宮崎市での自民党会合を終えて羽田空港に到着し、記者に囲まれる中山国交相=27日夜
中山成彬国土交通相(65)は27日、日本教職員組合(日教組)などをめぐる一連の発言に関し「自らの発言が国政の停滞や国交省行政に悪影響を及ぼしてはならない」として、辞任する意向を固めた。関係者が明らかにした。28日朝にも麻生太郎首相に正式に伝え、首相も認める見通しだ。
野党の罷免要求に加え、与党内にも辞任論が広がったことを受けての判断とみられる。首相は辞任で事態収拾を図りたい考えだが、発足後わずか4日での閣僚辞任だけに首相の任命責任が問われるのは必至。麻生政権にとって大きな打撃で、11月に想定する次期衆院選への影響は避けられない。
中山氏は「日本は単一民族」発言や、成田空港反対闘争を「ごね得」とした発言などについていったん撤回したが、27日、宮崎市での自民党会合などで「何とか日教組は解体しなきゃいかんと思っている」「日本の教育の『がん』である日教組をぶっ壊すために私が頭になる決意を示した」と述べた。