とされていないのか? 日直 B・Y |
これからいかにB型の血液が必要とされていないか、数々の事実をご覧に入れよう。なお、予め断っておくが、私はこうした写真をわざわざ撮り歩くほど、決してヒマなわけではない。
某月某日、新宿西口にて。
おお、本日も献血が求められているようだ。看板をクローズアップしてみよう。
いかがだろう。
ここでもB型は一番数が少ないようだ。
そして後日、またこの場所を訪れたときの看板が次のものである。
携帯で撮った写真なので写りは悪いのだが、どうだろう。
A型の「助けて!!」というのは本当に悲痛な叫びが伝わってくるようだ。AB型も「必要」にびっくりマーク2コつき。
それにくらべると、O型とB型はノーマルな扱いで、緊急性は感じられない。
某月某日、池袋にて。
ううむ。
やはりB型が一番少ない。もしかして何かの間違いか計算ミスなのではないだろうか。
本来の人口構成からすると、この場合B型は「120」くらいでもおかしくないと思われるのだが・・・
某月某日、秋葉原にて。
本日は電気とオタクとメイドの街、秋葉へ。気になる張り紙がある。クローズアップしてみよう。
わ〜お!!
あのぉ、、、もしもし?何かお忘れではないですか? 血液型って、確か4つあったような・・・
あの、B型はただ単に緊急性がないだけで、決していらないわけではないですよね?
某月某日、会社近くの人形町にて。
昼休みにランチを食べにいつも行くあたりに出かけると、珍しく献血カーがお出ましになっていた。
そして本日必要な血液の看板を見ると、案の定・・・
この通り。
今日は珍しくA型の需要は少ないようだ。しかし、B型の需要もやはり少ないようだ。
某月某日、新宿東口にて。
暑い中、献血ルームの職員の方が声を張り上げていらっしゃる。大変ですねと声をかけ、許可を得て写真を撮らせていただいた。
順に確認していこう。まずは看板のほうから。
上から順に、AB、O、A、Bであると思われる。
ABとAは超ピンチ。Oは大ピンチである。超ピンチと大ピンチは、どちらがよりピンチなのであろうか?
私としては「超ピンチ」のほうが緊急性が感じられるが、正しいところは確認はできなかった。
だが、B型の「ピンチ」というのは、明らかに他の血液型よりは緊急性が感じられない。
次に、職員の方の着ていらっしゃるビブスである。
これはいわゆる、アキバ型である。特にA、O、ABの成分献血が、大ピンチらしい。
B型も、一応ピンチなんですよね?書いてないですけど・・・
某月某日、上高地にて。
2泊3日の穂高連峰の山行を終えて上高地に下りてくると、なんと献血カーがあるではないか。まあ確かに夏の上高地は人出もたいそう多いから、狙いとしてはわからなくはないが・・・
そして献血カーのところに行ってみると・・・
・・・OH!
上高OUCH!!
こんな山の中でも、やはりB型は重要視されていない・・・
某月某日、再び西新宿。
今日はどうかな・・・
前回とはA型とO型が入れ替わったようだが、B型は今日もいつもと変わらぬ平和な日のようだ・・・
某月某日、再び秋葉原。
今日はどうかな・・・
おお!
あからさまだ!
なんてあからさまなんだ!
全国的にA・O・ABが不足しているそうだ。それはなんとかしなくては!
しかし、だからといって、B型は全国的にだぶついているということではないですよね?
ここで一首:
「助けてくれ!」といわれれば、「助けましょう!」と答えます。
だけど私の血液は、ここには書かれてないのよね。
某月某日、再び池袋。
献血募集コーナーがある。
クローズアップしてみよう。
あれ?
B型のとこだけ、なんか忘れてませんか?
それに、B型だけなぜか色が薄いような気がしますけど、これは何かの手違いですよね?
それから、気のせいかもしれませんけど、キャラクターの絵が微妙〜にB型のとこだけ小さいような・・・
そしてふと脇に目をやると・・・
あれれれれ〜?
変だな〜?何度目をこすって見ても、私にはB型の紙だけ小さく見えるのですが、
これは、目の錯覚ですよね?何か大いなる意思が働いているわけではないですよね?
A O B AB ♪
というわけで、以上見てきたように、いずこにおいてもB型の血液が「第一に」必要とされる場面に遭遇することがないのだ。
これは一体どういうことなのだろうか。
そんな積年の疑問をぶつけるべく、先日立川の献血ルームに行ってみた。
ここに来たのは初めてです。
献血ルームというのは、献血をする者にとってはなかなか居心地のいいところである。
なんといっても、献血者は大事なお客様なので丁寧な応対をしてもらえる。
加えて、ジュースやお菓子が食べ放題、マンガや雑誌が読み放題、
献血中はテレビやビデオを見ながらゆっくりしていればよいだけのことである。
そして、後日自分の血液のデータが送られてきて、健康診断の一助となるのだ。
一石二鳥とも三鳥ともいえる。
あの、一応私が献血に行くのはボランティア目的の崇高なる理念によるものであって、決して
タダでジュースやお菓子がもらえるから
ではありませんから、念のため。
さて、献血をするときには、まず軽い血液検査がある。
その手始めの検査をしてくれた若い女性に、B型の献血はあまり必要とされていないのではないかという質問をぶつけてみた。
「え?B型があまり求められていない?そんなことぜんぜんないですよ(笑)。どの血液型も必要なんです」
やはり私の思い過ごしだったのだろうか・・・
「・・・あ、でもそういえば、、、」
(ん?)
「特にB型が不足していないわけではないんですよ。
ただ、街で声をかけると、B型の人は来てくれる人が結構多いかもしれないですね。
だから、必要な分は早く埋まってしまうのかもしれません。」
ほほう、実はそういう傾向があったのか。街で献血を呼びかけると、気のいいB型は比較的来てくれるのかもしれない。
それからしばし待たされて、私の献血の番が来た。私は毎回成分献血なのだが、今回もだ。
献血をする台に座ると、今度はちょっと年配の女性が私の担当でいらっしゃった。
そしてまた同様の質問をしてみた。
「はい?B型ですか? あ、そうそう、B型の人はねえ、声をかけるとすぐ来てくれるんですよ」
う〜む、やはりB型にはそうした傾向が見られるのか。それで必要な血液の目標が低めに設定されているのだな。
「とにかくねえ、B型は、すぐ集まるんですよ。必要な分は。
大災害なんかで急に血液が必要になることがあるでしょう。ああいうときに、まず真っ先に集まるのはB型なんですよ」
どうやら、そうした緊急時にB型が集まりやすいというのは、関係者の間では定説になっているらしい。
「それからね、他にも面白い傾向があるんですよ。
O型は晴れた日になると、すぐ集まるんですよ。でも、雨風になるとO型はぱったり来なくなるのね。
雨風の日はA型とB型が来てくれるのよね。」
う〜〜〜む、そうか、そうだったのか。
ということはだ、
B型は、ここぞというときには気前よく献血をしてくれる、、、
ボランティア精神旺盛な血液型
であるということなのかな? まあ他にも理由はあるんだろうけど・・・
う〜む、B型が第一に必要とされることはないものだろうか・・・
まあもともと人口も少ないわけだし、しょうがないといえばしょうがないのだが・・・
そしてまたまた某月某日の吉祥寺。サンロードを歩いていると・・・
おおおーーっ!! ついにB型の血液が必要とされるときが!
(AB型を抜いて、堂々の第3位!)
どうにか3位にこぎつけることができた。
まだまだこれからも、B型の血が第一に必要とされるときを求めて、「B型献血哀愁流れ旅」は続くのだ。
OWARI