【ロサンゼルス11日時事】ロス疑惑銃撃事件で、米自治領サイパンで逮捕され、ロサンゼルス移送後に自殺した三浦和義元会社社長(61)について、ロス市警本部の幹部チャーリー・ベック氏らが11日午前(日本時間12日未明)、市警本部で記者会見した。自殺の10分前の巡視では元社長に異常がなかったとした上で、自殺の経緯と死因をロス郡検察と検視局と連携し、調査することを明らかにした。
ベック氏によると、市警の規定では30分おきに留置場の巡回が義務付けられていた。三浦元社長は独居房に留置されていたが、10日午後9時45分(同11日午後1時45分)ごろ、シャツの一部を首に巻き、意識不明の状態で発見された。
すぐに救命措置を施したが、搬送先の郡病院で死亡が確認され、在ロス日本総領事館に通報した。係官が10分前に巡回した時は異常がなかったと説明した。
ベック氏は、自殺の動機は分からないとした。自殺を図る恐れがあるとは考えておらず、「要注意人物であれば、適切な施設に収容していた」と釈明した。
遺書の有無については「房内は犯罪現場として詳細な調査が行われている。もし遺書のようなものが見つかれば、公表する」と述べた。
会見にはロス疑惑捜査に20年以上かかわり、サイパンから三浦元社長を移送したリック・ジャクソン捜査官も立ち会ったが、無言のままだった。
一方、ロス郡検察のサンディ・ギボンズ広報官は「容疑者死亡により、訴追手続きの継続は不可能になった」とコメントした。
【関連ニュース】
・
〔用語解説〕「ロス疑惑」
・
〔用語解説〕「ロス疑惑」
・
帽子に別れのメッセージ?=英語で、ロス移送時-三浦元社長
・
「最低限守られるべきことが」=三浦元社長宅前で親族談話-神奈川
・
三浦元社長が自殺=市警留置施設で首くくる-サイパンから移送当日・疑惑銃撃事件