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【社会】

「浅井」本社など捜索 汚染米転売、詐欺立件も視野

2008年10月10日 12時46分

家宅捜索に立ち会うため、捜査員に手を引かれながら「浅井」本社に入る浅井利憲社長(中)=10日午前8時43分、名古屋市瑞穂区で(内山田正夫撮影)

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 農薬に汚染された事故米の不正転売で、接着剤製造業「浅井」(名古屋市瑞穂区)が、食用に使われると認識しながら事故米を転売していた疑いが強まったとして、愛知、三重両県警は10日午前、食品衛生法違反(規格基準外食品の販売)容疑で、同社本社や転売先の米穀仲介業「ノノガキ穀販」(三重県四日市市)など関係先十数カ所の家宅捜索を行った。浅井などが安価な事故米から利益を得るために食用米と偽って転売していたとみて、詐欺容疑での立件も視野に捜査を進める。

 事故米の不正転売をめぐる強制捜査は、大阪府警などが9月、同法違反と不正競争防止法違反の疑いで「三笠フーズ」(大阪市)などを家宅捜索したのに続き2件目。浅井ルートではどの流通段階で事故米が食用として販売されたのか明らかになっておらず県警は関係者への事情聴取や押収資料の分析を進め刑事責任を明確化する。

 愛知県警生活経済課などの調べでは、浅井は2006年から07年にかけ、政府から工業用のりの原料として購入した中国産もち米570トンを、農薬メタミドホスが残留する事故米と知りながらノノガキに販売した疑いが持たれている。ノノガキは仲介業者や製菓会社の計4社に食用として転売、さらに少なくとも全国の14社に流れ、給食や弁当、加工食品に使われた。

 農林水産省が浅井と同社の浅井利憲社長を愛知県警に告発した。

 (中日新聞)

 

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