2008年07月24日

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

実は“犬飼基昭氏へ”というエントリーで、JFA新会長への要望を書こうと思っていたのだが、その前に「秋春シーズン制」へのニュースリリースがなされてしまった。

日本代表ビジネスの昨今の不振もあり、JFAとしては日本の“夏休み”に、海外の強豪、とりわけ欧州のそれを招いて、勿論日本代表海外組みも勢ぞろいの上で、何かしらの興行・イベントを打ちたいところだろうな…某スポンサーや広告会社にとってもその辺が次の“狙い目”であり、もしかしたら「秋春シーズン制」の議論が再燃するのではないかな…と思っていた矢先の出来事だったので、やっぱりか…と感ずると同時に、暗澹たる思いでこのニュースと各所での議論を見守っていた。

JFA会長犬飼基昭氏の新政権は、僕にとっては期待ではなく、失望からのスタートとなってしまった。「秋春シーズン制」の前に、やるべき事、正すべき事は、いくらでもあるはずだ。なぜ今、改革のいの一番にこのテーマが掲げられるのか…?非常に疑問である。

「秋春シーズン制」には、明らかなデメリットがある。
明らかに損をする地方やクラブチームが在る…ということだ。

が、その逆に明らかなメリット…とは何だろうか?

僕が見る限り、明らかなメリットを見込めるのは唯一JFAサイドのみであり、バルサやバイエルンを呼んで夏休みの興行を打てるほんの一部のクラブチームにおいてさえ、費用対効果の面から見れば、現状のシーズン制を継続させた方が興行面からも有利なはずである。欧州への、或いは欧州からの移籍は、現状の経済格差・通貨格差・実力格差を鑑みれば、入りも出も大きな変化があるとは思えないし、また出がJのメリットでなどあろう筈がない…。

夏の暑さの過酷…が、主たるテーマだとすれば、その前に夏場の連戦を実施し、その過酷を面白おかしく喧伝するJの在り方こそ、まずはじめに是正されるべきであるし、間にどうしてもカップ戦を挟むというのであればバカらしい“ベストメンバー規定”などすぐさま廃止するべきではないだろうか。もっとも、暑期はナイターのみの週一試合…とすべきであると僕は今でも思っている。であれば、酷暑のアジアを、TV局や広告会社の都合で昼間に戦わされる代表選手たちの負担にくらべれば、比較にならぬほど容易いものである筈だ。

また試合のクオリティに問題が生じる…というのであれば、夏場の観衆は明らかに落ち込む筈だが、実際はどうだろうか?夏と冬のゲームの運動量に差が生じることは明らかだろうが、少なくとも現状サポーターやファンのニーズが、蒸し暑い真夏のナイターゲームよりも、寒風吹きすさぶ真冬の興行にあるとは思えない。東京を基準にものを考えても、真冬の観戦よりは、まだ真夏のナイターを望む観客の方が多いのではないだろうか…?僕はそう思っている。


「日本協会とJリーグでプロジェクトを組み、かなり進んでいる。問題はたくさんあるが、手はあると思う。解決していけばいい」*共同通信社 2008年7月22日 16:51* 

犬飼会長はそう語ったらしいが、その前段に“不可欠な部分”“無くてはならない部分”が僕にはさっぱり判らない。なぜ「秋春シーズン制」への移行が必要なのか…?という部分が…である。

「秋春シーズン制」の明らかなメリットとは、“今”そして“いずれ”それをしなければならない必然性とは、いったい何なのだろうか?ぜひそれを具体的に、犬飼基昭氏の生の言葉で語って欲しい。そしてもしそれを実行するものであれば、万人とは言わずとも大半が納得し得る“理”を提示して欲しい。

私たちが選んだリーダーではなく、私たちに閉ざされたセカイが生んだリーダーだからこそ、“理”によって信任を勝ち得るまともなJFA会長、日本サッカー界のリーダーとなって欲しい。改めてまとめるつもりではあるが、僕が彼に1番最初に望む事は、そんな“セカイ”からの脱出である。


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posted by 桐谷 |11:43 | JFAについて | コメント(23) | トラックバック(0)
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皆様のご協力に感謝いたします。

posted by 桐谷 | 2008-07-24 11:47

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

桐谷様

いつも楽しみに見させて頂いています。
今回の件。
自分としては、犬飼さんに期待していた分、この報を聞いたときの絶望はものすごいものがありました。
誰が極寒の中で試合を見たいと思うのでしょうか?
さらに応援しているチームの勝利を熱いスタジアムで冷たいビールで祝う幸せを感じられなくなってしまう。。
犬飼さんからしたら、それだけのことかと言われてるでしょうが単純に自分としてはとても大きな問題です。札幌や新潟サポーターの方の声を聞いてもそうですし、草津や山形のみなさんも大変ですし、何よりイレブンミリオンの意志に反しているような気がしてしょうがないのです。

そこで桐谷さんはどう思っているのか非常に興味がありました。(桐谷さんはサッカーを冷静中立の目で観てくれる方だと信頼していますので。)
ゆえに気持ちを代弁してくれたような全く同意見の記事、本当に身にしみますし、ありがたかったです。
秋冬制に確定しそうになったら何かしらの抗議(アピールくらいでいいのでしょうけど。。)を考えてもいいのかもしれませんね。(そこまでする価値のある問題だと思えてしょうがありません。)
駄文大変失礼致しました。これからも記事楽しみにしていますね。

posted by とぜん | 2008-07-24 15:00

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

あれれ、桐谷さんたら、こんなエントリーを用意されていたのですね。
お約束どおりに、前エントリー『西川・・・』に犬飼新会長就任時の雑感を送ってしまいました。^^;
『期待が大きいと失望も大きい』とオシム氏も言われておりましたが、前任者が酷かっただけに犬飼氏に期待をした人は多かったと想いますが、見事に裏切られた格好からのスタートになりましたね。

私としては、今回の問題はシンプルに考えております。
犬飼氏が就任したのがJFAの会長であるならば、Jリーグ発足の基本構想である『企業スポーツからの脱却』と『地域住民や自治体との連携』については遵守しなければなりません。
そして、Jリーグ百年構想で掲げた『地域に根ざしたスポーツ』という理念と、日本全国で100チームのJクラブを創るという目標に対しては、常に意識をしたJリーグ運営を心掛ける義務があります。

今回の秋春制の導入構想には、豪雪地域や寒冷地域の住民や自治体・クラブへの配慮が著しく欠けており、それ以外の地域の観客ニーズにも決して応えているとは言えないでしょう。
もし、JFAがどうしてもこの秋春制を導入すると言うのであれば、豪雪・寒冷地域の自治体・クラブが必要とする常識的な要望には応える責務があり、彼らの賛同なしに実現する事があってはならないでしょう。
そして、その常識的な要望には、冬季運用の可能なスタジアムや練習場の建設、除雪を含めたピッチ環境や施設の維持体制、冬季開催による集客力低下に対する段階的な保障、特定チームへの負荷の少ない日程作成などが含まれており、これらの要望をしっかりと解決していくには、少なくとも5年近い月日と莫大な予算が必要な筈です。

しかし、2010年シーズンからの導入検討を口にした犬飼会長の発言からは、JFAがこの問題に対して、日程調整や保障制度ぐらいしか検討しない姿勢が読み取れます。
おそらく、1月・2月のウインターブレイクとその前後の寒冷地域チームのアウェイツアーを行う事によって、強引な解決を検討しているのでしょう。

この問題を優先事項として検討するのであれば、Jの理念と日本人のモラルを持って、必要な時間を掛けての中長期のプロジェクトとして臨むべきです。
自らの会長任期中の実現に拘る姿勢は、『Jリーグを秋春制に変えた男』という肩書き欲しさの愚行と取られても仕方がないでしょう。

このまま、良識ある世論の反対にあい構想段階で潰れることを願いますが、何よりも構造改革の大好きな犬飼氏が強引なトップダウン思考で実現に向けて突き進んでいく事が危惧されます。
就任時の雑感としても感じていた事ですが、短期での改革を目指す犬飼氏の考え方が『底上げ』や『育成』よりも、まずは『破壊』や『淘汰』に向けられている事は明らかであり、そのプロセスが未来への希望の上で意味を持つものなのかどうかについて、我々は慎重に見極めなければならないでしょう。

しかし、正負両極端の策を講じるとは予想しておりましたが、まずは負からのスタートですね。^^;
いずれにしても、この2010年からの秋春制については、必ず潰しましょうね。

posted by プーアール | 2008-07-24 17:13

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

桐谷さんへ
「新潟VS千葉 そして坂本將貴へ」でのコメントで夏シーズンの日程に苦言を呈したばかりの私としてはとても複雑な気持ちで秋春シーズン制への移行のニュースを聞きました。
犬飼新会長がこの問題を議論のテーブルに上げたのは決して悪い事だとは思いません。辿ってみると2001年12月にJリーグ選手協会の中山雅史会長がJリーグ秋春制の早期移行を川淵三郎チェアマンに要望しています。その時は2006年をめどに秋春に移行する方針で検討することを約束しました。これに対してはきちんと対応しなければいけないと思います。

私はそもそも何故Jリーグは春秋で始まったのか、ヨーロッパでは何故秋春なのか。ドイツやイタリアの試合で積み上げられた雪を見るのは珍しいことではないのに何故春秋に代えようという議論がないのだろうか考えてみました。
おそらくその辺にこの議題の答えがあるのではないでしょうか。そしてその答えがアジアとヨーロッパで違っていて当たり前なのだと思います。

私は新潟サポです(実はスタッフでもあります)。新潟の市街地は山間部と違って雪が少ないので試合や練習は絶対にムリとは言えませんが観客動員が大幅に減少することは容易に創造出来ます。
北海道フットボールクラブは早くも問題点を指摘する発言をしたようです。新潟も早くきちんとコメントなり意見書なりを出すべきだと思います。
手遅れにならないうちに、切り捨てられる前に。

posted by CHUE | 2008-07-24 18:44

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

桐谷さんへ。

穴ぼこだらけのチーズのような私の考えをプーアールさんが穴1つもない完璧な形で提示してくださいました(笑)
春秋制を世界基準と考えて導入していくことに反対ではないのですが、これほど問題点の明確なプロジェクトを早期に導入しようとする姿勢が理解できません。
むしろ100年構想を掲げた時点で「10年後に導入プロジェクト」を発足させるくらいのことが何故できなかったのでしょう?
プーアールさんのおっしゃるように、充分な準備期間と予算、きちんとした継続的なコミュニケーションがあればほとんどの問題は解決可能だと思いますし、もっと膨らますことも出来るでしょう。
スタジアムを改修して交通機関を整えるだけではなく、積雪を気にしないで遊べるような公園を作ったり、ちょっと食事したり買い物したりできる所を併設するとか、それによって雇用を増やすことができる、とかそれは地域によって色々なアイデアがあると思いますけれど。Jを冬開催することによってプラスを生み出すやり方を見つけ出し、サッカーのファンではない人達にも喜ばれる環境をつくることに全面的に協力していくことが必要だと思います。

時間と予算。理念とモラル。さらに想像力と愛情も持ってほしい、と思うのは欲張りすぎなんでしょうか?


posted by アネモネ | 2008-07-24 22:48

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

キリタニさんへ

>某スポンサーや広告会社にとってもその辺が次の“狙い目”であり、もしかしたら
>「秋春シーズン制」の議論が再燃するのではないかな…

秋春シーズン制への移行案が発表された時、私が感じたこともそうです。
というか、これ以外の理由では移行にともなうデメリットを上回るメリットがある
とは思えないのですよね。
しかしそうであれば、相当やっかいだとも思います。
何故なら、その理由が最大要因なら、事はサッカー単独の領域で語られることで
なくなるからです。

話が大々的に曲折します。しかもその曲折=仮説に基づいた理論を展開します。
ご勘弁ください。

現代社会の問題は、資本主義経済がついに行き詰まってしまったことに起因している
ことが多い、と私は解釈しています。
資本主義経済が成り立つためには常に”回転”し続けなければなりません。
しかし回転させるための原資がついに尽きてきています。

例えば、世界大戦以降の日本の発展は都市化政策による建築業界や自動車業界の
伸長と共にあったことは否定できないでしょう。家電製品なんかもそうですね。
(朝鮮戦争やベトナム戦争による”特需景気”も大きかったと思いますが)
しかし今や建築すべき都市はなく、自動車もTVもエアコンも冷蔵庫も洗濯機も
電子レンジもPCも携帯電話も殆どの人や家庭に売り尽くしてしまい、ゼロから
ここまできたことに較べると微少な買い替えしかないわけです。
だから道路を作り続けるしか当面切り抜ける方策がないのですね。

従って現在の資本主義経済が頼っているのは、株式市場であり金融相場であり、
いわば実体のないものに依存せざるを得なくなっているので、いつ崩壊しても
おかしくない世界になっていると思っています。

そして原油先物です。私は常々、原油のような現代社会の根幹を成すものが誰にでも
投機の対象になってしまうことに違和感を覚えていました。20世紀の2つの世界大戦も
現在の紛争の多くも、いかに資源を確保するのか、ということが最大テーマだった
わけで、テロリストが本気で世界崩壊を企てるのなら原油を買い占めてしまえば
簡単だな、と思っていました。
(イランや北朝鮮の核問題にも同様の感慨を持っています。本気で核戦争を
するなら、核なんて持たなくても通常ミサイルで原発を狙えば簡単ですね。)

しかし多分テロリストも本気で世界崩壊を企てているのではなさそうですね。
むしろ資本守備経済を危機に直面させているのは、資本主義経済を担う
”自由人”による原油や株式の取引による結末なわけです。

で、サッカーです。G大阪のバレーがアルアハリへ10億円超で移籍。J在籍選手に
その金額はちょっと驚きましたが、世界を見ると随分前から「そんな金額払って
一体元がとれるのだろうか?」という移籍が多発しています。
しかしどうみてもスタジアム来客収入でやっていける金額ではないので、
TVの放映権料等が多大なパーセンテージを占めているのでしょうね。

しかしスペインでは選手の報酬不払いが問題になってきているように、一部の
チームを除いて経営は相当苦しくなってきているようです。
すでに、サッカー界も世界とリンクして崩壊への道を歩んでいる、とも見えます。

某スポンサーや広告会社を例にするまでもなくJFAが経済的な安定、或いは発展を
第一義にしてしまうのも、私たちが現に生きている社会がそうである以上、当然の
帰結とも言えます。
また広告代理店は元々利潤を生むことしか考えないようなシステムでしか
存在理由がないので、その懐が浅ければ将来よりも現在の利益を優先するでしょう。
この文脈では、地方を潰しても夏の興行、ということになります。
しかも厄介なのは、それが日本サッカーの発展につながる、と本気で思っている
ことですね。

その図は、資本主義社会が自らの手で”自由に”世界を崩壊へ追いやって行く図と
オーバーラップして見えるのは、私だけでしょうか?

いくら覆い隠そうとしても、価値観が「金」を基本に判断される以上、上記した
ことを止めることはできません。また倫理感の問題にするのも必ずしも賛成では
ありません。

ではどうしたら良いのか?
奇しくも前会長時代に打ち出した「地域に根ざす」という理念を前面に掲げて、
愚直にその実行を要求していくしかないと思われます。
キリタニさんも書かれていたように、夏季の試合は週1試合に限定してしまえば
かなり解決すると思われます。夜7時がまだ暑ければ8時開始という方法もあります。
否定的意見が多いと思いますがJ1は16チームという方法もないではないと‥。

(脱線しますが、J2を22チームまで拡大とか言ってますが、審判の員数は確保
できるのでしょうかね?質はともかく、なんてのは勘弁して欲しいですからね)

この件は北国のチーム以外は無関係と思わずに、事の本質を見誤らないように
見ていって欲しいと思います。

ここまで書きかけていて、キリタニさんのブログを読み返すとプーアールさんが;
>『地域に根ざしたスポーツ』という理念と、日本全国で100チームの
>Jクラブを創るという目標に対しては、常に意識をしたJリーグ運営を心掛ける
>義務があります。
と書かれていました。同意です。

それと日本代表です。
レアルやチェルシーを見るまでもなく巨額で取引されるのは”スター選手”です。
その多くはストライカー或いは点の取れる選手ですよね。言うまでもなく、彼等が
いるからチームが勝利に近づけるので”価値”なわけです。
しかし日本のサッカー界で得点を計算できるFWがいないのも、また言うまでもない
ことです。そこで得点力のあるFW待望論がずっと言われつづけているわけですが、
いっそのこと逆手にとって、スター選手不在でも勝ててしまうシステムを確立
することを目指すのはいかがでしょうか、こうなったら徹底的に。
これは必ずしも守備的なサッカーに徹しろということでもないのは、理解して
いただけると思います。
(オシム監督の目指していたサッカーが、そういうことでしたか。)

私は代表戦への興味がかなり減退していたのですが、そのように考えると、また
少し燃えてきました。スターがいない、ストライカーがいない、でも世界を相手に
戦える、そういうチームができてしまえば、かなり革命的なことと言えませんか?

中澤、闘莉王選手へ続く得点力のあるFW以外の選手を育てるために、
岡田監督がんばれー!FWの得点なんかいらない!‥なんてね。ただし、決して
スターに育ててはだめですよ。
と、いう視点でこれから日本代表を応援することにしました。
(平山選手のDFコンバートはかなりお薦めです。)

posted by くまお | 2008-07-25 02:25

とぜんさんへ

>自分としては、犬飼さんに期待していた分、この報を聞いたときの絶望はものすごいものがありました。

僕も『批判』から入らなければならなくなったことを、たいへん残念に思っています。この最初のメッセージこそが、彼にとっても一番大切なものだと思っていましたので、それが『秋春シーズン制』であったことには、大きな失望を感じました。

僕は世の中に『平等』なんてないと思っています。

ある人は裕福な家庭に、ある人は貧乏な家庭に、ある人は地方に、ある人は都会に、また温暖な地方に、寒冷地に生まれ、そこに二本の足で、チカラ振り絞って生きていかねばなりませんよね。
そこに様々な不平等が生じるのは、ある意味当然だと思いますが、だからこそ、少なくとも人為的に構築し得る“ルール”だけは『公平』でなければならないと思うのです。

不利益を被る北国クラブとの徹底した議論や説明もなく、こういう方針がトップダウンでゴリ押しされるのだとすれば、僕もこれに関しては可能な限り『反対』したいと思っています。

札幌が動いてくれているようですし、今はその流れを見守りたいと思いますが、今後も互いに注視し、また改めて議論の場を持ちたいですね。

いつも見ていてくださってありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

posted by 桐谷 | 2008-07-25 20:19

プーアールさんへ

お待たせしました^^;

本来ならば僕があげなければならない犬飼プランの問題点など、事細かに言及していただいてありがとうございました。確かにおっしゃる通り、このプランを強引にでも押し通すつもりならば、一定の調整期間と少なくとも数十億の設備費の補填は不可欠だと思います。そして今後はJ参加規約に“北国のクラブはあらかじめ…”という文言を付帯せねばならないでしょうね。それは実質的な参入障壁を築く…ということと同義なのだと思います。

僕がこのプランに反対なのは、明らかなデメリットが見込めるのに対して、メリットが明確ではないからです。
デメリットを上回るメリットが、現時点で到底見込めないからです。

その時点で僕が思考停止し、取り上げる事さえしなかった“変更後”の世界について、プーアールさんがここまで言及してくださるということは、そこに少なくは無いメリットもまた見ているからなのだと思うのですが、もしそうであればぜひ教えていただきたいですね。
僕が知り得ないメリット…過小評価している要素があり、それが将来的な見込みとしてでも、この“シーズン制移行”のコストやデメリットに足るものである…という見込みがあれば…ですが。

僕自身はUEFAへの参入を許される…ぐらいのインパクトがなければ、到底割に合わないプランだと思っています。
またUEFA内の国においても、独自のシーズン制をとる国はいくつもある筈です。

“サッカーの中心は欧州だからそれに合わせるべき…”

“選手の移籍も…”

などとの意見も見られますが、そもそも現状J助っ人の供給地はブラジルですし、そことシーズンを違わせ、ほぼ没交渉の欧州と合わせることになんのメリットがあるのか?そして欧州がサッカーの中心地である事は認めるとしても、そこと合わせなければならない不可避な理由は何なのか?WCはシーズン後のオフの無い状況で疲弊しながら戦うのが得なのか?或いはシーズン開幕後の調整期間の確保はいくぶん難しくとも、仕上がった状態で望むのが得なのか?
議論の前提として、ウインターブレイクは有りでサマーブレイクという概念は無しなのか…?

やはり僕にはJFA個別の懐事情とオモワクをのぞけば、Jの側、クラブの側から、今切り替える、切り替えなければならない必然性が理解できない。
もし異論があればあなたにぜひそれを伺いたいな…と思っています。

前回の西川くんのところで、僕の知らない犬飼さんの一面もあなたに教えていただいたのですが、期待を持っていただけに、この失望感は僕にとっては大きかったですね。

政治の才能とは、僕は“優先順位”設定にあるのだと思うのです。たとえそれぞれが良い行いであったとしても、順序を間違えれば無意味なもの、逆に有害なものに変わってしまう施策はいくらでもあります。

今回はそもそもその必然性が見込めないもので、それが一番目に来てしまうのですから、少なくともこちらの側を向いた、或いは有能なリーダーではない…ということを、現実として半ば突きつけられた気分です…。

本当に残念です。
そしてこれは絶対に、引っ込めてもらうべきだと思っています。またまた果てしなく厳しい戦いが今後も継続されそうですね^^;

posted by 桐谷 | 2008-07-26 08:34

CHUEさんへ

>犬飼新会長がこの問題を議論のテーブルに上げたのは決して悪い事だとは思いません。辿ってみると2001年12月にJリーグ選手協会の中山雅史会長がJリーグ秋春制の早期移行を川淵三郎チェアマンに要望しています。その時は2006年をめどに秋春に移行する方針で検討することを約束しました。これに対してはきちんと対応しなければいけないと思います

おっしゃる通り、詳しい年号は忘れましたが、僕もこのながれは存じています。当時はさほど深く考えもしなかったですが、UEFAに入るわけでもなく、CWCさえなかった状況で『なんで?』という疑問はありました。

Jリーグと代表スケジュールの不整合、そこにAFCの問題も合わせて、日本の日程はおそろしくいびつなものになっているのは確かだと思います。しかし、それは秋春シーズン制に移行したからといって本質的に改善されるものではない。まずその前に“やらなければいけないこと”“すぐ調整すべき要素”はいくらもあるはずです。
それには着手せずにただ“秋春シーズン制”に変えたところで、ニッポンの日程問題が解消される訳ではない…僕はそう思っています。クラブ側も今ではそれに気づいているはずです。

どちらかというと…ではなく、僕は明らかに“改革志向”のニンゲンですが、“改革”のための“改革”ではなく、“進化・良化”のための“改革”でなければまったくやる意味などないと思っています。今回の“秋春”は、日本の昨今の政治に良くある『改革偽装』の焼け太りそのもののような気がしています。そこにクラブや僕らの理があるとは到底思えない。

>私は新潟サポです(実はスタッフでもあります)。

スタッフ様でしたか^^
いつもご苦労様です。たいへんな仕事だと思いますが、きっと得るものもたくさんあるのだと思います。できることならばあなたのような方に、ずっとアルビレックスに、ニッポンのクラブサッカーの現場に、関わっていっていただきたいと思っています。僕らが外で蒙昧にほえるよりも、きっとたくさんの出来事を見て、吸収して、そして何らかの形で国に活かしていってくれるのでしょうからネ。いつかビッグスワンにお邪魔したいと思っています^^


posted by 桐谷 | 2008-07-28 07:20

アネモネさんへ

>穴ぼこだらけのチーズのような私の考えをプーアールさんが穴1つもない完璧な形で提示してくださいました(笑)

いつも本当に丁寧に本文に欠落した部分を補完してくださっていると思います。僕は面倒くさがりで、詳細や状況説明を書くことをしませんので、コメント欄のプーアールさんたちのそれを見て、はじめて何について書かれているか…を理解される方もたくさん居られるのでしょうね^^;これは改めも反省もするつもりはありませんが、皆さんにはただただ“感謝”の一言でございます。

>春秋制を世界基準と考えて導入していくことに反対ではないのですが、

ここから連なるように、アネモネさんも秋春制自体は支持されるのですね。
秋春制にすることによるメリット…を、今イメージとしてお持ちであればお聞きしたいと思います。こういうと“脅し”みたいに聞こえるかもしれませんが、素直に僕にはデメリットを越えるメリットの予測がつかないのです^^;

Jリーグは今でも多くの部分で“公”の支援を受けているところが少なくないと思いますが、このような状況がいつまでも続くわけではない。厳しい財政状況によって、“公”の手はやがては引っ込められるものと僕は思います。
そんな状況下で、さらなる設備投資や固定費などを要する方向へJが舵を取るのは危険だと考えています。経済的にもここから萎んでゆくことは明らかですし、現状不必要な様々な付帯設備を整えることはエコやCO2の問題に対しても良い方向性であるとは僕には思えないんですよ。

自然である事、シンプルであること、無駄をしないこと、そしてそれぞれの裁量、自主自立の精神が活かされること…。

僕にとっては、それが日本サッカー界、J改革のキーワードなのです。



posted by 桐谷 | 2008-07-28 07:46

くまおさんへ

“資本主義の暴走”はおっしゃる通りで、ここから先の近未来、アメリカは、そして僕らは、“行くも地獄、引き返すも地獄”の悲惨な挫折と修復の痛みを味合わざるを得ない状況に見舞われるものと予想しております。

ニンゲンの欲望はとどまる事を知らずに一方に流れますから、自由と不自由の均衡を失ったときには、その自由で無自覚に人さえころすし、やがてはこれも無自覚に自分自身すらも滅ぼしてしまうのだと思います。ある意味では“自由”ほど有害なものは無い…とも言えるかも知れませんね^^;

>資本主義経済が成り立つためには常に”回転”し続けなければなりません。

膨張し続けるために、“実体”を離れて“仮想”を生き始めた訳ですね。しかし、その“仮想”は紛れも無く“実体”すらを支配しはじめた為に、そこで苦しまなくても良い人々が今“現実の苦しみ”を否応無く味合わされている。これはとても不幸なことだと思います。“自由”と“命”とはどちらが大切なものなのか…答えとしては難しくは無い設問だとは思いますが、その“命”をあまりにも遠くにしか感知していない人達の選択は、果たしてどちらをとるのでしょうか?

とんでもなく脱線してしまいましたが^^;構図としては、世界に起こっているあらゆることが、きっとそういうものなのだと僕は思っています。ニッポンのサッカーを取り巻く状況も似たようなものなのではないでしょうか?
そしてそれを少しでもまともなものにしてゆこうと思うのであれば、やはり多数の意志が現実に尊重されるシステムやメカニズムを整える事と同時に、その多数が自らに降りかかる問題の本質を正しく知る事、“賢くなる事”が不可欠なのだと思います。

>この件は北国のチーム以外は無関係と思わずに、事の本質を見誤らないように見ていって欲しいと思います。

今回の件については、あなたの言ってくださったこの部分が、本当にとても大切な事だと僕は思っています。説教臭くここでそれを紐解き噛み砕く事は僕はしませんが、ニッポンのサッカーは、Jリーグは、誰のためのものなのか…。一人一人のその答えによって、この国のサッカーの未来が定まってゆくのだと僕は思います。

>いっそのこと逆手にとって、スター選手不在でも勝ててしまうシステムを確立することを目指すのはいかがでしょうか、こうなったら徹底的に。

スペインやポルトガルも欧州のレベルにおいては、少なからずそういう特徴を持ったチームですしネ。当然同じようなアプローチで、丹念に繋いで崩して数を打つ…というのが日本の方向性なのは間違いないと思っています。
ただしやっぱり僕はベンゼマやフッキみたいなニッポン人も待望するんですけどね^^

>(平山選手のDFコンバートはかなりお薦めです。)

僕がよく見る黄色いチームにはそれ以上にオススメな選手が…年は平山くんより少しいっているのですがネ^^;






posted by 桐谷 | 2008-07-28 08:26

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

桐谷さんへ

勇気を出してお答えします(笑)実はプーアールさんのコメントに対する桐谷さんのお返事を読んでいて、私がいかになんにも考えないで春秋制を支持していたか痛感した次第です。ヨーロッパに対するコンプレックス、としか言いようがありません、私の場合は。日本はサッカー後進国なのだから世界基準は取り入れるべきで、様々な問題は時間とお金で解決すれば良い、というのでは明治時代に鹿鳴館を建設した浅慮な高官たちとなんら変わりませんね。
三つ指をつきまして、秋春制支持を撤回させていただきます。

>自然である事、シンプルであること、無駄をしないこと、そしてそれぞれの裁量、自主自立の精神が活かされること…。
本当に、その通りだと思います。なんだかとっても恥ずかしいのですが、現実を直視しないと未来はない、ので根の浅さが分かってよかったのだと思うことにします。

posted by アネモネ | 2008-07-28 08:43

アネモネさんへ

>私の場合は。日本はサッカー後進国なのだから世界基準は取り入れるべきで、様々な問題は時間とお金で解決すれば良い、というのでは明治時代に鹿鳴館を建設した浅慮な高官たちとなんら変わりませんね。

いえいえ、何かこちらの主張をゴリ押ししてしまったみたいですみません。僕の場合は、そこに大半が享受し得る“利”があればシーズン制を移行することも否定はしないのです。ただし、今現在僕がイメージし得るその“利”は到底そこで損なわれる“利”を上回るものではないため、教えを乞うたまでのことでした。無闇にツッコんでしまい、失礼しました^^;

実はオシムさんも“秋春シーズン”への移行を一時期JFAに訴えていたはずなのです。
あれは代表監督の立場としてでた言葉だったのか、それとも温暖な千葉に居住し、降雪の多い北国の冬と言う地域性をあまりよく把握されていなかったのか…今となっては知る由もありませんが、ぜひこの部分でしっかりとした情報を踏まえていただいた上で、突っ込んだ質問をしてみたかったですネ。

最近は皆さん僕の性格を知ってか、反論がある場合でも口を噤んでしまわれる場合が多いように思われます^^;
そんな時こそ、どうか気合を入れて突っ込んでみてください。頑固なので僕もカンタンには引き下がりませんが、ようやく信頼できる参加者の方々と、感情論や不毛な中傷合戦に堕さぬ、意義ある“議論が場”が醸成されつつあるように思います。

本来僕も議論は好きなのです。こういう場で“実のあるそれ”をすることが如何に困難であるか…は、重々承知しつつも、せっかく礼節も高い見識も踏まえた方々が集ってくださっているのですから、もう一度それにトライできれば…と思っています。

今後ともよろしくお願いします^^

posted by 桐谷 | 2008-07-28 22:46

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

26日の朝から、先程まで出掛けておりましたので、返信が遅くなりました、スミマセン。^^;

シドニー五輪で世界と対等に戦える実感を掴み、日韓W杯を前に世界での飛躍を夢見る空気感に包まれていた頃に、Jリーグ選手会はJリーグ機構に秋春制の検討実施を要望しました。

ドイツW杯での惨敗に沈み、ゼロからの再建を目指す日本サッカーに対し、智将オシム氏は秋春制の検討を提言しました。

ドーハの悲劇以来、何度も繰り返される秋春制導入の議論。
これは、『Jリーグ構成クラブの底上げに反する』や、『サッカーの日本化を目指すなら、独自のシーズン制への理解も必要』、あるいは『秋春制が世界基準という考えは論拠の無い固定観念であり、FIFAの提唱する世界カレンダーは春秋制である』などと、常に反意を述べてきた私のサポとしての歩みでもあります。

またしても、今回、陽の目を見た秋春制に対して、私が望む事は、この議論に加わる皆様がたった1つの事実認識を共有できる事と、この議論のたった1つの解決策をJFAがイニシアティブを持って実践する事だけです。

たった1つの事実認識とは、我々はこの問題に対して、自分の立場でしか語れないという事です。
私が何度反意を唱えても、それはサポとしての立場でしか語る事ができません。
そして、過去に選手や指導者の立場から賛意が出たという事は、彼らの立場では我々サポとは違う何かがあるという事なのです。
JFA(Jリーグ)、クラブチーム、自治体、選手、指導者、サポ、それらの全ての立場にそれぞれの見解や希望があり、その認識無しに立場の違う者の意見を一元的に塗りつぶしてしまう姿勢では議論にはならないと共に解決にも繋がらないという事です。

そして、たった1つの解決策とは、これらの立場の違うJFA(Jリーグ)・各クラブチーム(自治体)・選手会・サポ有識者の全てが同じテーブルについた議論以外には有り得ないと想っております。

理想論と叩かれても、現実把握を伴った上での理想論を唯一の愉しみとしてきた身にとっては、こういう考え方しか生み出せないんです。^^

ですから、この秋春制導入の議論が公式に再燃する事は、私にとっては歓迎すべき事です。
しかしながら、その解決は今度こそJFA(Jリーグ)主導の正しいプロセスで議論・決定されるべきであって、今回のようなJFAトップダウンの進行には徹底的に反対であるという事です。

そして、ここまで冷静でいられるのは、正しいプロセスでこの問題が議論されるのであれば、絶対に実現はしないと信じているからなんですけどね。^^

そして、私はこの問題が、決して犬飼会長の発案発起の物ではないとも理解しております。
むしろ、前任者やその前のJリーグ発足時からの負の遺産である筈です。
私が、今回、非常に危惧しているのは、犬飼氏の組織のトップとしての男気であり、潔さです。
過去の負の遺産であれ、何であれ、JFAとしてやらねばならない状況があるのであれば、自分の責任で推進するという汚れ役を厭わない強いリーダーシップが彼にはあります。
閉ざされた世界での美徳が、扉の外に広がる世界において同一の価値を生む筈は無いのですが、彼がもっともトップダウンの槍を使い慣れた相手である事を我々はしっかりと認識しておかなければならないですね。

最終的に、私は現在はF東サポであるという結論で閉めさせていただきます。^^

posted by プーアール | 2008-07-29 00:12

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

桐谷さんへ

いいえっ!ゴリ押しなんて思っていません。
本当に聞いていただくべき主張がなんにもなかったのです。私がぼんやり考えていたことを桐谷製のふるいにかけたら全部落ちてしまってなにも残らなかった・・・という感じなのです。わたくし正真正銘の大和撫子ですから聞いていただきたい異論があるときは、三つ指つきましてきちんと申し上げます(笑)
自分に対する当たり前の自信と(過剰ではなく)相手に対するリスペクトが両立できていれば異なる意見の交換も実のあるものになりそうですね。こちらこそでどうぞよろしくお願いいたします♪

posted by アネモネ | 2008-07-29 00:22

プーアールさんへ

たった一つの事実認識とたった一つの解決策…まったくおっしゃる通りですネ^^
生意気なようですが、やはり見込んだだけの方であり、きっとそれ以上に“理”に通じた方なのだな…と改めて認識させていただき、とてもハッピーな気持ちになりました。

僕はあなたより少し短慮でバカかも知れませんが、その思考や考察、そして哲学には心から共感いたします。

ぜひそのたったひとつの解決策…実現して見せて欲しいものですね。それもすべてに開かれたオープンな形で。
おっしゃる通り、それぞれの立場からの“認識と意見”が僕も知りたいのです。

選手の立場、サポーターの立場、クラブのJFAの、そして北国の南国の立場…。そこに公平な議論があって、カタチになってゆくべきものなのだと思います。
そういう意味でも、この旧態依然の独断専行の姿勢、問答無用の強権政治の姿勢だけは、絶対にどこかで打破されなければならないのでしょうね。
結局はやはり政治システムの問題なのだと思います。

後段のあなたの推論は、僕もその通りだと認識しております。

そしてそのハッチャキな熱さ^^;で、日本のサッカー界を引っ掻き回してくれそうな城福浩さんには、あなたのそれに負けないぐらい大きな期待を持って見守っているのです。厳しい状況を迎えていますが、僕もF東応援しています。

お疲れのところ丁寧なレスをいただきありがとうございました。

posted by 桐谷 | 2008-07-29 00:46

アネモネさんへ

>わたくし正真正銘の大和撫子ですから聞いていただきたい異論があるときは、三つ指つきましてきちんと申し上げます(笑)

そうですか^^
僕とて多少疑わしくも戦国のサムライの血を継いだモノですから、多少ビクつきながらも、いずれくるその瞬間を小指を立てて待ちたいと思っております^^;

>自分に対する当たり前の自信と(過剰ではなく)相手に対するリスペクトが両立できていれば異なる意見の交換も実のあるものになりそうですね。

その通りなのです。…ただしここでもっとも危険なのがこの桐谷本人である事に皆さんうすうす気づいて自重されている気配なのですが…^^;

夜遅くまでお付き合いありがとうございました。おやすみなさい。

posted by 桐谷 | 2008-07-29 01:16

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

私は、自分の主観性と共に、この世界の客観性も必要以上に重要視しなければ気が済まない不器用な性格です。
ですから、度々、ロジックや理に傾倒し過ぎてしまいます。^^;

桐谷さんは、この世界を包む客観性をしっかりと理解されながら、無理のない自然なカタチで折り合いをつけ、その客観すらも情熱溢れる主観の持つ世界観の一部として取り込んでおられます。

私が、ここに住みつかせていただいた理由は、そんなあなたの清々しく優々しく雄雄しい求心力に惹かれているからです。^^

いつも想うのですが、あなたが皆様とやり取りをしている言葉を拝読していると、あるイメージを抱いてしまいます。
それは、暖かくて、厳しくて、同じ目線で事物を見聞きしてくれる懐の深い教師像のような愛情のあるものです。
年齢など関係なく、誰の心にも宿る理想の教師像ですかね。^^

残念ながら、ロックスターやバロンドールではありませんがね。^^
それでは、おやすみなさい。

posted by プーアール | 2008-07-29 01:38

プーアールさんへ

だいたいニンゲンとは、自ら客観性を持たぬものに限って、他者の主観にケチをつけコキ下ろすものですが、僕の見立てによれば、往々にして、そういう者に限ってまた、確固とした“主観”すら持っていないものです。

主観と客観とは、実は思考の表裏であって、優れた理知とは究極的には畏怖であり、細心であり、礼節であり、品格であり、配慮であり、宥和であり、そしてやさしさにユーモアをも含んだものなのではないかと思っています。
ここでのあなたがたとのやりとりを通じて、あらためてそれを追認いたしました^^

が、しかしこうして自らを褒めていただくのはどうにも面映く、またこれを見せられる多くの『キモタニ、氏ね!』と日々願う熱心な愛読者たちもキモチ悪くて頓死寸前でしょうから、今日のところはこれぐらいで許してあげてください^^;僕からもお願いします。

>いずれにしても、この2010年からの秋春制については、必ず潰しましょうね。

その手段について、煩い話し合わなくても済む状況が望ましいのですが、そうなればまた知恵を出し合いましょうね。深夜までお付き合いしていただきありがとうございました^^

posted by 桐谷 | 2008-07-29 07:28

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

桐谷さんへ

何度も書き、何度も消しましたが、一つだけ表明したいことがありキーボードに向かいます。それは、「シーズン制は今論議乃至改革の実行をするべきテーマではない」ということです。

JFAでは、選手、審判、あらゆる階層の指導者などを含めて「ファミリー」と位置づけ、その数を2015年に500万人、2050年には1000万人にしようという目標を立てています。その目標自体への評価はともかく(僕はそういうの嫌い)、JFA自身がそう決めている。なのに今、サッカーに極近い人たちの間でも意見の分かれる(下手をすると多くの人たちがサッカーから離れていく可能性のある)シーズン制改革をなぜ進めようとするのか?

実は私、少年サッカーの指導を30年以上行っています。チーム設立当初から変わったことと言えば「サッカーをするのに随分カネがかかるようになった」ということです。岸記念体育館にチームの登録に行った頃は、1チーム年間500円(!)の登録料でした。それが今ではかっちょいい登録証と引き換えに一人当たり千数百円(だったよな確か)。大会参加費は、負ければ1試合あたりのコストは高いし、勝ち進めば「上から下まで色の違う正副2着のユニホーム!」と言われるし(体操着に手製ビブスで出た時代もあったのに…)。

しかも、資格を持つ指導者の義務付け、審判員の義務付け。実はあの講習と登録、そして更新って、結構お金がかかるんです。つまり、サッカー界にいったん足を踏み入れた人から継続的にお金を巻き上げるシステムになっている。意図は違っても、実態はそうです。

そういうメカニズムの元で、どういう事態が起きるかと言うと、私のクラブが所属する自治体単位(人口70万人規模)のサッカー連盟(実はJFAとは直結していない)に所属する30数チームの少年チームのうち、JFAに登録しているのは半数です。これ本当のこと。JFAに登録しなくても地域リーグは参加できるし、それ以上勝ち抜くつもりも力も無ければ、わざわざ、ねえ…というわけです。 こんな現状の中で7年間でファミリー4倍増って、塞がらない開いた口に絵に描いた餅を突っ込んで、それで膨れる腹の臍が茶を沸かしますです。2015年になったら、「いやあ、あれは前の前の前の会長が決めたことだしぃ…」と言い訳するのでしょうね。

実はこの話題、「私憤」に過ぎないのではないかと思い続けていたのですが、話題としてだけでも楽しんでいただければ、と綴った次第です。述べたような現状を打開するアイデアは色々考えていますが、それはまたいつか、エントリーのテーマに相応しい機会に。

桐谷さん、楽しんでいただけたでしょうか?

posted by じじい | 2008-07-29 08:03

じじいさんへ

>実は私、少年サッカーの指導を30年以上行っています。チーム設立当初から変わったことと言えば「サッカーをするのに随分カネがかかるようになった」ということです。岸記念体育館にチームの登録に行った頃は、1チーム年間500円(!)の登録料でした。それが今ではかっちょいい登録証と引き換えに一人当たり千数百円(だったよな確か)。大会参加費は、負ければ1試合あたりのコストは高いし、勝ち進めば「上から下まで色の違う正副2着のユニホーム!」と言われるし(体操着に手製ビブスで出た時代もあったのに…)。

まず最初に、僕をはじめ多くのブログは“観る側”ファン・サポーターと言われる側の人たちによって書かれているものだと思いますが、じじいさんのような立場の方々に身勝手な拙文見ていただき、しかも真摯なご意見までいただけることに深くお礼を言いたいと思います。

僕自身、少年サッカーの現場に幾度かお邪魔したことはありますし、また親類に指導をしていたものがいる関係で、その辺の金銭的な事情については曖昧ながらも承知しております。

年間170億円を売り上げる財団法人が、ファミリーと位置づける子供たちからまで安くは無い協会費を徴収し続けている。この部分だけでも、なんとか“無料化”して欲しいし、またすべきであると僕は思っています。

30年間、おそらくはほぼ無報酬、無利益の状況で、サッカーの子供たちにひたすら無私の情熱を傾けてきてくれたあなた方のような人たちがいる一方で、それを横目に今そのサッカーが生み出す莫大な富を利して、恥ずかしげも無く自らの功名心や私利私欲の為に、その権勢を振りかざし大名気分でふんぞり返る者もいる。

もし今、代表選手達が抱える多大な負荷が、噂される割高で非効率な資本投下や、公私を踏み外した諸経費、無意味な大名視察などの為に搾り取られるのではなく、子供たちの協会費や参加費などの“無料化”に当てられるのであれば、それはお互いにとってどれだけ素晴らしいことか…協会は真剣に考えてみて欲しいと僕は思います。
『ファミリー』とはそうやって築き、また育まれてゆくものだと僕は思います。

>実はこの話題、「私憤」に過ぎないのではないかと思い続けていたのですが、話題としてだけでも楽しんでいただければ、と綴った次第です。述べたような現状を打開するアイデアは色々考えていますが、それはまたいつか、エントリーのテーマに相応しい機会に。

僕には『理想のクラブ像』と共に『理想のサッカー協会像』といったものもまた在ります。すべて現場を知らぬ思い付きの妄想でしかありませんが^^;
いつかあなたとまたそれについて言葉を交し合えればと思います。

少年サッカーの現場から見れば、僕らには知り得ない様々な問題があるでしょうね。そしてまたその現場から見る、僕達サッカーファンの問題、いたらぬ点というものもたくさん見えていることと思います。
こんな場でよろしければ、またお付き合いいただき、ニッポンのサッカーが少しでも良いものに、そこに集う人々に喜びを与えてゆくものとなるように、意見を交し合ってゆけるよう切望いたします。

エントリーのテーマなど、僕的にはどうでも良いですからね^^少年サッカーの現場・現実について、そしてその視点から代表やJリーグに対する意見や注文について…僕は、じじいさんのコメントを楽しみにしております。

暑い日が続きますので、子供たちとともにじじいさんも熱射病にはお気をつけ下さい。

>その目標自体への評価はともかく(僕はそういうの嫌い)

ちなみに僕も根拠無く数字を並び立てる目標設定はキライなのです^^;
このいちいちの理屈っぽさも含めて、今回のあなたのコメントには全面的に共感いたしますし、充分楽しませていただきました。またよろしくお願い致します^^

posted by 桐谷 | 2008-07-30 00:28

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニ】

キリタニさんへ

今週のサッカーダイジェストで、犬飼さんが秋春シーズン制について、インタビューに答えてはりますよ。

posted by フロンターレファン | 2008-08-07 10:21

「秋春シーズン制」への疑念 【キリタニさん】

ご無沙汰してます。
ご存じかもしれませんが、このエントリーに関する優れた
ブログを見つけましたので、お知らせします。
桐谷さんと同じく「秋春シーズン制」反対の主張です。
犬飼氏が、「秋春シーズン制」を強引に推し進めようとする
訳の裏には、実は・・・
http://kashimablogetc.blog55.fc2.com/

posted by ロベルト・ジーコ・ロッシ | 2008-10-10 22:57

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