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北朝鮮に向け空に舞う「米ドル・中国元入り」ビラ

民間団体「自由北朝鮮運動連合」の会員が、朝鮮労働党創建日に当たる10日、仁川西部の海上から北に向け大型ビラ風船を飛ばしている。/写真=ミン・ボンギ記者

 10日午前、北朝鮮の黄海道海州に近い舞衣島付近の西海(黄海)から、ビラ10万枚を積んだ大型風船10個が北朝鮮に向けて)飛んだ。長さ12メートル、幅2メートルの風船には、いずれもビラ2500枚入りの包みが4個ずつ下げられていた。

 ビラは水に落ちても濡れないようビニールで包まれており、ビラ1000枚には1米ドル紙幣700ドル分(約7万円)と中国の10元紙幣1300元分(約1万9000円)が同封されていた。ビラを手にした北朝鮮の住民が、この金で少しでも食糧を買うことができるようにしよう、という趣旨だ。

 このビラは、北朝鮮の人権団体にして脱北者の団体でもある自由北朝鮮運動連合(パク・サンハク代表)の会員10人余りが準備したものだ。ビラには6・25戦争(朝鮮戦争)が北朝鮮による南侵で起こった事実や、金日成(キム・イルソン)・金正日(キム・ジョンイル)親子が人民を搾取している点を強調し、北朝鮮の人民が金正日独裁体制に抵抗し闘争することを求める内容が記されている。

 この日の「風船飛ばし」イベントには、パク代表をはじめディフェンス・フォーラムのスーザン・ショルティー会長(49)、拉致被害者家族の会の崔成竜(チェ・ソンヨン)代表など、北朝鮮の人権問題に関する団体の会員らが参加した。パク・サンハク代表は「1カ月前からこのイベントを計画していた。今日の風向きから見て、独裁に苦しんでいる黄海道地域の北朝鮮住民の元に確実に届くだろう」と語った。

 続いてパク代表は、統一部が最近北朝鮮向けのビラ散布を自制して欲しいと要求していることについて、「南北関係が停滞しているのは、金剛山観光客射殺事件に対し韓国国民が怒っているからで、北朝鮮向けのビラ散布とは無関係だ」と強調した。

ミン・ボンギ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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