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印刷2008/10/12 00:07

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[BlizzCon 2008]Wizardでも遊んだ! 「Diablo III」ファーストインプレッション

 「BlizzCon 2008」の目玉は,なんといっても「Diablo III」プレイアブル出展だ。イベントはPCメーカーのDellやHP(Hewlett-Packard)の協賛を受けているため,会場にはDiablo IIIだけでも100台以上の試遊台が並べられている。そんな状態でも百人規模の行列が出来ているのだから,Diablo IIIの人気の高さが分かるだろう。


 まあ,ファンが新作に大挙していても何の不思議もないのだが,BlizzConのいいところは,プレスルームにも少数ながら試遊台が置かれていること。椅子もなく説明する係員もいないという状況だが,一般来場者向けの15分という時間制限もなく,たっぷりと遊べたのだ。

シリーズの面影を残しながらも最適化


 筆者の前に遊んでいた人がいて,それを続けてもよかったのだが,やはりあらためてNew Gameでプレイを開始した。スタート画面には,「Diablo II」のようにプレイできるキャラクター達が薄暗い森を背景に立っている。製品版では,5クラスにそれぞれ男女のキャラクターが用意され,全部で10種類の中から選べるが,現時点では発表済みであるBarbarianとWitchdoctorの男女,そして初公開となったWizardの女性キャラクター,計5種から選べる。デモプレイのために筆者が選んだのは,当然ながらお披露目されたばかりの女性のWizardだ。

 名前をつけてゲームを開始すると,そこはキャラクター選択画面の雰囲気そのままの土地。ここは,Tristram Woodsという場所で,カメラがズームアウトすると,いつの間にかほかのキャラクターはいなくなり,立っているのは筆者のWizardだけに。周囲には何人かのNPCが立っており,その中の一人,Captain Rumfordに話しかけると,とりあえず先に進んでLeoricの残した書物を探せ,というようなことを言われる。

 ちなみに,レベル1のWizardは,ショートソードにベーシックなグローブ,アーマー,そしてブーツといういささか心許ない装備で,ヘルメットやサッシュ(腰巻)などは持っていない。スペルは,一振りで1〜5のポイントのダメージを3回与えられるSpectrum Blade, 7〜13ポイントのダメージを与えるMagic Missile,そして敵を感電させるElectrocute(ダメージポイントは確認できず)の三つだった。


 インタフェースはDiablo IIの面影を残しているが,ベルトのポケット数(?)は九つに増えている。ただし,ヘルスポーションなどに利用できるのは二つだけで,それらは5と6キーを押すことで使用できる。残りの七つはスペル用で,右側二つはマウスの右クリックで発動でき,デフォルトではMagic MissileとElectrocuteが割り当てられていた。なお,Tabキーでこの二つの切り替えが可能だ。

 右から数えて三つめのアイコンはSpectrum Bladeのもので,これは左クリックにアサインされていて,攻撃中は常にアクティブになっている。つまり,少なくともWizardキャラは左クリックでもマナが消費されていくわけだ。また,左端四つもスペル向けで,特殊スペルがキーボードの1〜4に割り当てられる。

育て方の違いが大きく出るWizardのスペルシステム


リードデザイナージェイ・ウィルソン氏
 Spellウィンドウを開けると,WizardにはStorm,Arcane,Conjuringという3種類のスペル体系が存在するのが分かった。デフォルトで用意された3種類のスペルも,これらの体系に属している。
 スペルは,レベル1から5になったとき,さらにレベル10になったときという感じで,5レベルごとに進化していく。リードデザイナージェイ・ウィルソン(Jay Wilson)氏は,ティア(Tier/階層)と表現しており,このバージョンではレベル20のティア5まで確認できた。例えば,Electrocuteが含まれるConjuring(発動系)のスペル体系では,プレイヤーキャラクターがレベル5になったと同時に,新たなTierにあるDisintegrateを選択できるわけだ。
 また,一つのTierには,メインスペルのほかに四つほどのサブスペル(正式名称は不明)が存在する。これらが,キーボードの1〜4にアサインできるスペルだ。

 また,レベルアップと共に得られるスペルポイントを割り振ってスペルを成長させることも可能だ。ポイントは新しいスペルに割り振ってもいいし,獲得済みスペルに再投資して,その威力を強化してもいい。強化した場合はスペルのランクが上がり,最大12回ほど強化できるようだった。

 本作をプレイしていると,スペル専用のパワーアップアイテムであるルーンを頻繁に拾える。通常のインベントリとは別に,ルーン向けのインベントリがあり,ドロップアイテムを確認もしないままゲームを進めていたら,知らないうちに4種10個ほどたまっていた。

 拾ったルーンはすべてMinorであり,威力はあまりないが,ゲームを序盤ではそれでも十分だ。頻繁に使うSpectrum Bladeにマナの消費を軽減させるルーンをはめてみると,相当な激戦でなければマナの消費が気にならなくなった。

Skeletal Kingを探して


 さて,とりあえず教会から地下へ潜っていくと,BarbarianやWitchdoctorの紹介ムービーにも登場した見慣れた風景になる。とはいえ,ムービーのようにゴブリンがワラワラと出てくる場所はなかったので,似ているが同じ場所ではないのかもしれない。
 ここで現れたのは,Skeleton,Skeleton Shieldbearer,Skeleton Archer,Zombie,Ghoul,Walking Corpse,Dark Summoner,そしてGrotesqueなどで,これまでに知られているアンデッド系モンスターばかりだ。

 ゲームシステムはDiabloシリーズらしく,カーソルを合わせた方向に移動し,敵をクリックすれば攻撃する非常に単純なものである。ほぼマウスだけでプレイ可能だが,右クリックで発動するスペルを交換するためのTabキーと数字キーあたりに左手を添えておくのがベストだろう。

 前作と大きく異なる部分といえば,モンスターを倒したときにランダムで登場するHealth Orbの存在だ。敵を10匹ほどを倒せば一つは出現したので,プレイヤーはわざわざポーションを飲む必要がない。中ボスとの戦闘時にヘルスに気を使っていなかったため,一度死んでしまったが,そのほかではポーションの必要性を感じる場面はまったくなかった。ポーションは,「緊急用」という程度なのかもしれない。

 ゲームを進めていくと,カーソルを合わせたときに明るく表示されるオブジェクトがあるのに気がつくはずだ。例えば壁にあるライオンの石像のボタンが光り,それを押すと鎖で繋がれていたシャンデリアが落ちる。この仕掛け使ってモンスターをシャンデリアの下敷きにし,一時的に気絶させられた。Zombieのように大群でゆっくりと行動するモンスターには有効な攻撃方法かもしれない。

 デモでは,Leoricの書を見つけてCatacombにいるSkeletal Kingを倒すというメインクエストが与えられる。この頃には,ワンドのマジックアイテムを見つけており,ショートソードとバックラーという初期装備よりは,かなりマシになっていた。左クリックのSpectrum Bladeにマナの消費が少なくなるルーンを,Magic Missileにはダメージが高くなるルーンを装着すると戦闘はかなり爽快になる。

 実際にプレイして感じたのは,遠距離から攻撃を仕掛けてくる敵に対してWizardの相性が良いことだ。それでいて,至近距離でもSpectrum Bladeの効果が絶大。
 ちなみに,レベル5になって,赤い光線を放って線上の敵を焼き尽くすDisintegrateを会得すると,敵と戦うのがさらに楽しくなってきた。

 大斧を振るうSkeleton Kingには,Magic Missileのダメージが一番大きい。距離を取りながらMagic Missileを撃ち,周囲に湧いてくるSkeleton兵士に斬り込んで左クリックをしまくったら,それほど苦戦することもなくミッションコンプリートだ。もっとも,まだ完成というわけではないので,製品版でバランスが変わっている可能性も高いだろう。
 ここでデモは,「プレイしてくれてありがとう」的なメッセージが現れるやいなや強敵的に終了。レベル7までレベルアップできたが,具体的な能力値などを確認するヒマもなく終わってしまった。

 Diablo IIIで好印象だったのは,同じクラスのキャラクターでプレイしても,まったく異なるスペルを使うキャラクターに仕上げられそうな手応えが感じられたことだ。製品版と細部は違ってくるだろうが,Diabloらしさを残しながらも,かなり洗練されたゲームなりそうな気配が漂っており,この先が非常に楽しみである。

「Diablo III」公式サイト

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