北京(AP) 牛乳や乳製品に混入した有毒物質メラミンによる健康被害が拡大している中国では、メラミン入り粉ミルクを飲んで腎臓結石などを患い、入院中の子どもが1万666人にのぼっている。衛生省が8日発表した。
メラミン混入ミルクの被害者の子どもはこれまで5万4000人余り、死者は4人と伝えられていた。現在入院中の子どものうち、8人は深刻な症状を示しているという。新たな死者は出ていない。
同省はまた、メラミンの管理制限値(基準値)を発表。乳児用粉ミルクの基準値を1キロ当たり1ミリグラム、牛乳や乳児用以外の粉ミルクの基準値を同2.5ミリグラムに設定した。これを上回る量のメラミンが検出された乳製品は販売が差し止められる。
中国製乳製品の輸出は、世界各国の輸入禁止措置の影響で減少の一途をたどっている。中国政府はこうした事態への対応を余儀なくされた格好だ。
こうしたなか中国国営の新華社通信は、メラミン混入乳製品を製造していた三鹿集団の本社がある河北省で新たに14人が逮捕され、逮捕者の合計が27人にのぼったと伝えた。